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ウェブ解析士2023の学習法/勉強内容

本NOTEについて

書いている小坂はウェブ解析士開始時からのメンバーで、カリキュラムにも関わっています。このNOTEは公式見解とは別に10年以上のかかわりの中から考えていること、お伝えしたいことをかみ砕いて書いています。
そのため公式サイトやテキストとは意図的に異なる表現を多く使っています。ご理解の上ご覧ください

ウェブ解析士を知らなかった人、調べている人、受けようとしている人向けです。

ウェブ解析士とは?

ウェブ解析士はデータを活用しデジタルマーケティング中心に事業の成果を出す人を育て認定する資格です。
対象者は広く、組織(企業や自治体)のデジタルマーケティング担当者や、個人事業主、彼らから仕事を受けるウェブ制作会社、広告代理店、コンサルティング会社の社員などが主な対象です。
昨今のデジタルマーケティングの日常化を考えると、それを本業にしていない人も理解したほうがいい内容が多く、多くの人に受験してほしいと思っています。

資格レベル

ウェブ解析士、上級ウェブ解析士、ウェブ解析士マスターの3つの資格があります。
ウェブ解析士は知識を身に着け実務に沿ってウェブ解析を活用できる人材育成と認定、上級ウェブ解析士はそれを用いてコンサルティングする人材育成と認定、ウェブ解析士マスターはウェブ解析士や上級ウェブ解析士の育成やウェブ解析の普及を行う人材育成と認定をするカリキュラムです。

ウェブ解析士の内容

全体で必要となる考え方や姿勢、基礎用語を理解するのが1章
対象となる組織や事業を理解し、事業の成果につなげるために何をするのかを考えて決めていくのが2章と3章
そのために必要なタスク(設計や設定など)を決め、その背景にある技術を理解するのが4章
ここまではこれから始まる事業であれば開始前にやることで、5章以降は運用段階でやることが多い内容です。
一般の人がイメージするウェブ解析の内容に近いのが5章6章7章。
ウェブサイトやSNS、広告、検索サイトなど関わるものの分析と改善の方法です。
そしてそれらを関係者に説明するための内容が8章です。

また統一して「お客さん」を意識することです。
ここでいう「お客さん」は取引先とは異なります。
例えば制作会社・代理店・コンサルタント等にとって取引先は事業を行う企業や自治体になりますが、その取引先は「仲間」と考え、仲間全体でお客さん(事業を利用する組織や個人)を幸せにすることで仲間(自社や取引先)の利益を実現するという考えです。

ですので、なので常にお客さんを意識してください。
ただし「関係者の理解を得る」ことは非常に大切です。取引先や上司、外部の協力会社等が関係者です。

「お客さんのためにはこういう分析をしてこういう改善をすることでみんな幸せになりますよね?」という考えが必要です。

学習方法

私、小坂はやや資格マニアなところがあります。
ウェブ解析士マスターやチーフSNSマネージャーの他、ITコーディネータの資格を持ち、宅地建物取引主任者(現:宅建士)や一般旅行業務取扱主任者(現:総合旅行業務取扱管理者)の合格経験もあります。

試験に受かるには大きく二つのポイントがあります。

  • 全体像を理解すること。とにかくテキストは読み進めることです。わからなくても立ち止まらない、めげないことが大切です。

  • 試験に受かることを目的にすることです。実務では100点を求められますが試験は失敗(間違えても)しても少しはいいわけです。

この二つはどんな試験でも大事です。

第1章 ウェブ解析と基本的な指標

1章では私たちの生活(仕事を含む)の中でデジタルマーケティングがどのように関わるか、その環境を理解します。何故ウェブ解析が必要なのかを理解するのが大切です。
そして関連する法律や専門用語についても解説しています。

1章の学習ポイントとして、初学者や苦手な内容が多いと感じた人はとにかくさらーっと構成だけ理解して次に進むのがよいでしょう。
この章は全体のベースになる内容ですが、随所に関連する内容が出てきます。全部読んだ後に最後に読み直すと理解が深まります。

第2章 事業戦略とマーケティング解析

2章は対象とする組織やメディアの事業内容を外部要因・内部要因両面で理解し、お客さん(その事業を利用する人等)の目的を達成してもらうためのベースを考えます。

2章の内容は広告代理店やコンサルティングを生業にしている人にとってはやや簡単ですが、制作側や技術者にとってはやや難しい可能性があります。

苦手だと思った人はさっと読んで再度読み直すのがいいでしょう。
講座では理解度に応じて解説しますので、ぜひ講座に参加して講師に質問してください。

第3章 デジタル化戦略と計画立案

2章同様準備段階の内容です。
ウェブサイトやSNSといっても利用方法は多様です。
それはそこに組織が何を期待しているかです。
そしてウェブサイトに一つの目的しかないことは最近では少なく複数の目的を持たせていることが多いです。
そこでその目的はなんであるのか、その目的において必要な考えは何かというのをウェブ解析士協会がまとめたのがMELSAモデルです。
このモデルは他では使われていません独自のモノです。
メディア(多くの人に見てもらうことで目的を達成する)、EC(買ってもらうことで目的を達成する)、リード(問い合わせや資料を見てもらうことで目的を達成する)、サポート(問い合わせを減らしお客さんの満足度をあげることで目的を達成する)、アクティブユーザー(頻度高く使ってもらうことで目的を達成する)の5つです。
ここを理解しましょう。

