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コピーライターのセブンルール

こんばんは。名古屋のコピーライターkosaku(@kosaku)です。突然ですがフジテレビ系列で放映中の「セブンルール」というドキュメンタリー番組をご存知でしょうか? 様々な業界で活躍する女性が普段守っている「7つのルール」を語り、そこから学びを得ようというマジメな番組です。先日私もホウホウと見ていたのですが、そういえば自分もコピーライターとして大事にしているルールがあったかな…?と思い立ち、いつもの仕事を振り返りながらコピーライターのセブンルールをnoteにまとめてみることにしました。


〜 コピーライター (kosaku)のセブンルール 〜
以下は私が仕事をする際に「いつも守っていること=ルール」です。
知らず知らずにそうしてることも、
意識してずっと守っていることもあります。
「締切は絶対守る」的な社会人として当たり前のルールは省き、
なるべくコピーライターっぽいルールをチョイスしています。


1.商品を知らないままコピーは書かない。

孫子が「敵を知り己を知れば百戦殆からず」と言ったように、売り込む商品やサービスのことを知らずに良いコピーは書けません。コピーライターの仕事は書く前に「情報を集める」ことがとても大事で、実はそこでほぼ勝負が決まると言っても過言ではないと思います。お客様からいかに情報や本音を引き出すかが、コピーライターの隠れた腕の見せ所。私はお客様が情報をまとめやすいよう整理用のエクセルデータをつくったり、自ら商品のファンになって顧客との距離を縮めてからコピーを書くようにしています。

2.事実と異なる「嘘」は絶対に書かない。

コピーライター(特にマス広告を担当する人)がディレクターから一番最初に教わるのは「広告に事実と異なることは絶対に書くな」という戒めです。コピーライターは企業の言葉を代弁する立場ですから、いい加減なことは絶対に書けないのです。様々な情報をカンタンに検索できる現代において、エビデンスがない無責任な広告はすぐにわかりますし、最悪炎上してしまいます。コピー原稿の元ネタとして用いるのは、官公庁や調査期間のデータが基本。Wikipediaをソースにしているコピーライターが身近にいたら…その人とはちょっと距離を置いた方がいいかもしれません。

3.ネガティブな広告はつくらない。

ネガティブな言葉を含むキャッチコピーは、例え裏側にポジティブな真意があったとしても、見た人の脳裏にマイナスイメージの印象を植えつけてしまうそうです。そう考えると意見広告やメッセージ広告は、一見問題提起してる風で実は世の中の暗い雰囲気を増長している広告が少なくないかもしれません。私は世の中がどんな状況でも、見た後にポジティブな気分になれる広告をつくり続けたい。テレビのニュースや新聞の記事がいつもどんより暗い時代、広告ぐらいはポジティブでいいじゃないですか。

4.コピーに固執しない。

コピーライターだからコピー書いてなんぼ。といきたいところですが、コピー(文章)だけを書いてご飯を食べているコピーライターはほとんどいないのではないでしょうか。私は何でもやるので「あれ?気づいたらこの案件コピーらしきもの1行も書いてないわ」というケースもよくありますし、それはそれでOKと考えています。コピーライターという肩書きにこだわらず、広告制作者として役に立てばいいのです。また、企画とビジュアルが強い広告はコピーがノイズになってしまうことがあります。そんな時に「ここにコピーはいらない」と自信を持って言えるコピーライターでありたいといつも思っています。

5.”青のフリクションペン”以外使わない。

私はほとんど道具に固執しない性分ですが、キャッチコピーやタグラインなど強い1本が必要なときは青のフリクションペンA4の紙にコピーを書きます。青だと何となく創造性が発揮されて書けるような気がするんですよね… エビデンスはないですが(おい)。青が切れている場合はしぶしぶ赤で。黒は筆箱に入ってすらいません。コピーライターなんだからRollbahnのノートに鉛筆か万年筆で書いてくれよ?道具でコピーが上手くなるならそうするんですけどね。

6.延々とコピーを考えない。

コピーの仕事に「正解」はありません。正解がないので考えれば考えるほど良いコピーができる可能性が高まりますし、できる限り粘りたいとは思うのは職人として仕方のないことでしょう。しかしビジネスとしてやっている以上、私は時間をきっちり切ってコピーライティングするよう心がけています。よく粘りすぎて中々原稿を渡さないコピーライターがいますが、私はデザイナーに嫌われたくないので時間厳守でコピーをあげています。

7.他人がつくった広告の悪口は書かない。

TwitterやFacebookで話題の広告を悪く書いている人を見かけるたびに、怖っ!と思いながら遠巻きに眺めています。なぜ怖いのか?広告業界は驚くほど狭いので、悪く書いた広告を同業の知り合いがつくっている可能性がとても高いのです。実際私もTwitterでとある広告について苦言を呈したら「それ私がつくったんですけど」と知り合いのフォロワーから速攻メンションが飛んできました。その時はすぐさま「あくまで個人の意見なのでお気になさらず!」とコメントして切り抜けましたが…余計なストレスが生まれただけなのでもう悪口は書きません。仲間内の会話でいろんな広告の悪口を言うのは大目に見てください。

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以上、他にも思い出したらまたまとめたいと思います。ちなみに今回あげたルールは自分がコピーライターを廃業するまで続けるような気がしています。同業者の方で私も「こんなルール持ってるよ」という方がいたら是非教えてください。

(おわり)




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