見出し画像

古墳がなぜ作られたのかについての仮説~人民に鉄製農具配ってたんじゃね?~

日本史の中であまり日の目を見ることのない古墳時代、しかし、古墳時代は古墳時代でめちゃくちゃ面白かったりする
なんといったって今から2000年くらい前から狂ったように古墳が作られてなんとその数たるや全国で15万基である

多すぎだろう

しかも機械のない時代である
人力で作ったにしてはいささかデカすぎる古墳がわんさかとあるのである

論より証拠である
見てほしいこのニキビのような古墳の姿を

我が愛しの国土地理院地図より(色別標高図)

地形図で確認できるというだけでも面白いのだが試しに長さを概測したって普通に縦の長さで300mとかあるのである

想像してほしい
東京タワーの長さのモノを2世紀とかの時代に人力で作っているのである

しかも一個や二個の話ではない
この地形図を見たら一目瞭然だろうが、同規模の古墳がわんさかとあるのである

最大陵墓の仁徳天皇陵に至っては500mである
この縮尺で見えるのだから狂ってるとしかいいようがない

ちなみに、関西のイメージが強い古墳だが、全国津々浦々至るところに存在する

昔、岡山や群馬の古墳を探しに行ったのだが、予想以上に多くあったので、見たら多分爆笑すると思う

群馬に古墳があるなんて関東の人はほとんど知らないんじゃないか?
関西と比べたら地味に群馬の方が整備されていたり登れたりするので見たことないのはめちゃくちゃもったいないと思う(関西の古墳は放置しすぎやねん、とか、天皇陵墓だから宮内庁的に登らせてくれへんねん、等)

さて、ではなぜ古墳がこれほどまでに狂ったように作られたのかと言われると、めちゃくちゃ謎と言われている

しかし唯一確からしいこととしては、古墳づくりは強制されて作られた代物ではなさそうだということである

古墳は2世紀から始まり6世紀までの非常に長い時間にわたって作られており、しかもそこかしこで全国的に競うように巨大古墳が作られているので、人民が主体的に作っていなければどうも腑に落ちないのだ

強制労働で500年もの間そんなものの維持が出来るだろうか?
中世の戦国時代のお城の天守ですら築城ブームとなっていたのは、戦国末期のたった数十年間(30年くらい)であり、天守の数もたかだか数百個程度であり、城そのものですら小規模なものを含めて全国に5万か所と言われている
城郭と比べても古墳の圧倒的な築造期間の長さと圧倒的な数の多さに脱帽しかないだろう

(いや、割と城と同レベルで見ごたえあると思うんだけどな古墳…何故整備しないんだ…)

ちなみにこことか古墳を感じるには最高の場所だと思う
見た瞬間に古墳だってわかるでしょ

群馬県、保渡田古墳群

いけないいけない、古墳を語るとすぐ話がそれてしまう

何故、古墳が作られたのかについてだったが、自分はこれは、作業に協力したら農作業に転用できる鉄製の作業道具がもらえたからなのではないのかなと思った

この時代鉄は貴重品であった

そして、その鉄の生産を一手に掌握してのし上がったのが、大和王権だと言われている

ということはこの鉄がキーワードなのではないのかと思う

大和王権が鉄を掌握して、鉄製の刀剣などの威力の高い軍事品を作って武力で全国を支配したという説があるが、武力だけではなかったのではないのかなと思う

確かに武力でも統一してたりするらしい(雄略天皇だっけ?)がそれだけで人民はついてこないだろう
何より武力だけで古墳づくりに協力するか?という話である

骨を折ってまで大規模な古墳を作るからには人民から見て絶対に何らかの直接的な恩恵があったはずである
このころはまだまだ経済などは未発達であろうから通貨を渡したというのも考えにくい
日本史に通貨が出てくるのは奈良時代であるしねぇ
あったとしても一地域で流通する通貨に過ぎなかったと思う
関西では通用しても福岡まで行ったら、何それ要らんって言われてただろう

もっと直接的なものを渡していたと思う

それは考えればすぐに思いつくだろう

鉄製の農具である

古墳づくりは土木作業なので、農具にすぐに転用できる
場合によっては馬とか牛などの農作業用の家畜も貸し出していたのではないのかと思ったりする

鉄製農具で田畑を耕すと木製よりも効率がいいというのは、既に歴史の教科書にも書いてある
ということは、鉄製農具がもらえるなら、農民はこぞって欲しがるであろう

豪族「農具あげるから古墳づくり手伝って~!」
農民「やった~!もらった道具でいっぱい開墾できたぞ!領主様のおかげ!」

という感じでどんどん規模が拡大していったのであろう

単純だがかなりしっくりくる

どうだろうか?
まあ単純すぎてもうすでに誰かが唱えてる気もするが、その時はその内容について優しく教えていただきたい


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?