おすすめ本 スタートアップへのマイノリティ出資・M&A 事業会社の法務パーソンが付加価値を発揮するために(2022年3月26日更新)【スタートアップ投資ブックガイド2022】

2021年7月28日開始
2022年1月10日投稿

事業会社に勤務する法務パーソンが、マイノリティ出資などの投資案件の際に活用できる書籍やサイトを紹介していく。スタートアップ投資と言われているものも含めている。

資金調達をする立場や株式を売る立場ではなく、出資したり、株式を買ったりする立場に立った場合に役立つ書籍を紹介する。これらの書籍は、法務パーソンにとっての武器となる。

会社法とファイナンスが、土台となる知識となるが、それらの知識をおさえて、投資案件をやりながら都度この記事で紹介した書籍を参照すれば、当該案件でも高い価値を提供できるし、付加価値が高い仕事経験が武器となっていく。

投資の責任者は、事業部門のトップ、経営企画部門のトップ、事業開発部門のトップが立つことが多いと思うが、後半では、投資の責任者の立場を理解するための書籍も紹介する。

事業会社の法務パーソンであっても、ベンチャーキャピタリストの視点を強く持てば、長期的利益により大きな貢献ができると考えている。ベンチャーキャピタリストが書いた書籍も紹介している。

A 法務の立場で付加価値を高める

株式を取得するには、①株式引受、②株式譲渡の二つのパターンがある。

1 株式引受

契約書の起案に直接的に役立つ本を以下に列挙する。

デフォルトルールとして、会社法 第二編 株式会社 第二章 株式 第八節 募集株式の発行等をおさえておく。

▼1-1 事業担当者のための逆引きビジネス法務ハンドブック M&A契約書式編 – 2018/3/30
塩野 誠 (著), 宮下 和昌 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4492533982/

▼1-2 スタートアップ投資ガイドブック – 2019/7/4
小川周哉,竹内信記,荒井悦久,彈塚寛之,松村英弥,吉田昌平,金澤久太,取出遼 著
https://www.amazon.co.jp/dp/4822255905/

以下が優先株式発行に関連する3点セットとして取り上げられている(147ページ、9章)。

1 投資契約書(177ページ、12章)
2 株主間契約書
3 発行要項(定款変更案)

第Ⅰ部で総論、第Ⅱ部で日本のスタートアップ投資、第Ⅲ部でシリコンバレーのスタートアップ投資、・・・となっていて、概観ではあるが、出資の全体像がつかめる。名著だ。

英文の投資に関わる豆知識:米国の定款は、基本定款(Certificate of Incorporation)と附属定款(Bylaws)に分かれている。概ね基本定款は株主総会で決議、附属定款は(株主総会にかけるまでもなく)取締役会での変更が可能ということになっている。

Pro Forma(プロフォーマ)とは、「試算」、「見積もり」、「予測」のこと。

▼1-3 起業のエクイティ・ファイナンス---経済革命のための株式と契約 – 2014/7/11
磯崎 哲也 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478028257/

優先株式のメカニズムを整理するための本として名著。図表が充実していて、理解が進む。

▼1-4 VCの教科書: VCとうまく付き合いたい起業家たちへ – 2020/9/25
Scott Kupor (原著), スコット クポール (著), 庭田 よう子 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/dp/4492654917/

契約書の具体的な文言はないが、タームシートレベルの記述があり、参考になる。

▼1-5 スタートアップ投資契約――モデル契約と解説 – 2020/12/14
宍戸 善一 (編集), ベンチャー・ロー・フォーラム(VLF) (編集)
https://www.amazon.co.jp/dp/4785728280/

▼1-6 中小企業買収の法務 – 2018/9/5
柴田堅太郎 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4502276111/

2 株式譲受

デフォルトルールとして、会社法 第二編 株式会社 第二章 株式 第三節 株式の譲渡等をおさえておく。

▼2-1 シチュエーション別 提携契約の実務
https://www.amazon.co.jp/dp/B08G8F7GFP/

株式引受についての記載はない。株主間契約についての記載もない。

▼2-2 契約書作成の実務と書式 -- 企業実務家視点の雛形とその解説 第2版
阿部・井窪・片山法律事務所
https://www.amazon.co.jp/dp/4641138141/

