27歳サラリーマンが200バッチして札幌のコーヒーイベントに出店した話
北海道札幌市をメインに、間借りカフェやイベント出店などで活動しているKOTARO COFFEE ROASTERです。
業界に参入したのは2022年の2月末、手回し焙煎機からスタートしました。
業界参入というものの、平日は会社員として働いているので、毎日コーヒーの沼にどっぷり浸かることはできません。
そんな僕が200回焙煎機を回して、札幌のコーヒーイベントに出店した話を記事にしていきます。
KOTARO COFFEE ROASTERとは?
生産国で丁寧に育てられたコーヒー豆の個性を大切にしているため、浅煎りをメインに焙煎しているコーヒー屋です(無店舗)。
毎日でも飲みたいコーヒーを提供できるようになることが夢です。オンラインストアでは、届いてワクワクするような、離れていてもほっこりするようなコーヒー体験に力を入れています。
当店の焙煎機は、2台あります。
1台目は、Kaleido Sniper M1 Pro。2台目は、Aillio Bullet R1 V2です。
M1 Proは、中国製の焙煎機で、投入量は50g-200g。MAX入れると回らなくなってしまうので、僕はいつも120gを投入しています。最近、日本代理店が誕生し、アイリオの次のブームはカレイドだと思っています。
Aillio Bullet R1 V2は、一般家庭でも使えて最強とされる(?)小型焙煎機です。投入量は200g-1000gと、レンジが広いのもポイントですよね。帯広のサワラコーヒーさんから購入しました。
上記2種類の焙煎機を使って、日々焙煎業務をしています。
そもそもなぜコーヒー屋を始めたのかについては、以下の記事をぜひ読んでみてください。
出店したイベントとは?
当店が出店したイベントは、2021年から毎年、北海道札幌市で行われているCOFFEE CITY FESTIVALです。
「街のカルチャーはコーヒーショップによって作られる。」をキャッチコピーに、北海道内のロースターだけではなく、北海道外からはゲストシティとして人気ロースターが集まるコーヒーイベントです。
ありがたいことにこのイベントでは、「ルーキー枠(店舗を持っていない/オープン間もないお店対象の枠)」があるので、ご縁があって当店はオープン1年目から呼んでいただき、今回はこのイベントへの出店が2回目となりました。
当日を迎えるまでの道のり
2022年の11月に1度出店していたこともあり、イベントで必要な道具はすべて揃っていました。なので、1ヶ月前くらいからサンプルを焼き始めて、約2週間前くらいから毎日大量に焙煎をするというスケジュール感。(めちゃくちゃきつい)
焙煎量は120g投入で、あがりが100gなので、ちょうど1回の焙煎で1袋ができあがります。これを200回転するわけですが、1時間で4回焙煎できるので、それを50回繰り返して、初めて全焙煎が終わります。
平日は9:00-18:00で仕事なので、帰ってきてから焙煎したり、土日全部使って焙煎したりしてようやく全焙煎が終わりました(何度も言う、めちゃくちゃきつい)。
ちなみに今回はこの期間の注文もオープンにしていたので、たまにオンラインの注文を焼いて発送したりもしていました。
イベント開催日〜最終日
合計131個の販売数、試飲数は250杯を超えました。
前回も130個くらいが売れましたが、最後のほうは売れ残りにしたくなかったので、ほぼ押し売り状態。結果、余りは30個と無店舗ロースターにとって結構きつい状態で終わった+押し売りに罪悪感がありました。なので、在庫で余るくらいなら完売させてしまおうと、今回は、前回より少し少なめの110個スタートしました。
しかし、全日程5日間のうち3日目くらいでもう売り切れに近い豆が2種類ほど出始め、販売制限をかけることに。結果、4日目で1種類だけ完売し、4日目が終わったその日のうちに焙煎し、最終日に向かいました。ありがたい…
