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ラグビーとキャリアとコモン

そんなに上手なわけではない。そんなに有名な選手だったわけでもない。そんなにすごい実績を遺しているわけでもない。ただ、ラグビーを続けている。大学を卒業したのが20年前だから、社会人ラグビー、途中休んでた時期もあるが、概ね20年というところだろうか。我ながら結構な歳月になったなと思う。良いおっさんが、まだ現役なのかという感じだが、シニアラグビー現役の42歳だ(たまに若い子たちと体当てるとかなりしんどいけどw)。

最近は仕事はボチボチなので、専ら週末のラグビーのことを考えている(本当にそう)。現在、3チームに所属があって、何となく毎週末ラグビーの予定がある生活だ。控えめに言って楽しい。コロナ禍で、人に会う機会が減ったり、浅い付き合いがなくなったり、なんて話を聞くけれど、ラグビーグラウンドに行くと知った顔にたくさん会えて楽しい。40過ぎて、心から楽しいと思えるのは素晴らしい。

グラウンド以外での活動としては、シニアチームのスタッフをやっている(主に広報周り)。また今年からタッチラグビーの子どものスクールのスタッフもやることになった(まだ何も活動してないが)。以前はクラブチームの幹事や、リーグのイベントの実行委員長やってたこともあり、「ラグビーの仕事」というのが意外と自分の人生の大きな割合を占めるようになっている(しかし、僕よりもラグビーに時間を割いている人は、本当にたくさんいる)。

キャリアとはなんぞや、と思うんだけど、人生のプランを考えていく時に、最早ラグビーを抜きに考えることがなかなかできない。ラグビーをするためにどう仕事していくかということでもあるし(昔よりそれが顕著になった)、ラグビーを続けていること自体が、自分のキャリアでもある。仕事とラグビーの合致点や交差点がもっと増えれば良いのかもとも思うけれど(趣味にとどめておくが良いのかもだけど)、その辺はまだまだ試行錯誤な気もしている。

コミュニティとはなんぞや、と思うんだけど、ラグビーである。最近は「コモン」ということに興味があって、コミュニティで共有し得るアセットなわけだけれども、ラグビーコミュニティにも様々なコモンが形成し得ると思う。本当に欲しいなあと思うのはチームとか地域のラグビーグラウンドだけれど、ユニフォームとか、クラブハウスとか、個人の所有ではなく、同じ志の人たちで共有して、価値を出せるようなものが色々あり、今後はそういうコモンの形成に寄与していきたいな、という気持ちがある(なまじデザインの仕事をやっているので)。

何かゴールに向かって邁進していく、ということではなく、ただただ、好きなことを可能な限り長く続けるということかなあと思う。その上で、次世代に何を遺していきたいなというかなあとも思う。日本ラグビーの強化とか、隆盛とか、そういうレイヤーで頑張っているラガーマンも勿論いるけれど、草の根のクラブスポーツの現場で、これからあと10年、20年、30年、40年?何ができるだろう。

デザインの仕事でも手を動かし続けていれば、色々思索が浮かんで来るということがあるけれど、ラグビーでも身体を動かし続けていれば、色々思索が浮かんで来ることがあるのではないか。続けることをゴールに、過程で生み出るものを未来のために蓄えていく、そんな感じかなあと思う。

行けるところまで。

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