株式引受についての記載はない。株主間契約についての記載もない。

▼2-3 事業担当者のための逆引きビジネス法務ハンドブック M&A契約書式編 – 2018/3/30
塩野 誠 (著), 宮下 和昌 (著)

▼2-4 米国人弁護士が教える 英文契約書作成の作法=Working With Contracts: What Law School Doesn't Teach You (PLI's Corporate and Securities Law Library) – 2008/5/26
チャールズ・M・フォックス
https://www.amazon.co.jp/dp/4785720026/

こちらの本は、洋書"Working With Contracts: What Law School Doesn't Teach You"の日本語版だ。英文の株式譲渡契約書を見る際、修正する際には、原書である英語版が使える。

上記以外の本では、「①株式引受」を主に書いている書籍がほとんど。

売る立場で書かれた本は、ほとんど見つけられていないが、あえてあげると以下の通り。

▼会社売却とバイアウト実務のすべて 実際のプロセスからスキームの特徴、企業価値評価まで
宮崎 淳平
https://www.amazon.co.jp/dp/4534056222/

また、基本合意書そのものを大きく取り上げている本も見つけられていない。

3 株主間契約

デフォルトルールとしての会社法を理解しておくことも重要だ。たとえば、会社法 第二編 株式会社 第四章 機関 第一節 株主総会及び種類株主総会、第二節 株主総会以外の機関の設置、第三節 役員及び会計監査人の選任及び解任、第四節 取締役、第五節 取締役会などをおさえておく。

▼3-1 スタートアップ投資契約――モデル契約と解説 – 2020/12/14
宍戸 善一 (編集), ベンチャー・ロー・フォーラム(VLF) (編集)

▼3-2 事業担当者のための逆引きビジネス法務ハンドブック M&A契約書式編 – 2018/3/30

▼3-3 スタートアップ投資ガイドブック
契約書の具体的な文言はない。

▼3-4 起業のエクイティ・ファイナンス
磯崎 哲也 (著) 

記載されている「投資契約書」は、投資契約と株主間契約を一つの契約書にまとめたもの。

▼3-5 中小企業買収の法務 – 2018/9/5
柴田堅太郎 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0897C5F38/

「柴田本」と敬意を込めて呼んでいる。VCではなく、事業会社からの投資に焦点を絞った書籍で、素晴らしい。そして、投資側の視点での記述でポジションが明確である。名著だ。

シナジーの類型として、11の類型が取り上げられている(193ページ)。以下はジョイントベンチャーを想定したものだが、マイノリティ出資のシナジーの型を理解するために転用できるだろう。

投資責任者が、シナジーを明確に言語化できていないこともある。法務パーソンは、以下のような型を利用しながら、時には投資責任者の壁打ち相手となり、言語化する手助けをしていきたい。

①不戦条約型
②施設共用型 マイノリティ出資
③資源確保型
④販路等利用型 マイノリティ出資
⑤信用補完型
⑥コンサルタント型
⑦摩擦緩和型
⑧ブランド導入型 マイノリティ出資
⑨技術導入型 マイノリティ出資
⑩共同開発型 マイノリティ出資
⑪費用分担型

▼3-6 Venture Deals: Be Smarter Than Your Lawyer and Venture Capitalist – 2016/12/12
https://www.amazon.co.jp/dp/1119594820/

タームシートについての記載だが、参考になる箇所があるはず。以下の記事もおすすめ。英文の本で、日本語訳がないが、平易な英語で書かれているので、適宜、参照している。

【日本語】『Venture Deals』― イノベーションのジレンマを破る手法としてのマイノリティ出資
http://blog.livedoor.jp/businesslaw/archives/52481129.html

▼3-7 VCの教科書: VCとうまく付き合いたい起業家たちへ – 2020/9/25

タームシートレベルの記述があって、有益。

▼3-8 シチュエーション別 提携契約の実務〔第2版〕 単行本(ソフトカバー) – 2014/3/11

合弁契約書が取り上げられているが、読み替えれば、株主間契約書の参考に使える。

投資案件で使えるサイト

▼経済産業省「「コンバーティブル投資手段」活用ガイドライン」
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/open_innovation/convertible_guideline/convertible_guideline.html

