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医師自ら! 子宮内でホルモン放出「ミレーナ」挿入後ご報告

今までいろいろ毒を吐いておりますが、
自分が女性であるがゆえのよしなしごとにつきまして、いろいろ展開したところ、なかなか楽しんでいただけておりますようで、いやはや、ありがとうございます。

昨年早々『44歳子なし女性医師「閉経間近」も悔いなし』なんて記事をぶっ放し、今まで子を産むということを全く希望せず、現時点で全く罪悪感も後悔もないという体たらくぶりをお届けしたところ、また相当な衝撃だったのか!? かなりの反響がございました。

その記事で2022年11月にIUS:子宮内黄体ホルモン放出システム​​「ミレーナ」を自分の子宮に挿入した旨、ちらりとお伝えしてたんですよね。しかし、あの記事を書いた時はまだ始めたばかりで「ミレーナを入れて云々」の記事はまだ書いていなかったのですよ。

ですが、あれから1年3ヶ月(執筆当時)、シーズンを一周してみてそれしきのものが書ける状況になりました。自分の体重以外は、何を書くにも恐れ知らずのワタクシ、今回は「ミレーナ」挿入から今に至るまでをガッツリ書きたいと思います!




後輩医師に「ピルからの移行」命じられる

44歳子なし女性医師「閉経間近」も悔いなし』の復習となりますが、ミレーナ挿入を決めたのは、44歳になりました際、産婦人科の後輩女子から、

「先生、そろそろピル卒業しなきゃダメですよ」

と言われたことがきっかけです。

それまでの私といえば、子どもを作る予定もないし、毎月(私、周期が長いので正確には40日に1回)の生理、その前後に体調が変わったり、集中力にムラがでたり、とにかく鬱陶しかったので、32歳からピルを内服、そこからフリーランスになって旅する生活が始まったわけです。

そこからはPMSとも生理の煩わしさとも一切無縁の生活。これはもう絶対に手放せません。しかし、もう年齢的に血栓形成リスクのあるエストロゲンは「卒業しろ」との指令が下ったというわけです。
(なお、ピルを飲む前~飲んだあとの一連はすでに記事化しておりますので末尾のリンクをご参照ください)

そこで、エストロゲンを卒業しつつも、生理と無縁なパラダイス生活を維持するのに提案されたのが、ピル(=エストロゲン+黄体ホルモン合剤)から黄体ホルモン単剤への移行でございます。「移行したては不正出血が必発」というワードがちょっと引っかかりましたが、でもまあ、背に腹は代えられません。

あとは「飲むか、挿れるか」笑。

最初は飲もうか、と思いましたが、それだとピルとそう変わり映えがなく、ネタ的にどうか!?という側面も(爆)。

形成外科の専門医としては、カラダの中に異物を入れる、という案件とは、挿入~失敗・後遺症例含めて(!)、職務上、切っても切れないものでございますが、それ、自分に入れたらどうなるの!? しかも見た目を良くするそれでなく子宮の中に、ってのはなかなかレアキャラじゃないの!?笑

さらに、美容で入れる異物とは違い、ワタクシの大義名分は「月経困難症」でございますので、医療保険適応。1万円ちょいで入れられるというじゃないですか!

一度入れたら5年間、年に1~2回婦人科でエコーをする(=写真をもらう笑)だけでよく、毎日タイマーをかけて内服する必要がないという(注:飲み忘れ常習犯)、ピル内服時より変わる部分も大きく、ドラマチックな「ニューステージ」にうってつけじゃないの! ということで、ミレーナ挿入に挑戦することになったわけなのです。


未産婦の挿入「痛かった」っすw

後輩と、久々の再会&女子トークも束の間、

いやもうね、タイヘンよ。

なんたって、ここ10年近く、ほとんど未使用でしたからね、このあたりの臓器ww
未産婦=経膣分娩経験ゼロにつき、子宮の入口だって、開いたことないわけですし、ピル飲みの影響で、通常の女性より縮んで小さいサイズになっておりますのでね。

まぁ~、入れづらそうでしたことww
後輩ちゃん、まじお疲れでした。

まじない程度に、処置の30分前、コロナワクチン接種用に仕入れてたカロナール(500)を飲んで臨みましたが、ここ10年以上、全く無縁だった生理痛のあの痛み、2倍増しくらいで久々に味わいました。

