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防災のために企業としてできることは「防災訓練」だと思う

今年の3月11日で、東日本大震災から10年が経過したことになります。
時は経ちましたが、時が止まったままの人も、地域もあります。その無念さに、想いを馳せる1日になりました。

2011年3月11日は、東北地方の方々とは比ぶべくもないのですが、首都圏でも経験したことのない大きな揺れを体験しました。僕は社員全員の安否を確認するために会社に泊まることになり、翌日の昼に帰宅をしました。その時のことは以下のnoteにも書いたことがあります。

あらためて自分に何ができるのかを考えてみると、防災に目を向けたほうがいいのではないかと思っています。企業として、何ができるのでしょうか。

防災上の危機管理の要素は時系列でみると「準備・緊急対応・収束」の3つの局面からなるそうです。準備の中には「防災訓練」という要素も含まれるようですが、私たちの業態を考えるとここに力を入れるのがが良さそうです。

東日本大震災の時を振り返ってみると、発生してから翌日までに行ったことで特に重要だったのが社員の安否確認でした。以下が大切であると考えました。

有事の際に会社として社員の安否を速やかに確認して、連絡が取れる状況を作ること

そのため、東日本大震災以来、弊社では年に2回の災害時安否確認訓練を10年近く続けてきています。

ですが、この数年で身近に迫ってきていると感じる災害に変化が生じてきています。地球温暖化の影響だと思いますが、大型台風の襲来による水害が過去にはなかった頻度で起こるようになりました。

そうなると、災害時のフローも「事前に発生が予想できない災害(地震等)」と「事前に発生が予想できる災害(台風等)」に分けて考える必要があります。新たに、この2つに分けて災害時フローが作成しましたが、このことについては1年程前に下記のnoteに書きました。

ですが、安否確認だけで防災になるわけではなくて、災害が発生・予想されたときに、それぞれが実際に迅速に動けるかもとても重要だと思います。つまり、以下も必要なのだと思います。

有事の際に実施すべき行動は何かを平時の時から考えておくこと

昨年からは災害時安否確認訓練に加えて、防災訓練として各チームの代表者が「災害時に実施すべき行動」を入力フォームに記入する、ということを行いました。

◆ 実施いただきたいこと
以下の状況を想定し、災害が発生したら実際に実施すべき行動をPJ内で会話し、決定事項をフォームに投稿をしてください。

【状況】
今は、2020年9月4日(金)午前11:00です。天気予報では、週明けの9月7日(月)朝に関東に超大型の台風が直撃すると予想されています。
各交通機関は9月6日(日)午後17:00までに、当日の運行を決定すると発表しています。

◆ 行動を検討するうえで、大切なこと
社員・パートナー社員の命を第一優先とする。ただし、事業継続も重視した行動とすること。

後日、全社員に回答結果は共有されたのですが、まとめると以下のような内容になりました。

▽顧客または業務に対する対応
・作業や打ち合わせのリスケ検討
・在宅勤務への切り替え
 -顧客調整
 -PC持ち出し申請
・在宅勤務に切り替えられない場合
 -出社体制の検討及び顧客との調整
 -代替交通手段の確保及び、出社時間の変更の検討
 -近隣ホテルの確保

▽メンバーへの対応
・出社(通勤)予定の社員の把握及び、通勤経路の確認
・安否確認フォームへの投稿指示
・顧客向けへの安否確認フォームへの投稿指示
・緊急連絡先が最新であるか確認
・安否確認の代替手段の確認
・災害マップの確認
・住居地の避難場所の事前確認
・自宅の安全対策(災害時備蓄、避難用の荷物の準備、窓ガラス飛散防止等)の指示
・停電時を想定し、NW不通時の対応の事前検討
・避難勧告の場合の対応の検討

▽上長・会社への対応
・顧客との調整結果の報告
・災害発生後の状況共有

業務内容によってチームごとに対応が異なる部分はあるのですが、アウトプットを出してみる、他のチームが考えていることを参照する、を定期的に行うことは意味があるのではないかと考えています。

昨年から在宅勤務をする人の割合が著しく高まるなど、環境の変化はますます速く、予測しづらくなっています。これからも改善はしていくことになりそうです。他の会社ではどのような取り組みをされているのか、も気になるところです。お互いにシェアをするような会があれば、参加してみたいと思っています。









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