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【N/S高政治部】「情報戦と戦争と政治」とは?(特別講師:三浦瑠麗氏、石戸諭氏)

はじめまして。
今年からN/S高政治部に入部したkoutaと申します。
今回の記事では6/15(水)に行われた石戸諭氏をゲストにお迎えした
「情報戦と戦争と政治」の講義を通じて、
僕が感じたことを書いていきたいと思います。
拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
N/S高政治部について知りたい方は

「N/S高政治部」

この講義の様子を視聴したい方は

講義の様子(N/S高政治部 テーマ別講義「情報戦と戦争と政治」)

をご覧ください。
 

ネットの本質①

石戸さんはこの講義の冒頭に

「キャンセルカルチャー*=ウクライナへの支援」
※キャンセルカルチャー・・・対象の発言等をSNSを中心に批判し、対象を    社会から排除しようとする動き。

「日常生活の延長線上に戦争がある」

というお話をされました。石戸さんはウクライナへの支援に
反対しているということではなく「瞬間的な感情で寄付やキャンセルカルチャーなどの行動ができてしまうネットの特徴に警戒心を抱いている」というお話をしていました。
どちらの行動もネット上では、感情の赴くまま気軽にできてしまいます。ネットへの気軽な投稿はメリットとして捉えられることが多いと思いますが、その気軽さはデメリットにもなると思います。僕はそのようなデメリットを減らすためには学校でネットリテラシーに関する教育をすることが必要だと感じました。石戸さんが講義で強調していた「一歩引いて物事を見る」ということを教える必要があると思います。

ネットの本質②

石戸さんは「ネットの飽きっぽさ」を問題点として挙げていました。
ある大学の講師の研究*では「ネット世論やネットでの炎上は正義感が強い一部の人が起こしていることだ」という内容が書かれていました。「ネット世論へとつながるネット炎上に書き込んだことがある人はおよそ1%」しかいないので、国民全体の世論ではないということです。
※https://www.maff.go.jp/j/shokusan/fcp/torikumi_jirei/attach/pdf/torikumi_jirei_02-1.pdf
これは石戸さんの「ネットは自分の意見を強めることはできるが、変えることは出来ない」というお話と関連していると感じました。
ネットが炎上しても国民全体の意見が反映されることがないからです。
そして、石戸さんがネットの一番の問題点として挙げていたことは
「忘れることが早すぎる」
ということです。炎上によってネット世論やデマ活動が一時的に盛り上がることがあっても国民全体の世論を変えるほどの賛同は得られず、ネットを見ている人たちは前の話題を忘れて、すぐに次の話題に興味が移ってしまうということです。
この点はネットの気軽さゆえの欠点であると感じました。メディア等がこの
話題を取り上げてしまうと、国民全体の世論だと勘違いする人がいるからです。
しかし、この欠点を失くすとネットの良さである発言の気軽さも消えてしまいます。
そのため、メディアや人々がネットの情報に過敏にならないことが重要であると感じました。それによって欠点が気にならなくなるからです。
余談ですが、ある学術記事※の情報によると「デモで政権の判断を覆すケースは権威主義に多く、公平な選挙が行われている国家にはそのような現象が少ない」と書いてありました。
だから、公平に選挙で政治家を選ぶことができる民主主義の大切さを再認識しました。
 
※参考文献:「権威主義体制下における 選挙と大衆蜂起の発生 ―大衆蜂起の短期的促進と長期的抑制」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jacpoj/5/0/5_1/_pdf/-char/ja

有事の対策

「有事は、起きると思うから起きてしまう」と考える人が多い印象があります。
実際にテレビでも上記の内容を口にして、「平和外交で世界平和を目指す」と話す方もいらっしゃいます。決して、平和外交を通じて、日本や世界が平和になるように尽力するという考えは悪くないです。しかし、この考えの一番の問題点は、有事が起きた時の対策を考えないということです。
日本が外交等を通じて、さまざまな手段を尽くしても相手国は問答無用で攻めてくる可能性があります。石戸さんは「戦争に限らずとも、何事も平時と有事は大きく異なると考えるべきだ」というお話をしていました。したがって、有事に備えた対策を立てておくべきだと思います。なぜなら、有事に備えることで相手の反感を買うよりも、有事に備えないで被害を受けてしまうほうが危険だと思うからです。

曖昧さ

石戸さんは「人間は曖昧な情報を嫌う性質がある」というお話をされていました。
このお話を聞いて同じように感じる方もいらっしゃると思います。
しかし、「その人間の本能的な性質を我慢して、曖昧さに頼ることが
とても重要だ」ともお話されていました。
それは緊急で判断する必要のない情報は判断せずに
保留するということです。
特に戦局などの速報は情報が錯綜している影響で、
メディアが誤った報道をしているかもしれません。
その可能性を踏まえると、情報を見極めるプロである専門家からの情報が出るまでは、判断しない方が良いと思います。
僕は、このような能力を身につけるために、やはり教育が重要だと思いました。
それによって、将来社会に出ていく子どもたちはメディアと上手な付き合い方ができるようになると思います。

メディアリテラシー

石戸さんは「メディアリテラシーのアップデートが必要だ」という
お話をされていました。
今まではメディアを疑うことをよしとする教育が行われてきました。
そして、この教育を受けた人がメディアを信用できず、ネットに
載っているような陰謀論にハマってしまう人が一定数います。この
ような人たちはメディアを疑っているので、上記のような教育を
実践している良い例と言うことができます。しかし、陰謀論に
ハマることが良いことだとは言いづらいです。だから、メディア
との関係性を見直す必要があるとお話しされていました。
僕が考える新しいメディアリテラシーは人との関わりで作られていくものだと思います。古臭いと思われる方もいらっしゃると思いますが、人と関わることでさまざまな思想を知ることができて、メディアを公平に見る目を養うことができると思いました。

最後のお話

僕がこの講義でいちばん印象に残ったことは石戸さんの最後のお話です。
僕は選挙権を持てる年齢ではないので選挙に行くことはできませんが、政治に関する知識のなさを不安に思っていました。しかし、石戸さんの
「投票を重く見なくても良い」
「後悔しても大丈夫」
「分からないことを知ることは若者の特権」
というお話を聞いて選挙に対する不安が和らぎました。
選挙権を持つ年齢になるまでに政治の勉強をして、2年後、緊張せずに選挙に臨みたいと思いました。

終わりに

石戸諭さんと三浦瑠麗さんの講義を受ける前に、この講義のテーマについて本やレポートを読んだりネットで調べたりしました。また、チーム内でニュースを共有などをすることで、政治の知識を深めていきました。しかし、政治の初心者である僕は講義の内容を理解できるほど知識が身につけられたとは言えなかったので、不安な気持ちのまま会場に向かいました。会場はとても張り詰めた雰囲気で、僕はその雰囲気に圧倒されてしまい、とても緊張したことを覚えています。しかし、まわりの政治部生やスタッフの方々が明るく優しかったのでその場が和み、リラックスした気持ちで講義に臨むことができました。また、講義前には政治部生同士で政治の基本知識や選挙、インターンに関する話題など意見交換や情報交換をすることができ、非常に充実した時間を過ごすことができました。講義は一度聞いただけでは分からないことが多かったので、何度も動画を見返したり、本を読んだりして勉強したいと思います。
政治部3期生の皆様、スタッフの皆様、1年間よろしくお願いいたします。三浦瑠麗さん、石戸諭さん、政治部のために時間を割いてお話をしていただきありがとうございました。



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