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心配という感情との向き合い方〜愛犬から学ぶ〜

子供の頃から心配性の私が愛犬と接して反省した出来事を紹介します。


麗子さん暮らして初めて嘔吐をする。

愛犬麗子さんがうちに来て3ヶ月、愛犬との幸せな毎日は夢のようでした。そんなある日、やや軟らかい便が出た麗子さん。その次の日の朝に白と茶色の泡をかなりの量嘔吐していまいました。私、犬の嘔吐を見るのは初めて。ケロッとした元気な顔をしている麗子さんを横目に不安が押し寄せてきました。

超小型犬の短頭種は消化器官が短いためチワワちゃんが嘔吐しやすいことはわかっていましたが、いざ小さな身体が苦しそうに全身を震わせながら嘔吐する姿って、、、、、、こ、、、こわい、、、。

チワワの参考です笑 お友達チワワ コロンちゃんと

犬を知らなかった私でも、一応元人間の看護師として勤務していたこともあるので小さな身体の生き物が嘔吐することの危険さは嫌でも頭をぐるぐると駆け巡りました。そして犬は言葉を話せない人間の赤ちゃんと同じ、、、、、、いやもう動物に関わる方達全てに尊敬した瞬間でした。

その後も元気や食欲はある中、数回の嘔吐が見られたこと、下痢もあったためすぐに病院へ受診。季節の変わり目に胃腸炎になってしまったかなとのことでした。その後は吐き気止めと水分・電解質の補充をして一週間で便も正常に戻り元気になっていきました。

私がぶつけた愛犬への感情

さて、順調に対応できた出来事であったように感じますが、今回のこの麗子さんの胃腸炎は初めて愛犬と暮らしてものすごく反省した出来事でもありました。初めての犬との暮らしというのもあり、私は誰にも感じたことがないほどの「不安」という感情を麗子さんにぶつけていたのです。

何度も「大丈夫?どこが悪い?気持ち悪い?」と麗子さん自身は元気も食欲もある中繰り返し絵に書いたような”不安な表情”をして問いかけていたのです。人間の幼児くらい賢いと言われている犬に飼い主の過度な心配がいい影響を与えるはずがないんです。そこで、私は心配をするという感情や行動について改めて反省するきっかけになりました。

子供も犬も家族の表情をよく見ている

子供の頃、何か怪我や体調不良になった時に母親が私以上に悲しい顔をして心配している所を見て「ああ、今私そんな大変な事が起きているんだ。」と更に体調が崩れていったのを覚えています。母親は子供を守る役割があるのでそれは当たり前の感情なのです。ただ、過剰な心配はこのように子供の私に悪い影響を与えたのです。

麗子さんが家に来て改めて実感したのは、聞いていた通り犬は本当に家族の表情をよく見ているという所です。飼い主がうつ病になれば犬も落ち込んで病気になる話も聞いた事があります。今回体調不良を起こしたのは麗子さん自身であり、その麗子さん以上に慌てて心配な言葉を彼女にぶつけた行動はやはり影響があるのではないかと考えました。そこで、心配性である私が人生における「心配」という感情との向き合い方を改めて考えてみようと思ったのです。話が大きくなりました。笑

心配ってどこからくるの?


「心配」という言葉を調べると「不安」という自分ではどうしようもない負の感情を外界の対象に向かって出て行ってしまうこと等説明されています。「心を配る」という感じからもなんとなくわかります。

そもそも「不安」という感情は脳内の情動を司る”扁桃体”という部分が判別をしています。「不安」が全くなくなってしまうと生きていく上で何が危険か危険ではないかを判別できなくなってしまうのでとても大切な感情となります。なので今回「不安」や「心配」を完全悪の感情ではない事は前提としたいです。

心配がもたらす相手への影響

先ほど不安は扁桃体が司るという話をしましたがその信号は自律神経の中枢である視床下部に伝わり、交感神経を刺激します。その結果心拍数は上がり、消化器官の運動は抑制され、、、、、、兎にも角にも簡単に書くとドキドキバクバク頭痛いお腹痛い目は回る体調は悪くなるのです‼︎

そう、子供が親から過剰に心配されるとその感情を受け取りより体調が悪くなるのはこのような仕組みだったんですね。飼い主の顔を見ている犬だって、自分が胃腸炎でお腹痛いようとなっている時に何度も何度も不安な顔を見せられたらしんどいですよ、、、、。ごめんね麗子さん。

一見心配をする人って相手のことを考えて優しい人に見えると思いますが、人間然り、犬然り、、、体調不良が起きている当事者以外が心配をぶつけることはマイナスにしかならないのです。これを知っていて誰かのために過剰な心配をすることは相手の為ではなく、自分のためでしかないということです。心配をぶつけることで解決することはありません。私は心の中では心配だから早く元気になってくれ、大丈夫だと言ってくれ、安心させてくれという感情が何処かに隠れていた気がします。

心配という感情との向き合い方

そこで私は心配性という性格は受け入れるとして、誰かに不安や心配をぶつけることをコントロールできる大人になりたいと思いました。無理に感情を抑制して心配してはダメだダメだと自分を責めていくわけではなく、ただ単に相手を思って優しさを行動にすることを心がければ自然と過剰な心配はしなくなるのかなあと。当たり前にそれが出来ている方もいると思います。勿論、私も看護師をして仕事をしているときは理解し患者に不安をぶつけたことはなかったはずです。

ただ、今回言葉も発せない小さな命と家族として向き合った時に動揺は隠せず改めて考えさせられた出来事となったのでした。
心配性の性格の方、また、不安障害に悩まされている方も世の中いらっしゃると思います。私自身も神経性不安障害と診断された過去もありました。なので誰もが「不安」になりたくてなっているわけではない事や漠然とした「不安」の恐ろしさも理解はしています。余裕がある時にこの記事が今一度人や動物と関わる上での「心配すること」について考えるきっかけになれればいいなと思います。

kosoboso






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