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『栗のイガで毛糸を染める』キッチンでできる簡単草木染め第十一段

こんにちは。「ものづくりを日常に」こっぺ工房です。
こちらはまだ雪が降っています。皆さんのお住いの地域はいかがですか。

はじまり

youtubeで更新したものをさかのぼって投稿しているので、季節外れではあるけれど、栗のイガで毛糸を染めます。

採取

近所で栗のイガを拾い集める。だいたい15個くらい。栗のイガがあえばいいので断られることも基本的にはないと思う。ただ許可とりのときは仮面は外しておいた方がいい。

道具紹介

【▪️染液づくり】
⚪︎栗のイガ 150g〜200g(10個くらい)
⚪︎片手鍋(ステンレスかホーロー)
⚪︎ボウル 
⚪︎ザル 
⚪︎ゴミくずネット
⚪︎菜箸 
⚪︎包丁 
⚪︎ハサミ
⚪︎計量スプーン 
⚪︎計量カップ
⚪︎保存容器(プラスチックやステンレス)

【毛糸染め】
⚪︎ウール100%の毛糸100g
⚪︎鉄媒染液(お酢とスチールウールで作成)
→ネットで購入も可能です
https://www.aikuma.co.jp/view/item/00...
⚪︎大きな鍋(ステンレスかホーロー)
⚪︎大きなタライ
⚪︎菜箸 
⚪︎温度計

栗の準備

とりあえず大雑把に包丁で切っていく。ご存じの通りトゲはしっかり固いのでキッチンの周りに細かくなったトゲが散らばる。鍋にたくさん入るようにと細かくしたが、後々の事を考えるとそのままでもいいかもしれない。

次に水洗い。ゴム手袋をしながら水洗いをしたら、ゴム手袋に無数の穴が開いて使い物にならなくなってしまった。軽く水で流す程度でいいと思う。

もうこうなったら意地みたいなもので、ハサミでさらに細かくしていく。おかげでだいぶカサが減った。

染液づくり

片手鍋にイガ200gと水1500mlを加える。キッチンにイガが飛び散っている。

火にかけて沸騰させる。沸騰するまで加熱。アラジンの火力じゃ全然足りなかったので、二番液以降は沸騰までガスコンロで行うことにする。

沸騰したら弱火にして12分染液を抽出します。

これを3回繰り返し、3番液まで作ります。

まずは一番液が完成。ザルとネットで濾す。
また水を入れなおして2番液、3番液と作ります。

2番液、3番液も沸騰、12分弱火、濾すという工程で作り、室温と同じくらい熱を冷まします。今回は一晩おきました。

羊毛の準備

翌朝、羊毛の支度からはじめます。まずは水洗い。できるだけこすらないように。押して洗って押して洗う。洗う時も、水を切る時も絞らず、押してください。できるだけ優しくするのがポイントです。

媒染処理

水洗いが終わったら鉄媒染処理をします。スチールウールとお酢で作った自家製鉄媒染液。スチールウールをお酢の中に入れて錆びさせて、また入れて錆びさせてと繰り返すと1か月ほどでできますが、作るのが手間だったらネットで購入することもできます。

鉄媒染液大匙2杯に水1Lを加え撹拌します。

そこに水洗いした毛糸を入れ、よく浸し、12分間媒染処理をします。自家製だと鉄とお酢だけしか入ってないので安心して手を突っ込めます。

12分経ったら再び優しく水洗いをします。じゃぶじゃぶ洗うよりも小まめに水を変えて洗っていく方が良いです。

染め

水洗いがすんだら、冷めた染液の中に毛糸をいれます。そして温度計をセットして火にかけます。

急に温度が上がると毛糸がフェルト化してしまうので。できるだけ弱火でゆっくり温度を上げていきます。この場合はアラジンの上がベスト。

綿に染める際は小まめに動かし、染めムラを防ぎますが、軽との場合はできるだけ触らず、かまわずに染めていく方がいいです。ボーっとしててもいいですが暇なので本を読みながら時々見てあげるくらいがちょうどいいです。

温度が70度まで上がったらそこから12分染めていきます。12分がたったら、火からおろし、再び染液の温度が室温と同じくらいになるまで自然冷却します。

水洗い

温度が下がったら。小まめに水を入れ替えながら水洗いをします。

ここでもできるだけ優しく丁寧に押し洗い。

完成

無事染まりました。


少し赤みがかった灰色。とてもやさしい糸ができました。

綿も同じ染液で染めました。
渋くてかっこいい色になりました。
ネックウォーマを編みましたが、あげる前に冬が終わってしまいそうです。

羊毛毛糸の染めは結構手間ではありますが、自分で染めた糸でする編み物はまた一段と楽しいものです。ぜひみなさんもご自宅でお試しください。


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