2022/01/10、友人に教えてもらい追記した。約1年前の令和2(2020)年12月28日に発行されている。

「コンバーティブル投資手段」とは、「転換価額の算定式のみが設定された新株予約権等により資金供給を行い、将来企業価値評価の正確性が高まったタイミングで株式転換を行う」手段のこと。
森・濱田松本法律事務所 パートナー 増島 雅和さんも、「コンバーティブル投資手段に関する研究会」の委員として参加されていることもあり、注目したい手法だ。
以下の増島 雅和さんの記事も勉強になる。

コンバーティブル・エクイティが日本のスタートアップを変える 
増島 雅和弁護士 森・濱田松本法律事務所 東京オフィス
2017年09月21日

また、コンバーティブル・エクイティについては、『スタートアップ投資ガイドブック』にも記載がある。

▼【日本語】日米スタートアップ投資のお作法比較 ~基礎編その①~
http://svjpbiz.legal/2016/12/14/svjp_investment_methoed_comparison_1/

記事のタイトルの通り、日米を比較して、必要な契約書面などを整理してくれている。短い記事ですが、頭が整理できる。

▼【日本語】Preferred Sharesの主要条項・近時のunicornsへの投資における傾向

Preferred Sharesの主要条項について簡単な説明があり、全体をざっと把握するのに適している。また、幅広く項目をあげてくれているので、足りない条項を見つけるときに重宝する。

▼【英語】What does a Series A term sheet look like?
http://www.startupcompanylawyer.com/2007/05/14/what-does-a-series-a-term-sheet-look-like/
タームシートの雛形だ。

▼【ブログ】法律事務所Wilson SonsiniにいるYoichiro (Yokum) Takuさんのブログ
https://www.wsgr.com/WSGR/DBIndex.aspx?SectionName=attorneys/BIOS/1933.htm

▼【記事】【英語】WSGR online venture financing term sheet generator
http://www.startupcompanylawyer.com/2009/04/22/wsgr-online-venture-financing-term-sheet-generator/
こちらは、Wilson Sonsiniが作っているタームシート作成を簡単にできるツールを紹介した記事だ。ツールには各項目の説明が英語でされていて、参考になる。

以下のサイトもおすすめ。

▼森・濱田松本法律事務所の増島先生が執筆
http://startupinnovators.jp/

▼VC投資に関するblog
https://startupinnovators.jp/blog/vc%e2%88%92investment/page/1/

▼AZXの投資契約に関する記事(全8回)
https://www.azx.co.jp/blog/?p=995

▼経産省「我が国における健全なベンチャー投資に係る契約の主たる留意事項」
https://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180402006/20180402006-1.pdf

B 投資責任者の立場を理解する

法務パーソンであっても、投資する目的は何か、戦略と一致しているのか、本当に投資が必要なのか?、業務提携で十分ではないのか?を考え、仮説を持ち、発言ができるように準備はしておきたい。

▼B-1 コーポレートファイナンス 戦略と実践 田中 慎一 https://www.amazon.co.jp/dp/4478105413/

美味しそうな表紙の色からストロベリー本と呼んでいる。実際に手を動かして数字を理解したい人にはおすすめ。また、Audible版もあるので、時間がある時に聴くと、ファイナンスの知識だけではなく、バリュエーションなどの実務の理解が深まる。

事業価値と企業価値とを明確に使い分けていて、とても分かりやすく、頭に入ってきやすく記述されている。

様々な本で、企業価値という言葉が使われているが、定義がばらばらだ。事業価値、企業価値、株主価値の言葉の理解が分からなくなったら、この本に戻ると、クリアに理解ができる。特に、159ページの6-4の図を参照したり、思い出し、自ら描けるようになったりしておくと、惑わされなくて済む。

▼B-2 ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務 (光文社新書) 新書 – 2007/4/17[2022年2月21日追加]
石野 雄一 (著)

https://www.amazon.co.jp/dp/4334033970/

▼B-3 道具としてのファイナンス 単行本(ソフトカバー) – 2005/8/25[2022年2月21日追加]
石野 雄一 (著)
5つ星のうち4.2 169個の評価

https://www.amazon.co.jp/dp/4534039484/

投資するかどうかの判断手法であるNPVとIRRについての記載がある。投資判断の話とバリュエーションの話が切り分けて記載されていて、とてもイイ本だ。

▼B-4 実況! ビジネス力養成講義 ファイナンス 単行本(ソフトカバー) – 2021/2/16[2022年2月21日追加]
石野 雄一 (著)
5つ星のうち4.4 122個の評価

