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「想像力をかき立て」「行動を起こしたいと思わせる」文章を書いてナンボだって話

文章発信していて、常々思います。

きちんとした文章が書ける、というのと、人にモノを勧める文章って必ずしも一致しなくない?

日々お世話になっております、
連載メディアの敏腕編集者さん達。

彼らは「文章のプロ」かもしれないが、「記事を紹介すること」についてはプロでないわけですw


メディア内で人気ライターの連載を定期的に紹介することがあるのだけれども、

なんか、中を見ていつもちょっと残念。

これを見て、私自身でさえ「ここに紹介されてある私の記事、読みたい」って気持ちにならないのですよ。


何というか、

綺麗にまとまってはいますよ。

けれども、もうちょっと、パンチが効いていない。


世のお医者さんが医学のプロであるが患者を惹きつけられるとは限らないのに似てるかな。

美容皮膚科のお医者さん達がその知識をもとに紹介する日用品や化粧品、
必ずしも購買意欲をかき立てるものとは限らないしね。


日頃ブログでグルメ記事とか書いていて、結果を出している方はお上手ですね。

でも「例外的に」です。

日頃からそういう鍛錬をしていない方だと、
とてもじゃないけど、最初から最後まで話を聞こう、記事を読もう、って気にならない。


なんでまた、こんなこといきなり書いているのかというと、

一見その道のプロと思われる人たちだって、読者の気を引く記事が書けるとは限らない

ってことなのです! ちょっと安心できちゃいませんか?


これまた、

どうしてか?

考えてみました。


そこで出てきた答えが2つ!

  • 編集部…文章を「綺麗」にまとめすぎる

  • 医者 …文章が詳しすぎる。「論文」調になっている


ブログにおいて人を惹きつける文章、それは、

美しく綺麗な日本語

でも

詳しい説明

でもないのです!!


綺麗な日本語の知識はいらないし、余計な言葉は付け足す必要なし!?

例えばね、

とあるホテルを紹介するとしましょうか。

このホテルをお勧めする理由、それは清潔なお部屋、美味しいお食事、そして卓越したサービスにあります。

というのと

ここ、東野圭吾の常宿「マスカレードホテル 」のモデルそしてロケ地にもなってるの! あのキムタクも撮影に来たらしいよ!

実際に旅ブログで一番のヒット作となっております某記事の論調そのものなんですが、

このホテルに興味を持つ文章はどちらでしたでしょうか?


もう一つ、

最近の私のヒットなんですけど、

睡眠とは「長さ」より「質」です。良質な睡眠のためにも、シャワーだけで済まさず、ちゃんと湯船にお湯を張って「入浴」することをお勧めします。

まあ、聞いてて納得、はするでしょうよ。

しかしこれだけ読んで「やば!今日からちゃんと湯船入ろう!」と思う人はどんだけいるかというお話ですよね。

これに対して私の外来での「殺し文句」はこうです。

悪いことは言わない。睡眠時間を15分削ってでもいいから、39度のお湯に10分〜15分、浸かってみてごらんなさい。
翌朝の疲れが全然違うから。騙されたと思ってやってみて。


この2つの文章に共通しているもの、

それは「読んだ人の想像力がよりかき立てられる表現である」

ということです。


単に「サービスが良い」「ご飯が美味しい」というより

小説家としてお金も名声もある東野圭吾さんが使用しているホテル

 ↓

サービスも良いし、ご飯も美味しいはず!?
高級感もそこそに、居心地がいいのかな?

など、読者それぞれに様々な「想像」をすることができます。


後者の睡眠とお風呂に関しては

10分お風呂に入るだけで、睡眠時間、どんなに「寝ない」人でも2〜3時間でしょうか? 少なくとも10分よりははるかに長い時間ですよね。

それがわずか10分の心がけの違いでガラッと変わる、ということなのです。


一度「騙されて」みてもいいかな、と思いませんでしょうか?


ホテルについて、最もらしい講釈を何文字にもわたって垂れるより、

入浴と睡眠の質について、医学的な知識をタラタラ述べるより、

「東野圭吾さんが使っている」
「睡眠時間の10分削ってを入浴に当てれば良い」

と、一言ひねるだけで、行動を掻き立てる。


これが、「言葉の魔力」であり、

話し言葉と違って

「相手と直接対峙しない」
「考える時間と猶予がある」

文章という手段のなせる技。


口下手な人はまず文章から!と言われる所以ですよね。

もっとも、文章を書けるようになると、自然と話し言葉もお上手になりますがね。

お話の上手い人は文章は書けるとは限らないですが、
文章のお上手な人って話していても面白いことが多いです。


「引き算の美学」を学びましょー

医者の場合は、論文と同じく「隅々まで事細かに説明しなきゃ」となりがち、と先ほどお話ししましたが、

これ、医者に限った話ではないように思います。


書いているうちに「あれも書きたい」「これも伝えたい。」

ビギナーさんだと、そんなんしているうちにまとまりがつかなくなっちゃったりして。


ですがそもそも、人間ね、

そんな文章たくさん読みたくないし、調べる手間もめんどくさいんですよww

なので、本当に、届かせたいことだけ、厳選して、ピンポイントで伝えなきゃなんない。


ですけど、

字数だけで判断しないこと!

まあ私も、一記事5000字くらい行っちゃったり、しますしね。

この記事も、もうここまでですでに2300字くらい、ですか。

なんですけど、

学校の授業の45分間と、上手い噺家さんの落語45分聴くのと、それはそれは、全く時間の流れが違うじゃないですか。

それと一緒で、

自分の場合、あれこれ書きすぎない、テンポのいい文章を、美しさより流れを重視して書いているので、他の方の3,000字とはわけが違う、と思います。

これも独りよがりではなく、アメブロ時代、きちんと1記事1記事の「滞在時間」を解析して確認済みです。

他のメディア連載におきましても、今まであまり文章の長さで咎められたことはほとんどありません。

「スルッと読めてしまうので、とくに削らずにこのまま行きます」と言われるのがほとんどです。

なので、本来、字数に正解などないんです。


強いて言うのなら、SEO効果(Google検索流入なお)を狙う場合、最低でも800〜1000字は必要ですが、

字数がいくらになったかより、

読者さんのニーズにまっすぐ刺さる文章、読者さんの心を動かす言い回しを突き詰めているかどうか。
そこを最重要視しています。


もちろん読者に「刺さる」内容なら、500字でも検索上位なの、ありますよ。

ありますが、通常、人より良いコンテンツを挙げようとなれば800〜1000字にはなってしまいますからね。

初心者の場合、悪いこと言わないので、このくらいの字数に達していた方が良いでしょう。


さて、そんな言葉の魔力ですが、

当然のことですけれども、

相手が求めている内容でないと「刺さり」ません

つまり、相手は今この言葉を欲しがっているだろう、とある程度「読んで」いかないとダメな訳。

それが「自分が言いたいことだけ書き連ねるのもダメ」
つまり「読者目線で記事を書け」ということだし、

ひいては
「想定されている読者によって、書く言葉にも変化をつけている」

ということです。


これに関して、書き始めちゃうと、これまたえらい長い記事になってしまいますし、
そもそも記事の主旨が変わってしまうので、
ここは「引き算の美学」ということでw

また別の機会にさせていただこうかと思います。

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