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ことばを奪ってはいけない

先週末 トビタテ広報のお手伝いで、大阪なんばにある エディオンアリーナで行われた、わんぱく相撲大会に行ってきました。

わんぱく相撲大会でトビタテブース??ってなると思います。
僕も最初は「???」でした。説明が難しいんで、詳しくは事務局の方のこちらの投稿から。

今回シェアしたいのは 小学生たちに留学啓発したことではなくて、対応中の気付きです。
(本当はみんながすっっっっごく可愛くて、8時間ほぼ休憩なしでもむしろ癒された話もしたいんですけどね!!!笑)

問いかけ力、引き出す力

ざっくり言うと、僕はブースに来てくれた3歳から小学生までのみんなから 興味のある国とその理由を聞き出して、”パスポート”にそれを書いてもらうということをやっていました。

はじめの方は なかなか興味のある国やその理由を引き出すのに苦労しましたが、なかなか出てこない子には

「イッテQ見てる?その中で面白い国あった?」

と問いかける作戦を考案して、それからは高確率で行きたい国を引き出すことに成功するように。

、、、イッテQはすごい。

って学んだと同時に、”問いかけの角度を変えてあげれば、案外すんなりと答えが出てくる” ということも学びでした。
相手が質問に答えづらそうにしているときは、アプローチの角度を変えて問いかける力=答えを引き出す力 がものすごく大事。

これは今後、様々な場面で大事にしていきたいと思いました。
しかし、自分の中で一番印象的だったのは、また別のことです。

自分のことば

一番印象的な気付き、それは
『たとえ小学生でも、自分のことばを持っている。彼らは彼らの思考回路を持っていて、彼らのことばはその結果。
ということ。

どういうことかと言うと、
韓国に行きたい!っていう小学生たちは案外多かったんですが、その理由の大半は

TWICEが好きだから!!

でした。
TWICEって人気なんだなあ、とか呑気に考えながら、

「そっか、○○くんはTWICEが好きなんだね!じゃあ、『TWICEに会いたいから』ってここに書いてみよっか!」

と声を掛けました。
するとほとんどの子は素直に

”TWICEに会いたいから”

と書いてくれたのですが、ある1人の子は

”TWICEがいるから”

こう書いたんです。

それを見たとき ハッとしました。

同じTWICEがきっかけでも、『TWICEに会うために韓国に行きたい』のと、『TWICEのいる韓国に行ってみたい』のとでは、実は動機が全く違う。TWICEのメンバーが生まれ育った街を見たいのかもしれないし、TWICEのメンバーが食べた食べものに興味があるのかもしれない。

彼はおそらく 無意識に ”TWICEがいるから” と文字にしたのだと思いますが、無意識だからこそ そこに彼の個性が詰まっていると思いました。

無意識でも彼の思考回路があり、そのプロセスの結果として「TWICEがいるから」ということばが出てきたのだと思うんです。

ことばを奪ってはいけない

それを見たとき、『僕は今まで 子どもたちのことば(=思考回路)を奪っていたのかもしれない』と思いました。

TWICEが好きだからといって、全員が「TWICEに会いたい」訳ではないし、ましてや全員がTWICEに会うために韓国に行きたいかなんてわかりません。
考えてみればTWICEのライブは日本でも開催されているし、必ずしも韓国に行く必要はありません。

にも関わらず、僕は「TWICEが好き」と言われれば 条件反射的に「TWICEに会いたいから」と書くよう誘導してしまい、彼らの思考を止めていたのかもしれない。

ことばには力があります。
一度「TWICEに会いたいから」と書いてしまったら、それが自分のことばではなくても『自分はTWICEに会いたいんだ』って思ってしまうんですよね。

だからこそ、過度に一般化したり、自分が介入することで、本人のことば(=思考)を奪ってはいけない。

それを心から実感しました。

思考を止めさせない 問いかけ力。
誰と話す時でも、しっかり忘れず意識したいテーマです。


note読んでいただき ありがとうございます! 頑張って執筆していきますので、よかったら次の記事も読んでみてください!