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【現像 #19】 「背景ぼかし」で写真を楽しもう!

はじめに

みなさん、写真を楽しんでますか?
せっかくそれなりのお金を出して買ったカメラですから、「写真を撮るの楽しいな」って思いたいですよね。

そこで一度は憧れる(であろう)背景をぼかして主要被写体を浮き立たせる方法を紹介したいと思います。「ボケに頼るな」とかいろんな考え方はありますが、まずは楽しいという体験を積んで、続けていくうちに他の撮影手法もチャレンジすれば良いと思います。

すでに知識のある人は写真だけでも見ていただければ幸いです。



「背景ぼかし」の5大要素

背景をぼかして撮影する方法には以下のようにいくつかの要素があります。
(1) 撮像素子の大きなカメラを使用する
(2) 絞りを開く・開放F値の小さなレンズを使用する
(3) 望遠レンズを使用する
(4) 主要被写体と背景の距離を取る
(5) 主要被写体に近づいて撮影する

(1), (2)は機材次第になってしまいますが、(4), (5)は手持ちの機材でも工夫次第と思いますので、大三元レンズなどの高価な機材でなくても可能かと思います。



詳細解説

それでは一つずつ見ていきましょう。
(原理的なところは省略します。笑)

(1) 撮像素子の大きなカメラを使用する

同じ焦点距離で比べると、ボケを作りやすい順に以下のようになります。

  • フルサイズ(いわゆる35mmフィルムと同じサイズ)

  • APS-C

  • マイクロフォーサーズ

  • コンパクトデジカメ(1インチ)

  • コンパクトデジカメ(1/2.3インチ)


下の写真は被写体から背景まで3メートルくらいだったかと思います。
背景ボケの作りやすさはフルサイズならではかなと思います。

フルサイズ、焦点距離 62mm、F2.8


近接した物があってもボケを作りやすいですね。

フルサイズ、焦点距離 57mm、F2.8
フルサイズ、焦点距離 165mm、F4


コンデジだとこんな感じ。(わりと頑張った。笑)

コンデジ(1インチ)


(2) 絞りを開く・開放F値の小さなレンズを使用する

絞りを開くというのは、レンズの絞り値を小さく設定する事です。
なるべく小さい値の方が大きなボケを得られますので、開放F値が小さいレンズの方がその効果を得られやすいです。

F値の小さいレンズの作例は下記記事で紹介していますので、よろしければ見ていただければと思います。


(3) 望遠レンズを使用する

広角側(焦点距離が短い)ではなく望遠側(焦点距離が長い)で撮る方がボケを得やすくなります。

野鳥撮影では望遠レンズが必須ですよね。
自然と野鳥が浮き立って見えます。

フルサイズ、焦点距離 200mm、F4


背景の光源(木々の間の明るい部分)が大きくボケて重なり、背景ボケを作りました。

フルサイズ、焦点距離 200mm、F2.8


(4) 主要被写体と背景の距離を取る

真にピントが合っているのはカメラがフォーカスした距離にある所です。
そこから前後に離れるに従ってだんだんボケてきますので、主要被写体と背景の距離が離れているほど背景がボケてきます。

下の写真を撮ったレンズは中望遠までしかなく最小F値も4.0のレンズですが、背景が離れていたので主要被写体を浮き立たせることが出来ました。

フルサイズ、焦点距離 120mm、F4


コンデジでの作例です。
花屋の店先に出ていた花ですが、店内(背景)とちょっと距離もあったのでうまくいきました。
花から解説カード、店内へと徐々にボケていくのが気に入った一枚です。

コンデジ(1インチ)


(5) 主要被写体に近づいて撮影する

カメラにしてみれば、「おいおい、こんな近距離の物に集中しろってか!」と追い詰めて、背景への気配りをおろそかにしてやります。。。冗談です。笑

背景の文字が入るよう広く撮りたかったので広角寄りを使用しました。
F2.8でもなかなか大きなボケは得られませんでしたが、主要被写体に近づいてなんとか背景をぼかすことが出来ました。
文字が十分に読めるくらいのボケで、これはこれでいい感じかなと。

フルサイズ、焦点距離 47mm、F2.8


F5.6で撮りましたが背景がここまでボケています。
実はもっと絞りを開けても撮ったのですが、あまりにも背景がなんだか判らなすぎる感じだったので、絞って撮りました。
何事も状況次第ですね。

フルサイズ、焦点距離 58mm、F5.6



おわりに

いかがだったでしょうか。
手持ちの機材でも工夫次第で対処可能な場合もありますし、今後機材を導入するときの参考になれば幸いです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

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