https://www.amazon.co.jp/dp/4532323797/

▼B-5 企業価値の神秘 単行本 – 2016/10/26[2022年2月21日追加]
宮川壽夫 (著)

https://www.amazon.co.jp/dp/450220191X/

EBITDAマルチプルの本質的な意味合いが記載されていて、目から鱗が落ちた。

▼B-6 VCファンディングの基礎(ver1.1) Reiji Yamanaka、Aug. 20, 2014[2022/02/18追加]

https://www.slideshare.net/ReijiYamanaka/vcslideshare14-0820

事業会社によるマイノリティ出資の際に、ファイナンシャルリターンも本来検討しておいた方が良いと思うが、その際に、VC-method Valuationの考え方をおさえておくと、有益だ。

VC-method Valuationとは、上場時の予想「当期純利益」から、PERを用いて、株主価値を算出し、期待年率リターンで現在価値に割り戻すという手法である。求められた現在価値は、投資家から冷徹に見た場合の対象会社への価値だ。この値を、対象会社が提示するpreと比較し、高ければ割安であるし、低ければ割高だと考える。

また、「①Pre/Post-money Value、②資金調達額、③新規投資家のシェアの3つのうち、2つが決まれば、残りひとつは自動的に決まります」というのは、プロからしたら当たり前かもしれないが、シンプルかつ重要な知見だ。

▼B-6 外資系金融のExcel作成術: 表の見せ方&財務モデルの組み方
慎泰俊
https://www.amazon.co.jp/dp/4492557318/

こちらも実際に手を動かして数字を理解したい人にはおすすめ。

▼B-7 CVC コーポレートベンチャーキャピタル――グローバルビジネスを勝ち抜く新たな経営戦略 – 2017/10/5
アンドリュー・ロマンス (著), 増島 雅和 (監修), 松本 守祥 (監修)
https://www.amazon.co.jp/dp/B077F2QCMK/

▼B-8 企業価値評価 第7版[上] バリュエーションの理論と実践 – 2022/1/26
マッキンゼー・アンド・カンパニー (著), ティム・コラー (著), マーク・フーカート (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478112878/

▼B-9 数理法務のすすめ – 2016/9/9
草野 耕一 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4641125880/

対象会社に投資するべきか否かを判断する投資政策についての記述がある。NPVという投資判断手法に言及している。

▼B-10 ブラックストーン 2011/12/9
デビッド・キャリー ジョン・E・モリス (著), 土方奈美 (翻訳)

▼B-11 シリコンバレーの英語 スタートアップ天国のしくみ – 2015/6/25
ロッシェル・カップ (著), スティーブン・ガンツ (著)

投資の際に使われる用語がまとめられている。英語を学ぶことを目的とした書籍だと思うが、投資語、M&A語を学ぶ気持ちで読むと、面白い。

▼B-12 ストーリーとしての競争戦略 Hitotsubashi Business Review Books
楠木 建

スタートアップの事業戦略を理解するために。スタートアップの事業戦略を理解するための質問・問いの切り口・フレームワークを得られる。

▼B-13 起業のファイナンス 増補改訂版
磯崎哲也

スタートアップを理解するために。

▼B-14 [再掲]起業のエクイティ・ファイナンス---経済革命のための株式と契約 – 2014/7/11
磯崎 哲也 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478028257/

▼B-15 M&Aを成功に導く ビジネスデューデリジェンスの実務(第4版)
PwCアドバイザリー合同会社
https://www.amazon.co.jp/dp/4502272019/

PwCアドバイザリーのDD本だ。ビジネスDDに特化した本である。投資責任者の立場を理解するためには、PwCアドバイザリーの財務DD本よりも、こちらのビジネスDD本の方が良いと思う。

特に、第2章第4節の「バリューストラクチャのフレームワーク」はシンプルだが、重要なフレームワークである。中でも、以下の三つの存在とそれらの違いを理解しておくことが大事だ。

1 セラーズバリュー
2 スタンドアロンバリュー
3 バイヤーズバリュー

▼B-16 ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか
ピーター・ティール (著), ブレイク・マスターズ (著), 関 美和 (翻訳), 瀧本 哲史

