ケア衣料で思い出すバリアフリー・ユニバーサルデザイン

ヘルスデザイナーの坪田です。

ケア衣料ブランドcarewillプロジェクトのメンバーです。

最近、carewillの代表がnoteを開始したので、私もケア衣料に関して少し書いてみたくなって書きます。

自分がヘルスデザイン関係に興味関心があったことを振り返ってみると、2002年に慶應義塾大学SFCのグループワーク、確か授業は特定非営利法人経営論とかの名前だたた気がします。こちら、NPO法人を見つけてきて実践してきてという授業なのですが、私たちのグループはメンバーの一人のYさんの強い想いもあって「バリアフリーガイドライン(後にユニバーサルデザイン検定というNPOになる。現在は存在しない。)」を創ろうという話題になりました。

時代はハートビル法が制定されて、ハード面でもバリアフリーからユニバーサルデザインに名前が変わってきはじめた時代です。ただ、どうすればいいのか分からなかったので、「バリアフリー」で検索して活動している方に片っ端からメールや電話をしていって、会える方にはひたすら会いに行って勉強するということをしました。

バリアフリー

その中で、出会ったのが、五体不満足の乙武さんも働いていたことがあるバリアフリーカンパニー中澤信社長です。中澤社長のお陰でお金がない学生なのに、ユニバーサルデザインを実施しているARAIリゾートまで連れて行ってもらったり、パラスキーを体験させてもらったりしました。

パラリンピックが開催されるということで、東京都やJTBの仕事を今はしているそうですが、みずほ銀行のバリアフリーデザインを手がけたりいろいろとしていました。具体的には書籍で紹介されています。

ARAIリゾートでは、視覚障害者のための点字ブロックが逆に車イスの方々には不便だということで、床の素材を絨毯から石材に変更するなどして視覚障碍者も車イスユーザーも両方にとってよくて、尚且つ恰好いい!ってことをしていました。

ちなみにARAIリゾートは、経営主体がロッテに変わっていますが存在しています。経営主体が変わってから訪れていないですが、ハード面はそこまで変わっていないと思います。https://www.lottehotel.com/arai-resort/ja.html/

実際に現場を訪れさせてもらって、目隠しして視覚障碍者の体験をしたり、車イスで移動したりさせてもらったお陰で、バリアを取り除くという考え方であるバリアフリーは、対処療法であって、根本的に改善しているわけではないと学びました。そこで、ユニバーサルデザインという世界があることを知って活きました。

ユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザインの7原則

どんな人でも公平に使えること。(公平な利用)
使う上での柔軟性があること。(利用における柔軟性)
使い方が簡単で自明であること。(単純で直感的な利用)
必要な情報がすぐに分かること。(認知できる情報)
簡単なミスが危険につながらないこと。(うっかりミスの許容)
身体への過度な負担を必要としないこと。(少ない身体的な努力)
利用のための十分な大きさと空間が確保されていること。(接近や利用のためのサイズと空間)

バリアフリーだと壁を取っ払うという概念でしかなかったのですが、「誰もが公平に、簡単に」という概念であることを知って感動をしました。

ただね、大学生の秋学期だけだとそこまでたどり着かなくて、バリアフリーの課題を感じながら、この対象者からだとこの点が優れていて、この点に課題があるというような形で、バリアフリー全体のガイドラインを作成することで終了してしまいました。その時のエネルギー溢れていたYさんは、後のユニバーサルデザイン検定協会を立ち上げて挑戦していました。

ただ、自分の中にユニバーサルデザインという概念が心に残りました。

これがちょうど18年前の2003年2月のエピソード。続きはまた今度。

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