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「無人島でお祭り」にしない。コンテンツに橋をかける重要性

「コンテンツを作ったけど、見てもらえない。。」「渾身の記事を書いたけど、思ったよりPVが伸びない。。」そんな悩みを抱えるマーケターから時々相談をもらいます。

私は2012年頃からBtoB企業のマーケターとしてコンテンツマーケティングを実践し、コンサルタントとしても様々な企業のコンテンツ発信に関わってきました。

今回は、私がコンテンツを見てもらうために日頃から意識している『コンテンツに橋をかける』ことについてご紹介します。

「無人島でお祭り」になっていないか

著名ライターの塩谷舞さんが使っている言葉で、コンテンツを一生懸命作っているが、ユーザーに見られていない状態を「無人島でお祭りをやっているようなもの」という表現があります。

いくら楽しいこと(=お祭り)をやっていても、船の行き来がなく、陸地から橋がかかっていなければ、主催者以外は誰もお祭りに来てくれません。

コンテンツマーケティングに当てはめると、優れたコンテンツ(=お祭り)があっても、検索エンジンやソーシャルメディアなどの「橋」がかかっていなければ、誰にも読んでもらえません。

業界関係者が語る『ユーザーに役に立つコンテンツを作ろう』『小手先のテクニックではなく、優れたコンテンツが大切』という言葉はその通りですが、あまりにも「優れたコンテンツ」の価値が過大評価され、「橋をかける」ことの重要性は過小評価されています。

PayPal(ペイパル)の創業者で、Facebookの初期の投資家であるピーター・ティールは著書の『ゼロ・トゥ・ワン』の中で、

差別化されていないプロダクトでも 、営業と販売が優れていれば独占を築くことはできる 。逆のケ ースはない 。製品がどれほど優れていても 、たとえそれが従来の習慣に合うもので 、利用者が一度で気に入るような製品だとしても 、強力な販売戦略の支えが必要になる 。

と語っていますが、これはそのままコンテンツマーケティングにも当てはまります。

「優れたコンテンツであれば、誰かが見つけてくれ、多くの人に読んでもらえる」といったことはなく、いかに優れたコンテンツであっても、強力な集客戦略の支えが必要になります。

優れたコンテンツだけでは読まれない

優れたコンテンツにも強力な集客戦略が必要だという例をご紹介しましょう。

世界的な大ベストセラー『ハリーポッター』の作者として有名なJ.K.ローリングはある興味深い実験を行いました。J.K.ローリングの本名は明かさず、ロバート・ガルブレイスという男性作家の名前で小説を書き、それがどれほど売れるか試してみたのです。

すでに『ハリーポッター』が全世界的に売れていたJ.K.ローリングは、彼女に固定のファンがつき、強力なブランドもある、いわば「橋がかかっている」状態。「J.K.ローリングの作品だから」で読む人が一定以上います。

一方、別名であるロバート・ガルブレイスは全くの無名で、出版社の大々的な宣伝もなく「橋がかかっていない」状態。J.K.ローリングが書いている以上、優れたコンテンツであることは間違いないですが、橋がなくても売れたのでしょうか?

結果は、 ある出版社には出版を断られ、イギリス国内で1500部しか売れませんでした。

しかし、ロバート・ガルブレイスの第一作としての完成度の高さに某記者が気づき、実はJ.K.ローリングが書いていたことが判明。英アマゾンでは一時、前日の5070倍のセールスを記録し、翌週にはベストセラーリストのトップに躍り出ました。

興味深いことに、『グリーンマイル』などで有名なアメリカの作家、スティーヴン・キングも同様の実験(リチャード・バックマンという別名で作品を発表)を行いましたが、結果は同じ。リチャード・バックマンの作品は読まれず、スティーヴン・キングだと明らかになった途端、売れ始めたのです。

つまり、J.K.ローリングやスティーヴン・キングであるという強力な橋がかかった後に、優れたコンテンツが拡散しました。これほどまでに、橋の存在は重要です。

Twitterのフォロワーという橋を持った結果

上記のような集客戦略の重要性を理解していたため、昨年、自社でコンテンツマーケティングを始めた際も、集客経路の設計を入念に検討しました。

具体的には、Twitterのフォロワーが増えれば増えるほど、自社のコンテンツを読んでもらえる確率が上がるのでは、という仮説のもと、昨年5月から個人のTwitter運用を本格化。一年ちょっとの運用期間を経て、1.3万強の方にフォローしていただけるようになりました。(2019.10.15時点)

結果として、フォロワーがいなかった時のオウンドメディアの1日目、2日目の合計PV数/記事の平均と、フォロワーがいる時の1日目、2日目の合計PV数/記事の平均は、下記のようになりました。

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PV数ベースで約18倍も、フォロワーがいる現在の方が多くの方に読んでもらえるようになっています。

この期間において、当社のコンテンツの質は18倍にはなっていないと思いますが、集客経路は26倍(500フォロワー→13,000フォロワー)になりました。結果として、多くの方にコンテンツを読んでいただける状態ができています。

そのコンテンツに橋はあるか?

これからコンテンツマーケティングをはじめる方、もしくは、既に取り組んでいるが望んだ成果が出ていない方は、改めて、自社コンテンツの集客経路を考えてみてください。

それは、TwitterやInstagramのフォロワーかもしれませんし、検索エンジン、メールのハウスリスト、社会の文脈に乗り、メディアに記事として取り上げてもらうこと、インフルエンサーなどの第三者に紹介してもらうこと、自社のコンテンツを定期的に読んでくれるファンを作ることなどかもしれません。いずれにしても「無人島でお祭り」にならないよう、コンテンツに橋をかけることが重要です。

先述したピーター・ティールは、同じく著書『ゼロ・トゥ・ワン』の中で、

いちばんよくある失敗の原因は、ダメなプロダクトではなく下手な営業だ。有効な販売チャネルがひとつでも手に入れば、ビジネスは成功する

と書きましたが、これもコンテンツマーケティングにそのまま当てはまります。

いちばんよくある失敗の原因は、ダメなコンテンツではなく下手な集客だ。有効な集客チャネルがひとつでも手に入れば、コンテンツマーケティングは成功する

と言い換えられるかもしれません。

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BtoB企業の営業・マーケティングのデジタル化を支援する株式会社才流(http://sairu.co.jp)の代表。