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俺のスポーツ1  60才から身体能力が一気に衰えるのは事実だった。

老人の運動に関してだが、36年間継続してトライアスロンやマラソン、スイム、マウンテンバイクなどのスポーツをやっていたが、結局、身体は衰える。幾ら練習をしても、過去より記録が伸びることはない。
でも、やらないとさらに衰える。(そうみたいだね)
今後のため、老人の運動に関して少し考察してみる。先ずは筋肉についての話。

「」内は定説的内容。

「ヒトの筋肉は25-30歳頃をピークに減少を始める。それは45歳くらいまでは緩やかであるが、60歳頃から急激に減る」

俺も20代から30代までは、筋肉が衰える感覚は無かった、練習量に応じて、どんどん強くなっていた。
42才くらいかな、ここで筋肉組織の一部が変わるような感覚があった。さらに50才で体の筋肉組織が全て変わるような感覚に襲われた。その時、一時的に体調がおかしくなる。しかし、それを乗り越えると、より低いレベルで安定していく。そして、60才を過ぎると驚くほど急激に筋肉が落ち始めることに気づいた。

筋肉の組織を詳細に考察してみた。

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◯遅筋
ミオグロビンが多く含まれ、酸素を多く運ぶ。赤色をしてる筋肉。
持久力があり、運動を始めると最初に使われるのが遅筋繊維になる。
◯速筋
ミオグロビンの量が少なく、白い色をしている筋肉。
大きな力を発揮する力があり、鍛えることで筋肉が肥大する。

「筋線維サイズは30~35歳でピークに達し、その後徐々にサイズダウンする。中年期ではほとんど変化せず、高年齢(60歳以降)になって著しくサイズダウンする。速筋型筋線維で顕著に生じる」

遅筋はあまりサイズダウンしないそうだ。だから持久系の運動選手は結構年配までやっていける。
俺の場合、ある日5キロほどのダンベルを持ち上げた時、極端に肩周りの筋力が落ちているのに気づいた。また、左の肩にも少し痛みがあった。
それでも取りあえず、毎日ダンベルで軽い筋トレを続けることにした。
(これは防衛本能だろう)
すると3ヶ月くらいで痛みも消えて、泳いでも疲れが少なくなった。長年継続的に水泳をしていても、60才を越えると肩周りの筋力が衰えていた。
驚きとともに、これが老化だと感じた。

「筋線維数の減少は、中年期の筋線維数の減少は比較的緩やかで、25歳をピークとして65歳までのおよそ40年間で25%減少する。その後の減少は急速に起こり、わずか15年程度の間にさらに25%の低下(ピーク時の50%)」

遅筋も速筋も同じように落ちるようだ。これは持久系の運動において、若い選手と同じ筋肉量ででも能力は50%近くまで落ちていることになる。それに対抗するには筋繊維サイズを大きくするしかない。つまり筋トレをするしかない。
今まで楽しかったトライアスロンが筋トレで、(ツライアスロンになる)
だからトライアスロンに参加する年配者はマッチョ系が多い。一見ゴリラみたいな体だが、パフォーマンスは10台の半分となる。(悲しい現実)

「高齢者は若齢者と比べて、運動後の筋損傷の程度が大きい」

つまり老人は疲れが激しいんだね。また回復も遅い。
救いなのは、速筋は年寄りでも鍛えれば直ぐに強化出来ることだ。(筋肉は裏切らない)
一方、遅筋は心肺機能とも関連するので、なかなか効果はでない。余り知られてはいなけど、靱帯や軟骨も直ぐには鍛えられない。筋肉の強化と靱帯がアンマッチすると、アキレス腱断裂とか怪我をすることがある。注意が必要だ。

以上、筋肉の老化で解ったことは、年寄りは毎日の筋トレが必要であり、
怪我しないように靱帯も同時に鍛える必要もあること。
でもこれを続けるのは結構厳しいと思う。

次は心肺機能。これも落ちるよ。。

「健康な高齢者でも、酸素を利用する能力は加齢と共に確実に低下する。平均的には、20歳を過ぎると、1歳につき1%低下する」

であれば、俺は20才のころより44%低下していることになる。これを根拠にしてはないと思うけど、富士登山レース(富士吉田市役所前から富士山を頂上まで20K走る山岳競争)で、昔は46才以上だと参加が出来なかった。

ここで、心肺機能における科学的トレーニングの基準となる最大心拍数を確認してみる。
俺の続けているトライアスロンなどは有酸素運動。だから心臓の強さに左右される。
まず心臓をエンジンに例えれば、どれくらい回るか、つまり最大心拍数(一分間の心拍数)が問題となる。
実測が基本だが、年齢による推定式がある。
(個人差により推定の値に±10程度は上下する可能性がある)
(1)一般     最大心拍数= 220/minー年齢
(2)スポーツ選手 最大心拍数= 210/minー年齢/2
俺の場合、試合時には170/secまでは行く。年齢が64才だから、(2)の式となるからほぼ一致する。

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写真の表 俺の52才(当時のもの)、64才(現在)の時の心拍トレーニングのための計算表である。
*LSDとはロングスローデスタンス、軽い負荷での長時間続ける運動。
*TR トレーニング
*AT値とは、有酸素運動から無酸素運動に切り替わる分岐点。無酸素運動となると一気に乳酸がたまり、運動を続けていると激しい苦痛に襲われる。

「高齢者の心配機能は、年齢により低下するが、有酸素運動をすることにより、その低下を少なくさせることが出来る」

これはよく分かる。試合時に昔と同じ苦しみでは記録は徐々に落ちていく。昔より心臓ががたついている感じがする。本当にそんな感じがするのだ。
追記だが、筋肉の衰えは視力にも影響する。眼球にも筋肉があるんだね。
データはないが、動体視力もかなり落ちたと感じている。

結 論(話が終わらないので、一度閉めよう)
では60才を越えた選手はどうするべきか?
長年鍛えた体も急激に衰えてくる分岐点が60才だ。
記録は二の次で、なんとか現役を長くするには、どうするべきか?

1.筋力トレーニング・・いるねぇ
2.心肺トレーニング・・・当然
3.スキルトレーニング・・・まぁ、鈍るからいる

重要度としては 1>2>3で、年寄りほど多く練習するしかない。
しかし、一般的には引退だろう。やるなら、それは道となり人生そのものとなってしまう。
まれにDNAのおかげで全然衰えないで、活躍出来る人もいる。
俺はどんなDNAを持っているのか分からないけど、取りあえず無理をしないで練習は続けている。
でもね、一番重要なのは脳だろうと最近思うようになった。だからNoteへ投稿している。



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