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海外で食べた美味しいあれこれ
もう今となっては行くことがなくなった海外。
あの時感じていた強烈な引力は霧散して、今となっては海外どころか、家からもあまり出ない出不精な暮らしを送っている。
今の暮らしはとてもよい。そんな暮らしの中でもついつい恋しくなってしまうものがある。
それは旅の先々で食べたおいしいご飯やお菓子。
あの時食べたあの味を忘れられず、また食べに行くこともできず、あぁどこでもドアがあったらなぁと二十二世紀の科学に期待している。そんな小さな欲望を文字にしながら消化していきたい。
インド・コルカタのエッグロールとぶどうジュース
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コルカタの安宿でただ怠惰な暮らしを送っていた当時に唯一決まって習慣。とりあえず宿から出て屋台でエッグロールとぶどうジュースを買って食べて飲む。エッグロールは野菜と卵でつくるおかず系クレープでスパイスをそんなに好まない僕がスパイス大国インドでたどり着いた安心できる味。そしてフレッシュなぶどうジュース。暑い路地でのんびり食べてごくごく飲むのが幸せだった。
ノルウェー・カウトケイノのトナカイの干し肉
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仲良しのおじいちゃんと一緒に作ったのだけれども、-20度の極寒の中、吊るす紐が指に食い込んでちぎれるんじゃないかと思いながら作ったのもおいしさに加味されている気がする。
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トナカイの肉の味を聞かれると、とても難しく、料理なら辛いとか苦いとか甘いとか表現のしようがあるけれども、トナカイの肉はトナカイの味がするとしか言い難く、強いて言うなら牛肉と鹿肉の間といったところだろうか。
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中国の屋台で食べた水餃子
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中華料理が好きだからという理由で中国に行ったのが甘かった。中国の料理は大体辛い。四川の料理なんて完食できずに、泣く泣く残してしまったほどだった。そんな辛い中国料理から僕を救ってくれたのは屋台の水餃子だった。水餃子はどこに行っても辛さを自分で調整するシステムなので、唐辛子をいれなければ辛さ0で食べられる。そして無茶苦茶うまい。上海、北京、四川、雲南、貴州と中国を周ったが、何処で食べても水餃子は僕を裏切らなかった。
中国で食べた卵とトマトを炒めた料理
料理名を調べたら「蕃茄炒蛋」という料理らしいがなんて読むのかもわからない。料理名もわからないのに、どうやって注文できていたのかが今となっては本当に謎である。こちらも辛くないのでよく食べていた。どうやって作るのか知りたくて厨房を覗き見て、作り方はわかったもののキッチンの状態に覗いたことを少し後悔した。
ノルウェーのJULE BRUS
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Jule brusはクリスマスの飲み物ではあるもののオールシーズン売っている。なんかおいしいベリー系の炭酸飲料でよく散歩しながら飲んでいた。不思議なものでクリスマスが終わったとたんになんだかおいしさが半減してしまう。
スウェーデンのMessmör
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これに関しては正直何なのかわからない。牛の絵が描いてあるので乳製品であることは間違いない。グーグルで調べるとホエイバターと出て来るので、ホエイのバターなんだろう。これがとにかくおいしい。パンに塗って食べるのだけれども、こんなにおいしいと食べ過ぎたら体に良くない気がすると思わせるくらいおいしい。
味は何だろう、キャラメルに近い風味のほんのりとした甘みのあるバターのような味で、このMessmörの話をしたくてこの記事を書いているといっても過言ではないくらい好きな食べ物だった。そしてなぜか隣国なのにノルウェーには売っていないので、日本に変える際わざわざ日帰りでスウェーデンまで行ったくらい好きだった。帰りのバスで警察に職質されたのはまた別のお話。
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スウェーデン・Östergötland地方のケバブサラダ
北欧で貧乏旅行をしている際に心強い味方となってくれるのがケバブ。その中でもここのケバブサラダがおいしかった。サラダケバブではなく、ケバブサラダ。たくさん野菜が入っているケバブではなく、ケバブのお肉をパンにはさまず、サラダの上に乗っけてくれるここのケバブサラダは、他の町で見かけることはなく、おいしかった。もう街の名前すらちゃんと覚えていないのだけれども。
インド・バラナシの路地で飲んだラッシー
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怪しげなおじさんたちがせっせと作っているこのラッシーは、おなかを壊すリスクと引き換えに飲むことが出来る嗜好の一杯。暑い中冷たいラッシーをごくごく飲むのがとても気持ちいい。
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考えてみると日本のお店というのは夏は涼しく、冬は暖かい。それはそれで心地が良いのだけれども、涼しいお店の中で冷たい飲み物を飲んでも爽快感にかけるどころか、寒くなってしまう。その点インドはドアがなく、半分外みたいなお店も多いので爽快感を存分に味わえる。ラッシーを待つ間はうだるほどに暑いのだけれども。
スウェーデンのお菓子bilarとDaim
お菓子が好きだ。
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bilarは言われてみればとそう見えなくもないと思える程度に車を模した形をしたマシュマロとグミの中間のお菓子。
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三種類の味が一袋に入っていて、一度食べ始めると止まらなくなるお菓子。
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Daimキャラメルにチョコがコーティングされたお菓子。ちなみのbilarはアマゾンでDaimはイケアで買えるらしい。高いけど。
少し思い返しただけでこんなに浮かぶし、まだまだロシアのスープや北極のビートス、インドのお母さん僕に合わせて作ってくれたカレー、上海で食べたザリガニ、雲南省の山村で飲んだ暖かい美美と挙げだせばキリがない。
そしてこれらは頭の中でどんどん思い出補正されて、更においしくなっていく。きっと実際に食べたらあの時の思い出は色褪せ「こんなもんだったかしら」なんて思うんだろう。
それでもMessmörは正規輸入されて、日本でもおいしく食べられる日が来てほしいと切に願う。
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