痛みだけではありません。尿意と便意がイッキに襲ってくるのが辛かったですわ。
(ちょうどコロコロ筋腫くん(2cm)が直腸側)にあったからかもしれない、だそうです。泣)

まあ、実際の「ブツ」は、出してから診察に臨んだから、出るはずないんですけどね。でもなんか心配で診察後一旦トイレに駆け込んだものの、当然、何も出ませんでしたとさ。

それだって、出産の痛みとは比べ物にならないんでしょうけどね。


頑張った直後、「衝撃」のお言葉

そして、ここまで散々ガンバったにもかかわらず、終了後、

「もしかすると子宮の形的に、他の人と比べて『ミレーナ』が“抜けやすい”可能性は高いかも」
という「非情」な一言でトドメを刺されるw

え~、 入れる時はあんなに大変だったのに!? 「抜ける」んですか??
→ハイ。これは体内異物。抜けるときはほとんどわかんないくらいカンタンなんだそうです。

でも場所が場所ですし、下着についてるとか、トイレに浮かんでるとかないのかい!?
→わからないうちに抜けていることがほとんどらしいです(泣)。経血量が通常量になり、そこではじめて「抜けた」って気づく人が多いんですってよ!?

また、先述の通り不正出血は必発、ピルと違って、排卵を抑えるわけではないので、通常より軽いものの、生理はくる、しかもその周期は「読めない」。
この辺りの「読めなさ」が、ピルと違うところなのですね~~。

もっとも、ピルからの移行ともなると、量も少ないみたいで、挿入から1年以内に20%の人は生理がこなくなる、と聞き、ちょっと期待。(もちろん、閉経したとかでなく、ミレーナの作用が効いて、ということらしいですよ。)

そんなこんなで、15年近くお世話になったピル生活と、このような形でお別れしたのでした。

2022年11月ミレーナ挿入直後の超音波写真


「体内異物って?」「月経ってどんなんでしたっけ?」

翌日から一切痛みや違和感はなく、

不正出血=2週間弱ほど「茶色いおりもの」が少々、それっきり。

翌月のエコーで無事、「ミレーナ」の存在を確認。後輩ちゃん曰く、「抜けづらいところにフィットしてくれたみたい」とのこと。

ここで、副作用と生理、コストについて、ピル内服時代と「ミレーナ」装着後の比較を以下にまとめてみます。


副作用について

は、ピル内服時の飲み始めは不正出血を含めて一切ありませんでした。その後は21日内服して7日休薬するのですが、休薬中、3回に1回(つまり3ヶ月に1回)の割合で、ごく少量の消退出血があるレベル。「ミレーナ」の3~4ヶ月おきの出血もピルのそれと同じか、それ以下な感じです。


生理について

は、挿入約40日後の年末年始、ピルを飲む前のあたいの生理周期どおりだったら、このあたりに生理がくるだろうな、という時期に、茶色っぽいおりもの?がごく少量あっただけで、それっきり。

その後3~4ヶ月おきに「トイレでたまに茶色いのに気付く」程度で経過中。

ピルは休薬期間に入って3~4日でくると予測できていたのに対し、「ミレーナ」はいつくるか全く予測できないだけです。(まあ最近白い下着も白いズボンも、履かないからな。爆)

あたいの生理、どこ行った??

おそらく、「『ミレーナ』を挿入した人のうち20%の人は、1年以内に生理がこなくなる」という、その20%に入った模様です。

あとは普段「自分の臓器に異物が入っている」なんて忘れてるくらい、無感覚につき、1年に1回エコーで存在確認する感じです。

コストについては、ミレーナの場合は挿入に約1万円(保険適用)はかかりますが、その後の年に1、2回だけの婦人科受診は1回2,000円もしないので、ピルの頃(1ヶ月2~3,000円)より、はるかにコストダウンしていたりしますね。

後輩ちゃん曰く、「5年経ったら抜去するのを忘れないように、何年に挿入したかはどこかに記録しておいてください!!」
そうそう。この頃、「あれって去年だったっけ? いや、一昨年!?」みたいなことばっかりですからね笑。


てことで少なくとも、この1年3ヶ月における、あたいの個人的見解は、

・ピルからそのままミレーナに移行=最強。
・血栓の心配もなく、生理らしい生理もこない。かといって更年期じゃない。

こんなラクな人生で、いいんですか!?


現場からは、以上ですww



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