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⑰自由を奪われる安全って何?


条件付きの安全と、ニーズに合わない支援

それなりの家庭なら、
当たり前のように守られる安全と自由。
守られて当然のもの。

だけど、この日本にはその当たり前が保証されない子供たちがいる。

安全を求めていきついた先では
安全を手に入れるために自由を奪われる。
極端な意見に聞こえてしまうだろうが、
私が言いたいのは そう、行政がかかわっている
中長期的なシェルターや、児童相談所などの保護だ。

もちろんすべての自由が奪われるわけではない。
三度の飯、寝る、動く、基本的な最低限度の自由は保障される。
でも、県や市が運営する児童相談所などでは私物は没収されるし、
そうでなくとも自然な成長、同じ年代の子たちが当たり前にしているようなことを制限されてしまうところは少なくない。

その一部として、「SNSが使える通信機器の没収」について書きたい。
私自身まだ十代で、もし今「安全を保障するためにスマホが使えなくなる」と言われたら、えええええ。と動揺するのは当然だと思う。
もちろんいろいろな境遇があるだろうし、
みんながみんなとは一概には言えないだろう。

私も何度か、そういうことを大人に言われたことがあるが、
理由としては
・ほかの子の個人情報を守れる保証がないから
・外部に場所がばれたらいけないから
どれも、集団ならではのルールなのかなと思う。
確かに、保護されている状況のこの事情は様々だ。
その場所がばれたら相当なリスクを伴う。
相当なリスクを理解できても、それ故に入居を断り、
実家で暮らすことを余儀なくする子はたくさんいる。

今までいろいろな子、特に女の子の話を聞いたりしてきたけど、
児相や、シェルターにつなごうとしても拒む女の子は少なくない。
嫌な理由をそのまま話せる子もまた少なく、
今まで相談や話を聞かせてくれていた内容も無かったことにしちゃう女の子は多い。

援助する場所が、間接的にではあるけど、女の子の声をかき消している。
誇張してはいるけど、現実はもっと彼女たちの心をむしばんでいる。

安全を守るために自由を制御している。
責任が取れないからある程度の自由をセーブさせてもらっている。
でもそれを言うなら、いっそのこと
一人一つの家を貸してほしい。
というのも、そもそも知らない人と一緒の空間でずっと過ごすのは
ただでさえストレスの要因。
シェルターの役割として、「疲れた体を休める場所」と上げてる団体は多いが、実際それができる環境にあるシェルターはどのくらいあるのだろうか。

18歳未満で安全の判断をできるか否かと聞かれると、微妙なところはあるけれど、
それでも、ニーズに合った支援の幅をもう少し広げてもらいたい。

第一の問題として、児童相談所や民間含めるそういった団体に対しての
国が渡すお金が少ないことに危機感を感じられない。

問題視しているという割に
まだまだ、子供優先で考えられる政治家は少ないだろうし、
シェルターを運営していくのにお金を合わせていない団体への援助も愚か。
児童相談所のスタッフは年々変わる。
継続年数が長い人なんて何人いる?

問題を一個ずつ解決しようと、
解決してほしい。

私もあなたも親もみんな同罪

虐待問題は、家庭の問題ではない。
もちろん、親も許せない。それは大前提にある。
だから、同罪とは言えないかもしれないけど。。。
これだけは言える。
虐待問題は家庭の問題だけではない。それだけじゃ済まされない。
社会の問題であり、
国の問題。
国民主権のわが国で起こっていることは、
私たち社会に属している人間の問題である。
それ相応の責任を取る必要がある。

無関心という醜さで今まで何人の子供や若者が自ら命を絶っただろう。
それを知っても尚、自分たちの罪と自覚できないのだろうか。

社会に望むこと

声を上げて。声に耳を傾けて。
時代に、ニーズに、答えられる社会に。
それぞれの境遇を受け入れられる人間性を身に着けられる
社会であってほしい。

だから、私は今もこうやって、10代として声なき声を上げ続けているのだろうし、
ささやかではあるけれど、いろいろなこの話を聞いて発信をする。
社会にずっと訴えかけられる人で、大人でありたいと強く望むから。

一人でも多くの子、若者と一緒に考えていけるそんな大人が
増えてほしい。

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