三十路インタビュー: Sora Tamura 青年活動家

現代に侍はいるのか?
 
その答えは...
 

2017年ある青年が日本からドイツに。彼はドイツにある三つの町に潜伏し、中東からやってくる難民達と共に活動している団体でインターンシップ(実習)をした。その一年近い武者修行を終えた若き青年と再会し(さむらい or 居酒屋の息子)インタビューしましたー、

はじまりはじまりー。

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《簡単に自己紹介をお願いします。 》
名前は田村空、今は神奈川大学四年生だけど休学してドイツに一年近く滞在している。ハレ、ニュルンベルグとベルリンで難民に対しての活動をしている団体でインターンシップをしてきた。
 
 
《このインターンシップに至った経緯を教えてください? 》
もともと、難民問題に興味がありドイツに来た。その興味を持った理由は、三年前に大学を休学し世界旅行をしたんだけどそのときに中東へ行っていわゆる難民の人と出会った。具体的にはイラン、パレスチナ、トルコ、ヨルダンで会うことができたのだけど、自分はテレビでしか難民というのを見たことがなかった。そんな難民と直接出会い話しをてみて、彼らが自分と変わらなかった。そして彼らとコミュニケーションができ色々と学べて嬉しかった。彼らと話していて自分の知らない世界で何が起きているのかを含め彼らのことについてもっと知りたくなった。

そのことで難民問題に興味があり、現在難民を多く受け入れているドイツに来た。

 
 

《ドイツを選んだ理由は?そして目標は? 》
ドイツで見たかったことは大きく分けて二つ。
一つ目は、難民問題についてドイツではどんな活動があるのか、どんな社会システムになっているのか実際に見てみたかったこと。

そしてもう一つはドイツの若者と話してみたかった。自分がバックパックの旅をしていたときにドイツやスペインの若者と話すことが多くて、その会話で日本の友達と話しているトピックが違うことにびっくりしていた。政治のことも含めて話す内容が濃くてなんだか刺激になった。 彼らはよく討論もしていたし、そんな中で自分の無知さを知った。そんなこともあって実際に現地の同年代の人たちについてもっと知ってみたいと思っていた。
 
 

《その目標である二つは達成できた? 》
上々かな。まずはドイツの社会システムについてだけど、もともと自分はこの難民支援に関して日本とドイツを比べようとしていた。しかしドイツと日本じゃ難民の数も違うしそのこともありサポート体制もまったく違う。日本は難民よりも移民がテーマになるのかな。
でもドイツはそういったことに取り組んで世界の模範になっていると思う。ここでは課題もいっぱいありながらも、どうにかしようと頑張っている団体や人の姿を見ることができた。

※2017年12月31日のデータではドイツでは約900,000人の避難民がドイツで暮らす。参考→https://mediendienst-integration.de/migrationflucht-asyl/zahl-der-fluechtlinge.html


そしてドイツの若者については、彼らはすごくロジカルにものごとを考えるていてビールを飲んでるときもご飯を食べるときもディスカッションが多い。これは教育の影響かもしれないけど社会で起きていることについてよく話すし、学校では先生主導ではなくてみんな発言しながら話を進めるところとかからも先生中心ではないことがわかった。

そもそもみんな難民問題をはじめ社会問題に「興味」があるのではないのだろうか。それは会社にいても町にいても単純に難民というのが周りにいるというのが大きな理由であると思う。つまり世の中で起きていることが現実的なのだろう。

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《このドイツ滞在で学んだこと何? 》
個人的に学んだことは、自分を持つこと、自尊心を持つことかな。
最初は英語もすらすらできなかったし、ドイツ語なんて全然できなかった。だからベルリンにいたときに挫折して心が折れそうになって。。。でもドイツ語や英語で頑張って話しかけて、、、慣れた。そのためには話しかける勇気が必要で、話すときにも自分の話をすること。日本にいるときにはあまり自分の意見を言うことがなかったしその機会もなかったように思う。そういった行動で言葉に関しても慣れていって自信もついてきたたかなと思う。
 
なによりたくさんの難民と話せたことでまた違う視点からも見れるようになった。一年前のインターンシップを始めた時よりも今では現状を落ち着いて見れるし、様々な面からその難民というのを見れるようになっていた。例えば彼らが今どこで立ち止まっているのかというのが見れるようになったことかな。
 


《来週には日本に帰国ということで、これからの目標? 》
難民問題についてのモチベーションはまだまだあるからこの経験の集大成として日本に帰って「映像」を通して何か伝えたい。
 (※一番下に彼の作った映像がいくつかありますので要チェックしてみてくださし。) 


 

 
《その映像を通して伝えたいこととは? 》
具体的な内容についてはまだ考えている。正直、、、その内容を決めることを困難に感じている。もちろん難民が考えていることを伝えたいんだけど、ドイツ人が実際にどういう風に難民について考えているのか、そんなリアルを伝えてみたい。

その映像は日本人対象で、後々には英語字幕を作ってどうドイツが難民問題と向き合っているのかを発信していきたい。実は自分の中でもこのドイツでの経験はまとまっていない。あと他にはベルリンでの「新しい支援の方法」がたくさんあることも伝えたいかな。
自分としてもこういった難民支援が一つの「社会貢献の形」として、社会問題を考えるきっかけとし日本でも「あったらいいな」と思っている。また自分の作った映像を見た人が Rethinking(考え直す、改める) してもらいたい。なぜならこれからも世界中で似たような問題が起こると思っているしこの問題は続いていくだろうと思うからだ。今ドイツがやっていることっていうのは世界の模範になっていくと思う。
また伝えたいことの具体例として、ベルリンでスタートアップしているところは結構な数があるんだけど、彼らはどうやってこういった難民支援を一つのビジネスとして継続していくのかを重要視しているか。そういった活動が続いているところは自分でお金を作るシステム持っている。そういうことも伝えたい。
 

 
《三つのインターンシップを終えて、思うことは? 》
今は気持ちに余裕がある。最初にここに来たときはいろんなことが一杯一杯だった。 自分ができることが少なくて何がなんだかよくわからなかったけど、はい、今は落ち着いている。
 

《彼が実習中に作ったムーヴィ-》



《ベンゾウの一言、終わりに変えて》

彼は友人の友人でFacebookでドイツでインターンシップ先を探していた。サポートできたらと思い、また自分もこの問題について知りたいというある意味自己中心的な考えもあり彼をハレに向いいれることに成功した。そのこともあり自分もドイツにいる難民に対する現状というものをまた違う観点から見ることができたし、そのようなテーマについてこと機会を得ることができた。なぜ彼らが難民にならなければならないのか、その問いを深めていくことで中心にある問題というものを知ることができるのではないか。

年齢で人は区別できない。しかし10歳くらい年齢が離れているというのはその育った社会状況やそれを作り上げる共通的な空気が少し違うのではないか。彼はそれくらい離れている横浜育ちのシティーボーイ。そして彼は国の「トビタテ留学企画」で国の奨学金で来たなかなかのツワモノ。

こういった頭だけでなく体で学ぶ若者が疑問を持ってどんどん世界に飛び出していけるような社会にもっとなってくれればいいと思う。

避難民に寄り添いたいし一緒に遊びたい!そんな彼や彼らの思いや活動がより多くの人に伝わりまた次の活動が生まれることを心より願っておる次第でござんす。


お・わ・り

この三十路インタビューについて→https://note.mu/kosokosolife/n/n6d359d08e7e0

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