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1013 継続 is Kingだった話

私の出身の中高は、茨城では1番か2番の進学校でした。東大合格者も毎年10名強はいる中高一貫校です。

私の代も東大に10名強合格したのですが、私の代で一番頭が良かったのが田中くん(仮称)でした。全国模試の数学で1位を取っていたり、結構ダントツで頭が良かった記憶があります。当然のように東大の理一に現役合格していました。

私から見ると、田中くんの学力は雲の上の存在というか、どうしたらあんな点数が取れるのか・・頭の構造が違うのか・・と不思議に思っていたのですが、後から彼は、中学受験の時点では合格ギリギリの成績だった(1次、2次、3次とあるのですが、3次合格だったと記憶しています)と聞きました。

私の出身の学校では定期試験の度に、成績上位者50人ぐらいのリストを床に張り出していたのですが、たしかに中学一年生の時に、田中くんの名前を見た記憶はありません。

しかし、中学2、3年生の頃から頭角を現し、高校ではずっとトップ3には入っていました。

そして、入学時点ではギリギリの成績だった彼が何をやっていたかというと、中学1年生の時から毎日1時間、6年間も勉強を継続していたのです。

それを聞いた時、定期試験前や大学受験前だけ必死に勉強する自分のようなタイプが勝てるわけないな、、と思ったのを覚えています。

また、1つ上の代の先輩で、加藤さん(仮称)という人がいて、その人もその代でダントツに頭がよく、東大の物理を満点で合格したと聞きましたが、彼も田中くんと同じ構造でした。

中学入学時点では、特にすぐれた成績でなく(たしか1次試験に落ちて、2次試験で合格)、最初はぱっとしなかったものの、1日1、2時間の勉強を6年間続けた結果、最終的には全国有数の学力を手にしていました。

地頭の良さ、短期集中の追い込み、どの塾に通うか、どの参考書を使うかなど(田中くんも加藤さんも塾に通っていませんでした)、、そんなものを軽々と蹴散らす力が、「1日1時間の勉強を6年間継続する」ことに宿っていると知り、『継続』への畏敬の念を抱きました。

1日1,2時間を何年にも渡って継続する。このメソッドを村上春樹は「チャンドラー方式」(アメリカの作家、レイモンド・チャンドラーの習慣)と呼んでいます。

そして毎日ある時間を――たとえば二時間なら二時間を――そのデスクの前に座って過ごすわけである。それでその二時間にすらすらと文章が書けたなら、何の問題もない。
 そううまくはいかないから、まったく何も書けない日だってある。(中略)たとえ一行も書けないにしても、とにかくそのデスクの前に座りなさい、とチャンドラーは言う。とにかくそのデスクの前で、二時間じっとしていなさい、と。
出典:村上春樹「村上朝日堂」

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