【週刊プラグインレビュー】Yum Audio / LoFi-Drifter
今月はYum Audioから発売されたLoFi-Drifterをレビューしていきます。
メーカーのプレビューはこちらを。
サウンドサンプルはこちらをご覧ください。
概要
Yum AudioはSlapに続き2度目の登場になります。
ドイツのプラグインメーカーで、LoFiエフェクトシリーズや最近ではClipperなどでも知られています。
「Revive Your Sound with Timeless Motion」をテーマに掲げた本製品は、その通りサウンドに動きをつけることに特化しています。
海外エンジニア勢のレビューも予々好評で、
Assassin's CreedのエンジニアRichard Furchもこう評しています。
意訳すると「感情を感じられない(無機質な)シンセを激しく変化させたり、自身のトラックにユニークなキャラをつけたい場合、Drifterは無尽蔵にインスピレーションを提供してくれる。全てのツマミをいじくって、サウンドスケープに新たな視点をもたらすのが本当に楽しいよ。」って感じですかね。
超わかる。ほんとそんな感じだよね。
機能
ざっくりとLoFi-Drifterの機能を説明していきます。
LoFi-Drifterは主に3つのユニットで構成されています。
RIPPLE
テープのフラッターやレコードの揺らぎに近いクラシックでリズミカルな動きをもたらします。ヴィンテージライクな揺らぎを求めたいならこれ。
WIDTHの値によってステレオペアの挙動からデュアルモノでの挙動に変えることができ、左右それぞれに異なる値の揺らぎを付加できます。
DRIFT
流動的で波のようなボリューム変化を与えます。
RIPPLEに比べてドリーミーなイメージで浮遊感のある質感。
RIPPLEと同じくステレオ感の調整ができます。
DROPOUT
経年劣化したアナログテープにおける予測不可能な音量の低下をシミュレートします。断続的な薄れや途切れを付加することでヴィンテージハードウェアを彷彿とさせるサウンドを作ります。
それぞれのユニットで4つのMODEが選択できますが、これは主にLFOの振幅が変わるイメージでした。詳細は明らかになっていないので、出音を聞きながらポチポチ試してみるのが良いと思います。
RIPPLEに関しては、機能の詳細をメーカーが投稿しているので、合わせて一読ください。「不完全さをエミュレートする」ことに関しては読み応えあります。
HISS
アナログモデリングされた(≒決まった揺らぎではない)チリチリした揺らぎをサウンドに付加します。ざらついた質感はアナログレコーディングを彷彿とさせ、トラック同士の馴染みを良くします。
ちなみに、LoFi-Drifterで行われるのは音量の変化のみで、
トーンやピッチの変動は起きません。
ピッチやトーンを含め、全体的に素材を揺らしたかったらYum Audioの他製品がおすすめです。
ピッチにランダマイズかけたいだけなら、Baby AudioのPitch Driftなどを使うのが手軽でオススメです。タダだし。
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ひとつよしなに。
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他社LoFi系プラグインとの比較
さて、実際にLoFi-Drifterを動かしながら他社LoFi系プラグインとの比較を行っていきましょう。
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