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134. パロサント染めを求めて/ En busca de teñido de palo santo(5)

パロサントの端材の管理と、ミドリとの独占契約、あとは価格。


彼女たちとこれから商売していく上で、もっとも重要なポイントたちです。



僕は日本人と育ってきましたが、

パラグアイに来てから、こちらの文化を学び、

大きく変わった部分もあります。


まず、遠慮しないということです。

ミドリを6年続けてここまで成長させてきたという自負も大きな自身につながっていて、

それも大きいともいます。


「あのお、すみませんが、お値段はいくらくらいか、大体でもいいので、今日でなくてもいいので、教えてもらえると嬉しいのですがあ。。。」


なんて、日本人らしい聞き方では、ナめられます。


ビジネスの世界では、どちらが立ち位置が上なのかを

はっきりさせておいて、その立ち位置の則って譲歩しないことが大切と思います。


もちろん職人さんは素晴らしいものを作っているし、

何十年も続けてきた素敵な技術です。

それらを決して見下すつもりはないし、大きな尊敬に値します。


でも、こちらの言い分としては、

いくらいいものを作れたとしても、売り先、売る技術やコネがないと、

全く意味がないということです。


こういった面で仕入れの世界はある意味、残酷ですね。


しかし、これが現実です。

うちに買ってほしければ、うちの希望に叶うクオリティで作り、

希望に近い価格にする。



アリシアとの話し合いも端的に済ませたかったので、

遠慮せずはっきりと伝えました。


まず、ミドリが提供するパロサントの端材は、

ミドリのパロサント染め以外の用途には使用しない。


ましてや、人に売るなんてもってのほか。


パロサント染めの商品自体を、ミドリ以外に販売することも禁止です。

独占取引にしたいので。



あとは、価格です。


このパロサント染めの大きな布でいくらか?


これはこの日は答えてくれなかったですね。。。

こちらの様子を伺いたかったのかもしれません。


でも、パロサント染めではない、

普通の布の価格は聞くことができたので、

大体の予想はたちました。



糸から草木染めをしていくので、

彼女たちが普段染めている工程よりは手間がかかります。


ですが、パロサントの端材は無料で提供するので、

その分、彼女たちの染めのための原料コストは抑えられます。


僕らも普段使い道がなくて困っていたサイズの端材なので、

本当に助かります。



価格については、

彼女たちの普段の布と同じ価格か、少し高い(1〜2割)くらいならオッケーにしようかと思いました。


それは比較して安ければ、最高なんですが。。。(欲を出してはいけません!)



美味しいビールのおかげで、ほろ酔いでしたが、

真面目な話は、スムーズにこなすことができました。


この話さえできれば、ミッションクリアです。



後日、パロサント染めの見積もりがきましたが、

想定の範囲内ということで、全く問題ありませんでした。


アリシアは本当面白い人だし、

男連中も真面目で信用っできる家族だとこの日に確信しました。


翌週には早速ミドリの工房にもきてくれて、

新作の作品を持ってきてくれました。


まだまだ改良は必要で、

おいおいこんなもの持ってくるなよ、というクオリティのものもありましたが、

最初なので、徐々にお互いに慣れていきたいと思います。


パシエンシア、我慢・忍耐ですね!


昨日は、早速リトアニアから観光で来ていた女性に初めてパロサント染めが売れました!

めちゃ嬉しい!


色に惚れたそうです。


幸先がいいですね〜!

これからも、パロサント染めに乞うご期待です!

目指すは、2025年の大阪エキスポにパロサント染めを送ることです!!


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