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寄り道には思いがけない出会いがある

K林でヒガンバナ(リコリスという言い方がすっかり気に入ってしまった)に来るアゲハを撮った帰り、まっすぐ帰るのもちょっとつまらないかなと、家から2番目に近い神社に立ち寄ることにした(3番目かもしれない)。

あれ、こっちから入れるんだっけ?と不安になりながら自転車をこぐ。

もしやここに入るのは10数年ぶり?いや、20数年ぶり?

いや、今思い出した。お祭りできたのが最後だな。この神社だったはず。あれ、やっぱり違うかな…。

「千の風になって」をセミプロっぽい人が確か歌っていた。生で歌っていたと思う。録音したものではなく。あの歌が流行った翌年か翌々年くらいだったように思うが、流行った年だったかもしれない。今は成人化している二人の子供がまだ小さかった。すると20年は経っていない。

立ち寄った一番の目的は、ここの神社の木々は例のカシノナガキクイムシにやられてないか、やられたところに虫が来ていないかチェックすることだった。

アラカシかシラカシは生えているだろうとあたりをつけたら、はたして、あった。

やはり、カシノナガキクイムシにやられた痕はある。ただ、そこまで深刻ではなさそうだった。どれも枯れそうにはない。よかった。

その木の近くに、小さな、お参りするところがあった。仏教ならば本堂というような建物すぐ左手前に、ひもを引っ張ると鳴らすものもある。

こんなのがあって、ワクワクしちゃうじゃないか。

二ホンミツバチの巣があるんだな。うんうん。

横に回ってみる。

うーん、全然ミツバチの姿が見当たらない。

しかし、不気味な複数の羽音はする。

絶対にいるはず。巣があるはず。

ちょっと薄暗いところで、この羽音はちょっと怖くて、敵の姿は見えなくて、それでも絶対ターゲットがいる印で、ゾクゾク、独特の緊張感が走る。野生に引き戻される感覚がたまらない。

にしても、違和感がある。

もっと羽音は高いイメージだ。ちょっと低くない?

穴の中にこもっているから低いのか?少なくとも巣の出入り口となる穴を飛び交っている音ではない。

全然ハチの姿が見えないので、もう一度正面に戻る。

床に、え、死体?

カメラを構えてファインダーをのぞき込んだら、かすかに動いた。

スズメバチ!コガタスズメバチ?オオスズメバチ?

うーん、ということは…

もう一度、横に回ってみる。

やはり羽音が低い。そういうことなのか。





いた!

オオスズメバチだ。

二ホンミツバチの巣はすでに襲撃された後だな。

これはヤバい。

怖くなって、この場を去ることにした。

今にして思えば、この巣の中で蜂球でも作っていたら、すごいんだけど。

オオスズメバチは出入りはしていなかったし、二ホンミツバチも全く見なかったので、もう片はついていたとは思うけど。

最初のオオスズメバチの写真、よく見ると、右の触角の先に虫の死体があるな。ハエっぽくも見えるが複眼を見るとやっぱりハチだ、二ホンミツバチの死体だとするとちょっと時間がたっていそうだ。それとも単に黒っぽく見えるだけだろうか。

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