ここは実際にそのモデルに関わっていない人にとっては障害があるかもしれませんが、講座では事例などを質問してください。

第4章 ウェブ解析の設計

ウェブ解析の司令塔にあたる部分が4章です。
2章・3章と5章・6章・7章の接着剤になる部分です。
実務をしているとここがおろそかになることが多くあります。
それは2章・3章はプランナー・ディレクター・コンサルタントや組織内であれば上司・経営企画が行い、5章・6章・7章はウェブ制作会社・解析会社のスタッフや組織内であれば実務担当者が行うことが多いため、そこで分断が起きるのです。
4章は2章3章で決めたことをどのように測定可能な状態にするのか、そして5章以降の運用をスムーズにするかを決める大事な内容が含まれています。

GTMやGA4の設定等がそれにあたります。
4章は実際にやったことあるかないか、経験年数で理解度に差が出ます。
2章3章が得意な人がつまづくことが多いのも4章です。

ここはどんな手段が何に影響するかを最初に理解し、それ以外は復習で理解するでもよいと思います。

第5章 インプレッションの解析

5章はSEOや広告など「自分たちのウェブサイトをどう露出すれば成果があがるのか」を考える章です。
広告代理店やSEOについて学んだことがある方にとってはとっつきやすいでしょう。
Googleとウェブサイトをどう連携するかという視点で見るとわかりやすいかもしれません。
また5章~7章は特に横文字(カタカナ)が多いですが、これらはあえてそうしています。
というのは実務で使う各種ツールではその用語が使われていますので、横文字で理解していないと使えないのです。
検索クエリ、インサイト、インプレッションなど日本語にしてよという意見は頻繁に出ますが(過去にはインプレッションを「露出」としていたことも少しだけありました)、横文字を回避せず覚えてください。

今後実務をする上で参照する各種ヘルプもそのような言葉が使われます。

5章はみなさんが生活者としては接しているものが多いので、自分が生活者としてどう考えるかなという視点で見ると理解しやすいと思います。

第6章 エンゲージメントと間接効果

6章は広告やSNS中心にエンゲージメントと間接効果を学びます。
SNSをやる方は多いと思いますが、SNSはそのSNSでユーザーと関係性を強化することが大事です。
みなさんも生活者として振り返ると、SNSにあるリンクをクリックするより、イイネを押したりそれを読んで共感・反感したりの方が多いのではないでしょうか?
また実際に何のアクションをしなくてもそこで気になって行動するということは多いですよね?
そういう関係性がエンゲージメント、間接的に行動につながるのが間接効果です。
6章も生活者視点で読んでいくと理解しやすいでしょう。

第7章 オウンドメディアの解析と改善

7章はオウンドメディアの話です。
オウンドメディアという言葉が慣れない人は「ウェブサイト」と考えればいいと思います。
実際にウェブサイトに来た人の期待に応えているのか?改善ポイントはどこなのか?を考え対策を講じるのが7章です。

一般的なウェブ解析のイメージに一番近いのが7章でしょう。
10年以上前は「アクセス解析」と主に呼ばれていた部分です。

第8章 ウェブ解析士のレポーティング

8章はレポーティングの注意点です。
レポートは正確さと素直さが大切と私は思います。
但し正確に欠ける内容でも伝えないといけないですし、意図をもって伝えることもあります。
そういった様々なケースで使うべき手法などを取り上げています。

例えば「平均値は誤解を与えるからこの場合は中央値を使おう」、「相手を欺くためにはメモリを省いてこういうグラフがいいけど、素直にこのグラフで行くべきではないか」、「何十ページもあったり1ページにあれもこれもかかれると理解できないよ」というようなことです。
8章はここまでの中では一番簡単と思いますが最後にさらっと読んでください。

2023年のウェブ解析士の試験

2023年のウェブ解析士の試験は大きく変わりました。
問題数や試験時間などもそうですが、「実務」を意識しています。
問題の形式は「最適なものを選べ」に統一されました。
これまでの「正しいもの」「誤っているもの」「正しい組み合わせ」を選ぶ問題がなくなっています。

実務上、正解は一つでない場合が多いですが、その場合でも「最適なもの」を選ぶ必要に迫られます。その訓練でもあります。
また、GA4の導入に迫られている方も多いと思いますが、GA4を使わないと受けられない問題もあります(試験申し込み後に対象サイトの権限を付与します)。

2023年のウェブ解析士テキスト

PDF版をウェブ解析士協会のサイトで販売しています。
2023年公式テキスト(4,400円)
なおアマゾンではPOD方式で作成された印刷テキストが8,800円で販売されています。
テキストは毎年改定され、正誤が逆転することも毎年起きています。時代の変化に合わせてそれまで正しかったことが間違いになることも多いのがこの業界です。
ですので必ず最新のテキストを購入してください。
受験時にテキストは持ち込み可です。

2023年ウェブ解析士問題集

問題集も発売されています。
2023年公式問題集(2,750円) >amazonへ

問題集は本番の試験問題を作成した同じメンバーで作成しており、形式も似ています。参考にしてください。

私が講師をするウェブ解析士認定講座について

定期的にウェブ解析士認定講座を開催します。
講座は11,000円です。
オンラインが多いですが、札幌での開催は可能ですので、ご希望があればお問い合わせください。

私の講座の特徴

  • テキストの作成、試験問題・問題集の作成に長年関わっていますので、内容に関してはまんべんなく理解しています。質問はなんでも答えます。

  • 過去の合格者・不合格者を多く見ています。ですので試験合格のアドバイスが個別にできます。

  • 少人数制で行います。最大10名(理想は5名以下)で行いますので、受講者の理解度を確認しながら進めます。

  • 実務経験が豊富です。ウェブ解析のコンサル経験は20年以上で、ウェブ制作や広告運用、SNS運用にも関わっています。(弊社はそれら全てやっています)ですので、たとえ話や事例でお話しできます。

  • 問題集を解いていてわからないことがある方には相談いただければ説明します。

2023年講座日程

3月8日(水)オンライン 終了
3月27日(月)オンライン 終了
4月以降の講座開催は未定(お問い合わせください)

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