ダイバーシティーの国のレイシズム

ダイバーシティーの国とはいえ差別を感じる人はいる。

スリランカ、ドイツ、韓国、ペルーの人たちと政治の話や経済の話、そしてオーストラリアでの生活について話をした。
ドイツ人の彼と話している時、なんとなく日本と似ている文化を持っているような気がした。勤勉で真面目。そして英語の発音もドイツ訛りの英語はなんとなく私に取っては聞きやすかった。彼は、エネルギー問題に非常に強い関心を持って話をしていた。

ドイツでは発電のためのエネルギーを現在は輸入に頼っていると言っていた。
そのためにいかに政治的に対立しようと、エネルギーの問題が出てきた時には手のひらを返したように仲良くする。

このような現象はどの国においても同じようなことが言えた。ベネズエラはエネルギー資源大国である。政治的な対立はあっても、エネルギーは生きていく上で必要不可欠のものだ。ペルーでも資源が豊富な国ではないからベネズエラとは友好関係を保っていかなければならないのである。

またスリランカ出身の彼の話は私に取って印象深い話であった。元々はケニアで生まれ、肌の黒い人種である彼は、オーストラリアで働いていると差別のような感覚を感じずにはいられないらしい。オーストラリアでは、アボリジニに対する差別はまだ根深く存在する。アボリジニの黒い肌の色と似た肌の色を持つ彼は、オーストラリアの人とはスモールトークができても、オーストラリアのネイティブの人は彼とのトークを避けるのだそうだ。アジア人である私には感じられない感覚であった。
彼は永住権を取得し、十数年以上オーストラリアに住んでいるのだそうだが、新しい国に移りたいということも考えていた。

このように世界のいろいろな国の人と集まって話すと、政治や経済の話は意外と万国共通の現象があったり、反対にその人特有の困難や困り感を知ることができた。

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