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テーブルナプキン考

某日、オペラの舞台で使用する
テーブルナプキンを求めて
浅草・合羽橋に行ったのだが、
飲食業界ではテーブルナプキンを
「トーション」と呼称する事を知った。

語源はフランス語のTorchonで、
意味は「雑巾」とか「布巾」とか。

レストラン用語として用いる場合、
厳密にはウエイターやソムリエが
腕にかけている、あの白い布を指す。

生地や作りが同じことから、
卸業界では「トーション」という名で
統一されているらしい。

テーブルセッティングで皿の上に置かれる
「テーブルナプキン」として使われるのは、
トーションの中でも一辺50cmの正方形タイプで、
ソムリエが腕にかけているのは長方形タイプ。

単に食事の際のナプキンとして使われるだけでなく
グラスクロス(グラス拭き)としても使われており、
その意味では、まさに「雑巾」の名にふさわしい。

まあ、今日びの家庭で「ナプキン」と言えば、
圧倒的に紙ナプキンになってしまうのではあるが。

ちなみに
紙のナプキンを売ってる店に入って
「布のナプキンありますか?」と聞いても無駄。

なせなら紙ナプキンは
紙コップやプラスチックの皿などと同じ
「使い捨ての消耗品」なので、
その流通経路も、扱っている店も異なる。

もし合羽橋で求めるなら、
コックやウエイトレスなどの
制服を売っている店に行くこと。

制服もトーションも、
クリーニングして使い回す
「リネン類」に属する商品なのだ。

(考えてみれば当たり前だが、
 それに気づくまでに合羽橋を2往復してしまった!)

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