当日持っていった豆は全部で5種類、そのほか水出しコーヒーやシンプリファイ(ドリッパー)を持っていきました。
そして、今回のイベントで面白かったことは、大きく3つ。
深煎りを求められることが少なくなった
変わり種を求めるお客様が多い
淹れ方、器具に関する質問も前回から増えた
1.深煎りを求められることが少なくなった
最近は浅煎りのブーム(?)もあったからこそ、浅煎り好きの方も増えてきましたが、北海道は深煎り文化が根強い地域です。寒い地方ほど、深煎りが好まれる傾向にありますよね。
前回の同イベントでは、初手から「深煎りどれ?」「酸味が苦手なんだけど…」のコミュニケーションが多かった印象でしたが、今回はそんなこともなく、最初から浅煎り目当てで買いに来るお客様も多かったと感じました。
とはいえ、深煎りを求められることが前回より「少なくなった」だけで、まだまだ深煎り文化は根強いです。今回当店は、深煎りのブラジルをラインナップに入れましたが、試飲券があるにも関わらず、試飲せずにカゴに入れる方もいて、驚きました。あと、深煎りの場合は試飲してもらうと、ほぼほぼ買っていただけます。(なぜ)
2.変わり種を求めるお客様が多い
今回当店は、コロンビアのインフューズドコーヒー(ピーチ)を持って行きましたが、これがめちゃくちゃに人気でした。開催初日から10個以上売れ、販売制限をかけないと最後までもたない状況。結果的に、最終日前日に追加焙煎しました。
ほかにもインフューズドコーヒーを提供していたお店も多かったです。ストロベリーやパイナップル、ココナッツなどインフューズドの飲み比べを楽しむお客様もいました。
「イベントだからこそ、変わったコーヒーを飲みたい」「普段は深煎りだけど、こういうイベントでは浅煎りを飲みたい」というお客様も多い印象だったので、特殊製法の豆をラインナップに入れておくと、コーヒーラバーの満足度も高まるんじゃないかと思います。
3.淹れ方、器具に関する質問も前回から増えた
「そのミルって使いやすいですか?」「どんな風に淹れてるんですか?」「このドリッパー(シンプリファイ)気になってたんですけど、良いんですか?」など淹れ方や器具に関する質問が意外と多かったです。
それだけ家でコーヒーを楽しむお客様が増えたということでもあり、その中でも自宅でもっと美味しいコーヒーが飲みたいというお客様が増えたんだと思います。
今回、当店のコロンビアインフューズドはシンプルにピーチフレーバーのコーヒーだったので、家でも同じように飲みたいという方が多かったのか淹れ方の質問を聞かれることが多かったです。
そもそもこのコーヒー豆はピーチに漬け込まれてるので、しっかり豆とお湯の量を計って、時間も考えながら淹れられればだいたい同じようにフレーバーが出てくると思っています。
正直、僕自身抽出技術が高いわけでもないので、しっかり豆の量を計って、お湯を注ぐ量と時間もしっかり計って淹れましょうという教え方しかできなくて申し訳なさも感じるのですが、抽出の基本だと思うので、適当に計って淹れずにしっかり計りながら淹れて美味しければGOODだと思います。
YouTubeで浅煎りコーヒーの淹れ方はたくさんでてくるので、それを見ながら淹れてみればだいたい美味しいです。←
終わりに
普段、オンライン販売メインで活動している当店にとって、コーヒーイベントは結構楽しみなイベントです。いつもオンラインから買っていただいているお客様が来てくれたり、新規のお客様でふらっとコーヒーを飲みにきてくれたりとたくさんのお客様に出会えます。
バチバチの浅煎りを提供することもあれば、少し変わったコーヒーではないようなコーヒーを提供したり、ほっと落ち着くようなほっこりした深煎りを提供したり。もっとたくさんのお客様に美味しいコーヒーが届けられるようになりたいなと毎回思います。
今年は場所を選ばず他の地域でもコーヒーを提供する予定です。出店予定などはインスタグラムをメインにアップしているので、お近くにお住まいの方はぜひ遊びにきてください!