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【外交官からキャディへ】日本のスタートアップが挑むUS事業

(この記事は【うるう年キャディnote29連チャンリレー】の6日目の記事です)

キャディUSが設立してから2024年1月26日でちょうど1年が経ちました。

キャディUSのメンバー

最初は全員日本からの出張メンバーで構成されていたチームも、一丸で採用に力を入れた結果、今ではほぼ現地採用メンバーで構成されるまでにグローバル化されました。代表の加藤も家族ごとシカゴに移り住む予定で、キャディのアメリカ(US)事業拡大にフルコミットしています(今も日本事業の権限移譲を進めつつ、ほとんどの時間を拠点のあるシカゴで過ごしています)。

日本のスタートアップがアメリカで事業を伸ばしていくのは当然ながらものすごく大変なのですが、だからこそ挑む価値があると信じています。私自身、キャディに入社してから1年ちょっと経ったタイミングなので、これまでの振り返りの意味も込めて書き留めてみたいと思います。


キャディに入社するまで何をしていた?

2022年11月にキャディに入社する前は、新卒で損害保険会社に入社し、その後無職になってフィリピンに行ってみたり、外務省に転職してスペイン語の外交官としてスペインに赴任したりホンジュラスの大使館で勤務したりしていました(外務省に入省した時はスペイン語を一言も話せませんでした)。

ホンジュラス大統領のスペイン語通訳

キャディは製造業以外にもバラエティ豊かなバックグラウンドのメンバーがたくさんいるのですが(起業家、スタートアップ役員、コンサル、商社、パイロット、コック、美容師、人力車の車夫…)、自分も無事その多様性に加担する側となりました。

カリブ海はとんでもなくきれい

なぜアメリカに来たいと思ったか?

海外で感じた日本のプレゼンスの低下

昔スペインでMBAを勉強する機会があり、毎授業、実在する企業のビジネスケースをひとつずつ取り上げて学生と教授でディスカッションしながら授業が進んでいくスタイルだったのですが、まあ日本企業が話題にならないんですよね。

TOYOTAのカンバンシステムをオペレーションの授業で扱ったくらいで他の日本企業はほぼ議題にあがらず、世界中の国々から集まっているクラスメートも日本と中国と韓国の企業のちがいが若干あやふなかんじ…

失われた30年なんて言葉は当然聞いたことがありましたが、日本が海外からどう見られているかをマドリードの教室で肌で感じ、その言葉がもつ重みを思い知らされた気がしました。まじめで、親切で、規律正しくて、教育水準が高くて、一生懸命働いて、おもてなし精神があって、飯がうまくて、アニメとマンガがあって、治安がよくて、財布落としても持ち主にもどってきて、清潔で、温泉があって、四季があって、電車が時間通りにきて、飯がうまくて、サッカーの試合見終わった後に自主的にごみ拾いして、飯がうまい自分の生まれた大好きな日本が、なにやら軽んじられてないか?と。

ラーメンLOVE

魅力を伝える側より、魅力になる側を選ぶ

元々外務省に入省しようと決意した理由も、日本と外国の直接の対話である外交を通して、グローバルにおける日本のプレゼンスを向上させたいという想いがありました。

日本がもつすばらしい魅力を、わかりやすく嚙み砕いて外国に伝えていくのも外交のもつひとつの大きな役割。ただ、和食、伝統文化・技術・芸能、ポップカルチャーなどの魅力はたくさんあれど、ビジネスという文脈で日本が称賛されることはこの30年で大幅に減ってしまったことも事実だと思います。

トヨタが、ホンダが、ソニーが海外で急速に拡大し戦後の日本を経済大国に押し上げたように、偉大な先人たちが積み上げてきた日本のブランドに頼るのではなく、もう一度グローバルレベルで突出したプレーヤーが日本から生まれたらかっこいいし、自分がその過程に直接関われたらエキサイティングなのではないかと思い、製造業の負というグローバル課題の解決に挑戦しているキャディへの入社を決めました。

今、キャディで何をしている?

