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これからの健康づくりはゼロ次予防

ブルーゾーンというドキュメンタリーをNetflixで見ました。本も販売されています。

百寿者のことをセンテナリアンといいますが、世界でセンテナリアンが多い地域を訪ね、その秘訣に迫るという内容です。

第一話は沖縄が舞台です。

沖縄と言っても都市部では他の都市と変わらない生活をしています。現在は残念ながら健康寿命が短くなってきてしまっています。

沖縄のセンテナリアンの秘訣は田舎にあります。

食事


加工食品が少ないです。身近で手に入る食材を食べています。またそれらの栄養素が薬的な役割をしています。

・喉が痛い時は桑の葉を食べる
・イカ墨汁はデトックス
・ヨモギは抗炎症作用がある
・ゴーヤは血糖値を下げる
・アオサは熱を取り去ってくれる
などです。

そして、食べる量も満腹ではなく、腹八分目を唱えてから食事をする習慣があります。

摂取カロリーに対して、栄養価が高い食事をしています。

転倒が少ない


田舎の長寿者の家には椅子がありません。床に座り低いテーブルを使っています。また小さな庭を持っている家が多く、そこで野菜などを育てているため、その作業が適度な負荷を体に与えているのです。そのため下半身のバランスがよく転倒が少ないのです。

精神的な支え


沖縄には模合という仕組みがあります。模合とは近所の方達でお金を集めておき、誰かが経済的に困った時にそれで救済するというものです。それが結果として、経済的な側面だけでなく、人との繋がりを作っているのです。

などなどとても参考になる内容ばかりでした。

そして話はスペインサルディーニャ島へと続きます。

健康日本21


話は変わって厚生労働省が進める健康日本21。

2000年から始まった健康増進法に基づく国民健康づくりのための基本方針です。

・第一次2000年
健康寿命の延伸

・第二次2013年
健康格差の縮小:生活習慣の改善、社会環境の改善が加わる

・第三次2024年
自然に健康になれる環境作りが加わる

健康寿命の延伸を個人の努力に委ねるだけでなく、「人を健康にする社会環境づくり」が重要視されるようになりました。

住んでいる場所により、健康寿命に違いがあることがわかってきたことが背景です。

個人で意識をして取り組める生活習慣以前のことで、どんな環境に暮らすかが重要であるということです。

暮らしているだけで、フレイルが少ない街から多い街までがあります。その差は2.6倍にもなります。

WHOもゼロ次予防を提唱しています。

例えば、
喫煙者に喫煙指導をするだけでは禁煙にいたる人が少ないので、全館禁煙にする、タバコ税をあげて1箱1,000円にするなどの環境を変えることで、禁煙する人を増やそうとするなどです。

食環境にしてもです。
生産、加工、流通、販売の流れから変えることです。フードシステムといいます。

健康になれる街づくりの観点からあらゆることを考える時代になりそうです。


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