スポーツカーが欲しかったのにクラウンを買った高校生 vol.2

書いてある通り、私は場当たり的に欲しくもなかったゼロクラウンを買った。そして書いてある通り、スポーツカーが欲しかった私には乗り味に物足りなさを感じた。アスリートと言っても週末に草野球たまにするオヤジくらいな感じだった。
 
 そうは言いつつ一週間もすれば16号をウィンカーも出さずに車線変更してゆく、フルスモクラウンに乗ってそうな兄ちゃん風。左手は肘置き、右手はハンドル12時位置、体を斜に構えて運転がしにくいぐらいがカッコいいリクライニング角度。これぞクラウン。

そろそろクラウンの運転も板についてきてドンキにDADのステッカーでも買いに行こうと思い始めたら最後だと思い、私は本当に欲しかった、私の思い描いたカーライフに映えるクルマを試乗しに行くことにした。父親が以前ゴルフ6のGTIを買ったディーラーに免許を取って初めて行った。ちょうどその時一番新しかったポロGTIに乗せて貰った。そのポロがとてつもなく良かった。2リッターターボエンジンはレスポンス良く回り、DCTの素早い変速、クイックなステアリングフィールどれを取っても私の欲しかったクルマに近いものだった。試乗を終え正直クラウンに乗って帰りたく無いと思った。というかこんなの乗れないと思った。欧州が本気で作ったハッチバックの後に乗るとやっぱりものすごく変な着座位置のシートだった、ハンドルもデカすぎる。たぶんその時は50パイくらいあった。

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