【自由詩】  道  (238字)

草原の真っ只中に、

身体一つでぽいっと放り出されて、

「はい、進んでください!」と言われたら、

私は途方に暮れるだろう。

どっちに行ったら良いのか分からない。

立ち止まり、空を見上げて、

地面に寝転んで、お昼寝を始めるかもしれない。


思い立って進んだ途端に、

「あ、そっちじゃないです」

と言われたら、ちょっと怒っちゃうかもしれない。

その草原に、一本の道があったのなら、

それに沿って、私達は歩んでいくのでしょうね。

私を制する声を、無視して進んでも良かった。

その時は、自分が道を作るのでしょう。

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