見出し画像

【現像 #24】 望遠レンズの「圧縮効果」を楽しもう!

はじめに

望遠レンズと言えば、「遠くの物を拡大して写すことができる」。
まず思いつくのはそんなところですよね。これを「引き寄せ効果」と言います。

その他にも望遠レンズの特徴として「圧縮効果」というものがあります。
今回はそれに関するお話です。



「圧縮効果」とは

望遠レンズの特徴である「圧縮効果」とは、奥行き方向に離れている物同士の距離が「ギュッ」と縮まったようにみえる現象です。
大体、中望遠域(85mm)あたりからその効果が出てきて、焦点距離が長くなればなるほど顕著になります。

有名な例では、コマーシャルで流れたべた踏み坂とか、岐阜城の後ろに大きな月が写ってる写真とかですね。

圧縮効果が出てくると、写真的には以下のような表現が可能になります。

  • 遠くの物が迫り来る感じ

  • ベタッと平面的な絵になる感じ

いずれにしても、人間の視覚にない感覚なので、面白そうですよね。



作品紹介

それでは作例を紹介したいと思います。
いずれもフルサイズのカメラで焦点距離200mmでの撮影です。一般的な望遠ズームレンズがカバーする範囲かと思いますので、参考になるかと思います。


低層マンションの奥に高層マンションがあるのですが、
その上部がすぐそばに迫ってる感じ。


階段ですから当然奥行きがありますが、
かなり前後関係が詰まった感じ(平面的)に見えるかと。


奥の茶色いマンションがすぐそばに迫ってる感じですよね。


手前の壁から奥の壁まで、距離感ないかと。


いかがでしょう。


電灯からマンションまで、距離を詰めてみました。


高層マンションが戸建てに迫り来る感じで、ちょっと怖い。笑


奥行きある物を平面的にとらえて、二次元的な模様としてみました。


プチ「べた踏み坂」。。。笑


視覚がバグりそう。
真ん中から左右で違う建物です。


建物同士のレイヤー感、ほとんど無いですね。


人だとこんな感じ。三組の人たちの距離感縮まって見えますね。
地面からも圧縮感が見てとれる。



おわりに

いかがだったでしょうか。
下記記事で、望遠レンズはボケを作る要素であることを述べていますが、今回の場合はパンフォーカスとするのが望ましく、フルサイズならF値は16~22くらいに絞ると良いと思います。APS-Cなら11~16くらい。
なので、開放F値が変化してしまうズームレンズでもそれ以上に絞るので問題ないです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

この記事が参加している募集

#カメラのたのしみ方

55,283件

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?