マガジンのカバー画像

〜シタール奏者伊藤公朗人生の反省文〜

【週1配信】終戦間もない混沌とした時代に愛媛県の禅寺に生まれたシタール奏者伊藤公朗。昭和初期の田舎での自給自足的な暮らしをした幼少期、実家の寺を出て闇の道に走った青年期、当時まだ…
¥500 / 月
運営しているクリエイター

#イラスト

【第16話】テレビがなかった時代の身近な娯楽といえば

僕が子どもの頃にはまだテレビもなく、当時の娯楽といえば映画とラジオだった。 我が家にテレ…

【第15話】昔の生活スタイル 『Vol.2 トイレ事情』

当時のトイレは100%汲み取り式、通称“ボットン便所”だった。当たり前だが臭かった。しか…

【第14話】昔の生活スタイル 『Vol.1 井戸水と囲炉裏』

1960年代、僕の田舎では各家々に井戸があり、生活に必要な水はすべて井戸水で賄っていた。…

【第12話】遠足

僕にとって小学校の頃の一番の楽しみは遠足だった。その日は給食ではなくお弁当、と言うだけで…

【第11話】伝説の男シリーズ。その名も『火星人』

伝説の男『国男ちゃん』に匹敵する程のおバカ男子が今回の話の主役。その名も『火星人』。 そ…

【第10話】これぞ食育

野山を駆け巡って泥んこになって遊ぶのは、当時の子供達には日常の中の当たり前の光景であった…

【第9話】説教はバケツとビンタ

 「まっちゃん(僕の姉)、コーローちゃんまた立たされちょるよ」 と、姉の担任の先生が校庭を指差し笑いながら言った。姉が先生の指差す方を見ると僕はバケツを持って校庭の真ん中に立たされていた。と、後になって姉から聞いた。  どうして校庭の真ん中にバケツを持って立たされていたのか、今でも鮮明に覚えている。確か、小学校3年生の時だったと思う。  ある日の遊び時間、全校生徒が校庭で遊んでいる中で、僕は掃除用のバケツを手に持ち、静かにそして堂々とした様子で校庭の真ん中まで歩を進めた。そ

【第8話】ピンボケの正義感

僕はこう見えて正義感(だけは)強い。禅寺の末っ子として自由奔放に育った僕は、幼い頃から悪…

【第7話】伝説の男『国男ちゃん』

第5話に登場した国男ちゃん、彼の伝説は他にもある。 国男ちゃんの家は僕の家から少し下った…

【第6話】蜂の巣退治。という遊び

 小学生の頃、僕は蜂の巣を見つけると、ついついちょっかいを出したくなる衝動に駆られて、何…

【第5話】将来の夢は医者『解剖実験』

小学校の理科室には、必ずガラスのケースに入れられた人間の全身のガイコツの標本があった。僕…

【第4話】水泳の授業は広見川

 四万十川の支流にあたる広見川(ひろみがわ)に沿って、集落が点在している静かな田舎で僕は育…

【第3話】アサヒさん

昭和30年代頃の男の子の遊びは、今とは違ってかなりワイルドな性質のものが多く、とても残酷…

【第2話】恐怖の〇〇当番

僕が小学生だった 1950 年代のトイレ事情はご想像の通り、汲み取り式、通称“ボットントイレ”だった。 なんと僕の通っていた小学校では、その汲み取りを当番制で生徒がやる、という“汲み取り当番”なるものがあった。それが普通だと思っていた僕だが、大人になって同世代の友人にこの話をすると「公朗、年ごまかしてるやろー」と信じてもらえない。 そして、トイレ事情の話に続いて思い出されるのが、学校で行われていた検便。当時は今と違って便利なプラスチック容器などが普及していなかったので、何