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自分の居場所と思える美容室を目指したい

あそこに行ったら明るく元気になる。よし明日からまたやってやろうと思える。毎日をもっと楽しもうと思える。もやもやが減り気持ちが軽くなる。

困った時にあそこに行きたいなーとまず浮かぶ居場所になる美容室を目指したい。カラカラの喉への冷たい水、砂漠のオアシスのような。

家でも職場でもないサードプレイス。おしゃれに言うとそうだけど、こそこそ密会して悪だくみするような秘密基地の方が近いかもしれない。誰にも教えたくなく自分だけ救われる、でも一番大切な人には誰にも言わないでねと教えたくなる。

目指すはアジトのような美容室です。


居場所はいくらあってもいい

自分の気持ちを満たす場所はたくさんあるのにこしたことはない。この悩みなら、リラックスしたいなら、新しい発見をしたいなら、メンテナンスをしたいなら、その時に合わせ安心していれる場所は自分を保つのに欠かせません。

美容室は髪を切る場所ですが、ドキドキしながらと安心して任せられる気持ちでは得るものが違います。楽しいからまた行きたいと思うには不安な要素は無い方がいい。

ぼくらは髪を通じてサービスを提供する。各ジャンル何かを媒体として自分に必要なものを得られる好みの場所がたくさんあったら、とっても有意義で幸せではないでしょうか。


スタッフは属人的

そんな居場所を作るのに一番大切なのは人。どんなに素晴らしい空間でも、どんなに似合う髪型でも、人が素晴らしくなくては始まりません。

美容師のように直接触れる仕事ならなおさらで、担当者のサービスによりよろこびは2倍3倍になるし逆もまた然り。

では、あらゆる人を全員満足させる人がいるかと言えばそうではないと思っています。完璧な人はいなくどこか欠陥もある。優れている部分もあれば劣る部分もある。それが個性だし人間の良さ。

ゲストも同じだからお互い認め合える。そんな人間らしいコミュニケーションが接客業に必要なんです。

なので、スタッフは自分のありのままをさらけ出し考えや好みをはっきりさせる。それを良いと感じてくれるゲストに来ていただきお互いで良好な関係を築いていくのを理想としています。

取り繕ってもいつかはバレてしまう。人間関係を構築する美容業はウソなくまっすぐに働くことがとても大切です。


誰トクな接客はいらない

「何の仕事してるんですか?」などそれ聞いて何になるのという会話がたくさんあります。美容室で放っておいて欲しいなんてこともあるはずです。

いい居場所って適度な距離感だと思っていて、どんなに仲良くなっても馴れ馴れしくならない方がいいし、親しき仲にも礼儀ありです。

プライベートなことは話したい時に本人が話してくれます。それが初日な人もいれば10年後の人もいる。髪型を作る上では普段どんな人なのかは無くてもいい情報なので、どちらでも構いません。

むしろ知らない方が面白い。余計な情報はなく髪型で繋がっている関係性。普段の人間関係ではないことが、美容室でしか体験できなかったりします。

無理に会話をしない。ただそれだけ。


技術はとにかくこだわる

美容室の商品はヘアデザイン。これがありはじめてお店として成り立ちます。

毎回いい髪型にしてくれる。これが重なり信頼関係ができ上がります。口でどれだけ言ったって髪型が満足できなければスタートラインに立てないんです。

なのでkitsukiでは、いいデザインを作る時間や投資を怠りません。10年キャリアをつんでも勉強は必ずするし、どうしたら自分のゲストが喜ぶ髪型を作れるか日夜考えています。

流行りのデザインを上手に作れたらいいわけではなく、ゲストに似合うものを毎回作れなくてはいけません。これには基礎や感性を磨き続けることが大事。

ぼくらの仕事に終わりはなく完成もありません。美容師である以上、学び続け表現していきます。


マンツーマン施術で二人の時間を

kitsukiはマンツーマンで施術します。居場所を作るには、関わる人は少ない方がいい。いつも同じ人なだけで、安心できる人も多いと思います。

アシスタントにたくさん協力してもらい何人も同時に施術していた時もありましたが、ずっと長く通ってもらうにはその方がぼくは理想的だと考えています。

お店は活気はあっても混み合ってない、無駄な待ち時間がない、毎回きちんと髪型を作ってもらえる、そんな当たり前のことを当たり前にやっていきたいので、このやり方をしています。

受けれる人数に限界が出てしまうけれど、そこまで受けれたら充分ではないでしょうか。


ゲストがいてはじめて成り立つ

美容室はゲストがいてはじめて成り立ちます。髪型が出き上がるのは技術のおかげと思われますが、表現する髪がなくては何も作れません。

美容師は先生と言われることもあるけれど、もっと対等な関係な方がぼくは好ましい。こちらは技術や感性を発揮する、ゲストは自分の雰囲気や好みや髪質を提供してくれる。

ともにひとつのデザインを作る関係性がしっくりくるので、50:50なのかなと。どちらが上ではなくヘアスタイルを互いに作るパートナー。

なのでどんな髪型にするかは相談しながら一緒に考えられたら理想的です。その方がゲストも参加してるみたいで楽しいですしね。



これだけ美容室が溢れているから

美容室はコンビニの数より多い。なんなら信号機よりも。

それだけ数はあっても美容室難民が多いのは髪を切るだけの場になっているからだと思います。全ての人を救うことはできないけど、自分たちを気に入ってくれる人を救うことはできます。

毎日来てくれるひとりひとりに喜んでもらいここは居場所だと感じてもらう。それが重なり気づけばたくさんの人に囲まれていたら嬉しいですね。

まだ知らない人も多い北参道エリアで、ひっそりとアジトを構えてみなさんをお待ちしております。







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