パレートの法則ではなく、1:99の法則で動いている世界があることを垣間見れる本。一つの極だけではなく、二つの極を知り、その二つの極を行ったり来たりできるようにしたい。

▼B-17 [2022/01/10追記] IPO実務検定試験
https://www.ipo-kentei.or.jp/examination/

私はまだ受けていないが、IPO実務検定試験を受けることで、視野が広がるかもしれない。
標準レベル、上級レベルがあり、ともに合格率は60%程度だ。

事業を知るためには、テクノロジー(ITに限らない)の知識も必要になるが、広範囲に渡ってしまうので、また別の機会に取り上げたい。

ITテクノロジーで言えば、IPA(Information-technology Promotion Agency, Japan)の応用情報技術者試験はおすすめ。

実際は、テクノロジーに詳しい事業部門の方に教えてもらいながら、自身でも調べる、それをもとに問いを作り、聞き教えてもらうという往復運動をしながら、積み上げていくのが現実的でかつ効果的だろう。

▼B-18 [2022年1月11日追記]JTのM&A 日本企業が世界企業に飛躍する教科書 – 2015/6/19
新貝 康司 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4822250946/

事業会社におけるM&AとPMIの進め方を追体験するためにも良い書籍。

▼B-19 応用情報技術者試験

▼B-20 [2022/02/26追記]【新版】財務3表一体理解法 (朝日新書) 新書 – 2021/2/12
國貞 克則 (著)
5つ星のうち4.3 199個の評価

https://www.amazon.co.jp/dp/4022951125/

▼B-21 [2022/02/26追記]財務3表実践活用法 会計でビジネスの全体像をつかむ (朝日新書) 新書 – 2012/7/13
國貞克則 (著)
5つ星のうち4.1 86個の評価

https://www.amazon.co.jp/dp/4022734566/

おまけ CVC

▼コーポレートベンチャーキャピタルの実務 – 2017/10/21
倉林 陽 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4502238511/

定量的な観点で言えば、自社の基準と以下の指標とを比較することを、投資リターン分析の箇所で語っている(p.98)。

  1. 想定投資リターン金額

  2. IRR(内部収益率)

▼実践 CVC ―戦略策定から設立・投資評価まで 単行本 – 2018/10/6
KPMG FAS (編集)

CVCにおける財務リターンの基準として一般的に用いられる指標として、以下の指標を取り上げている(p.122)。

  1. 投資倍率=投資回収額/投資額

  2. IRR=(投資回収額/投資額)^(1/保有年数)−1

▼CVC コーポレートベンチャーキャピタル――グローバルビジネスを勝ち抜く新たな経営戦略 – 2017/10/5[2022/02/18再掲]

アンドリュー・ロマンス (著), 増島 雅和 (監修), 松本 守祥 (監修)

https://www.amazon.co.jp/dp/B077F2QCMK/

▼経済産業省「事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携のための手引き(第三版)」
https://www.meti.go.jp/press/2019/04/20190422006/20190422006.html

経済産業省は、イノベーションの創出のために重要な「事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携」を促進するため、連携の一つとして近年注目が集まっているコーポレート・ベンチャーキャピタル(以下、「CVC」という)に焦点をあて、CVC活動における課題の整理とその解決策について手引きとして第三版を取りまとめました。

▼「我が国のコーポレートベンチャリング・ディベロップメントに関する調査研究(~CVC・スタートアップM&A活動実態調査ならびに国際比較~)」
https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/main_01/press001/press001.html

おまけ2 プロジェクトマネジメント[2022/02/26追記]

事業会社において、M&Aやマイノリティ出資は、数多くもなく、頻繁に行われるものでもない。そのため、事業会社は、M&A推進の専属部署を持たなければ、M&Aやマイノリティ出資の実行のノウハウ、技が蓄積されず、逆に失われていってしまう。

その場合、M&Aやマイノリティ出資のノウハウ・技が蓄積されるのが、法務部門だということもあり得る。その場合、法務パーソンは、法務面のリードだけではなく、プロジェクトオーナーの参謀役としてプロジェクト全体のリード、つまり、プロジェクトマネジメントを行わなければいけなくなる。

法務パーソンがプロジェクトマネジメントの一翼を担う場合でも、単に、フレームワークなしにプロジェクトマネジメントを行うのではなく、以下のような書籍を参照しつつ、フレームワークを持って携わりたい。

以上


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