キャディUSでCADDi DRAWER事業のカスタマーサクセス(CS)部の立ち上げをしています。

日本で大手企業担当のCSとしてお客様のCADDi DRAWERの活用支援を進めてきた経験を活かし、現地CSメンバーと共にアメリカのお客様のサクセスに向けて伴走しています。

また、組織づくりという観点では、現地CSメンバーへ日本のCSの経験やナレッジを吸収してもらうのはもちろん、セールスがCADDi DRAWERの活用事例を商談でより詳細に語れるようにトレーニングしたり、マーケティングのコンテンツをお客様の課題を最も理解しているCSの観点から作成したり、採用ターゲットのペルソナを作成し面接したりと、すべての部署と密接に関わりあいながら、時にはCSのスコープを飛び越えて、アメリカでの事業拡大のためにできることを柔軟に役割を変えながら行います。また、今後のさらなるグローバル展開を見据えて、各グローバル拠点との連携を強めていくための施策を進めています。

現地CSメンバーといっしょにオンライン説明会

キャディUSはどんな組織?

国内では製造業とスタートアップ界隈を中心にブランド認知を得てきたキャディも、アメリカでは認知ゼロからスタートです。認知がないということは当然ですが我々が何者なのかの信用がなく、そういった意味では日本国内よりも不利な状態からのスタートと言えるでしょう。

ただ、日本でもアメリカでも、CADDi DRAWERが解いている「図面が資産化されていない」という製造業の課題は共通です。むしろ人材の入れ替わりが激しいアメリカのほうが課題感が強いとも言え、この難しい課題を、現地の各ロールのバックグラウンドをもった経験豊富なメンバー×キャディが日本で得てきた知見を有する少数メンバーで、アメリカでもう一度起業しているくらいの勢いでコミットしています。

オフィスでは代表の加藤含め日本人同士でも完全英語。毎日出社して困りごとがあればすぐに声をかけて相談し、無駄な会議を極力減らしてお客様の課題に向き合い、毎月新メンバーがジョインするので歓迎会をするなど、国籍問わず和気あいあいとしつつも日々真剣に事業に向き合っています。

新メンバー歓迎ランチ

さいごに

「青臭くピュア」な青春の場

私の好きなキャディのカルチャーに"「青臭くピュア」に理想を持ち続ける"というものがあります。

小中高大とずっとスポーツしかしてこなかった私にとって、学生時代に感じていた「大きな目標に向かってチーム一丸で喜怒哀楽を共にしながら切磋琢磨する」という感覚は、社会人になってからしばらく蓋をされて忘れかけていたような気がします。

私から見たキャディは、部活の強豪校の雰囲気に近いなと感じます。今34歳なのですが、いい年こいて学生の時のような青春を感じながら仕事ができているのは、強豪校のように、ミッションに共感して集まったすばらしい仲間と共に一丸となってコトを成すことにハードに挑んでいるからだと思います。

仲間を募集中です!

私、昨年別事業の立ち上げのためにキャディUSに3か月間出張で来た際は、成果がまったく出ずにめちゃくちゃ萎えたんですね。複雑な課題をさらに海外で解きにいくというチャレンジをしていると、国内では思ってもみなかった不確実性の壁にぶつかりまくるのでより難しいのは当たり前なのですが、見えない答えを暗中模索する日々はとても苦しかったのを覚えています。ただ、それでもあきらめずにUS事業に再挑戦して本当によかったなと思います。

私は製造業のバックグラウンドもなければ別に英語もうまくなく、ネイティブが何言っているのかわからないことなんて毎日ざらにあるんですが、それでもキャディはファイティングポーズをおろさなければ新たなチャレンジの機会を与えてくれる会社です。

昔は仕事に燃えていたけど今は情熱が薄れていくのを感じている方や、今の会社でキャリアを過ごすことになんとなく不安を感じている方にとって、キャディはかつて感じていた熱気を思い出すことのできるすばらしい青春の場になりえると思います。「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」という極めて不確実性が高く難しいミッションを成し遂げていく道中をいっしょに楽しめる仲間を募集しています!

うるう年キャディnote29連チャンリレー、明日は同姓同名のマーケティングチーム佐藤広介さんにバトンタッチ!(社内Slackでメンションまちがいされるのが日常になりつつある)



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