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虫嫌いを克服させる千本ノック 70本目 ナミハンミョウ(並斑猫)

ついに見たよ、子供のころからの憧れの虫、ハンミョウを。今まで昆虫館でしか見たことなかったそれを。

そして、なんでハンミョウがあんな模様なのかまで、実際に見てわかってしまった。

以下の記事の続き(答え合わせ)でもある。

以下の画像の中にハンミョウがいるのかいないのか。

1.いない。もう行ってしまった後で、このような環境にいるので見つけにくい。

2.いる。ほら、見つけにくいでしょ。

1なのか2なのか、撮った私でさえ、しかも数時間しかたっていないにもかかわらず、忘れていた。

正解は、2。どこにいるかは、すぐわかったらつまらないよね!?

一昨日の日曜日、初めて高尾山口駅から裏高尾の方に歩いてみた。高尾駅からは何度か今年になって歩いている。

ハンミョウを探すためである。ただ、一昨日についてはそこまでは期待していなかった。

もうちょっと行ったところにベンチがあって、初めて高尾山から降りてきたときはそこで休憩した記憶のあるその場所で一休みしようと思っていた。

ふと目に入った河原になぜか惹かれ、トンボでも飛んでくるかなと、ここで一休みしようと足を踏み入れた。

こんなところ。

石を並べて遊んだ人がいるね。

腰を下ろす前に、ん?なにか虫が飛んできて、止まった?

しかし、それっぽいものが見えない。ハエかな。

ん?やっぱりもう1回飛んで止まった?

あまり探すでもなく、カメラもかばんもおいて、そして、水分補給することに。

腰を下ろして、トンボいないかなと川の方を眺めていたら、ん?比較的すぐ近くにまた何か飛んできて止まった。

ん?

ん?

ハンミョウだあああああああああああああああああああああ!!!!

90mmマクロレンズだったのを300mmレンズに換えたのか、そのときは300mmレンズをつけていたのか、もう全然覚えていない。

ファーストショット。

ちょっと距離を置いて、こういうのが難なく撮れるのが300mmレンズ(35mm判換算600mm)のすごいところ。

あれ、なにか咥えてる?

くわえているものにピントが合った。

角度を変えて撮るも、

ピントが石に合っているうえに、この後飛ばれた。

追いかける。

回り込む。

そして、動画を撮る。

動画はこっちが根負け(笑)。

そしてまた飛ぶ。

そこそこ写真撮ったので、60mmマクロレンズでどこまで寄れるか試そうとカバンの中を漁ると、手にしたのはテレコンの入った袋だった。

1.4倍かな、2倍かな、2倍がいいなと思いながら開けると1.4倍の方だった。

かまわずセットし、再び撮る。画質がどれくらい変わるかにも興味がある。

とりあえず1枚目。2.275mの距離。

もうちょっと近づく。1.645m。

最近接の1.4m。

また飛ばれた。追いかける。近づく。1.605m。

回り込む。なんとかお食事風景を。

肉食だぜ。1.450mまで肉薄。

また飛ぶ。

ちょい移動、

からの、飛ぶ!?(ワクワク)

と思ったらすぐ飛ばず。

しかしタイミングずらされて飛ばれる。

60mmマクロレンズでどこまで近寄れるかにチャレンジ。

さあ、ここから近づくよ。ハンミョウは、真ん中の黒っぽい石の下の中くらいのサイズの石の上の方にいるよ。黒っぽい石からその下の白っぽい(青っぽい?)石の方に目を凝らしながら視線を移動してみてね。

それでもわからない場合は、次の写真の背景も参考にして。

2.665m。

0.895m。300mmレンズで一番近くで撮ると1.400mなので、こっちのほうがずっと近い。

0.815m。

0.650m。

0.450m。

0.320m。

0.295m。

0.290m。

最後の2枚か3枚は、左手で自分の体支えながら、右手だけの片手撮りだよ。

90mmマクロレンズを使えばもっと楽に撮れるけど、そういうもんじゃないんだ。大好きな虫にどこまで近づけるか、試してみたいんだ。

そして、これが最後の1枚になった。

このあとは見失った。

最後の1枚、ど真ん中に写っているのがわかると思うが、よければ、今見ている画面を少しずつ離れてみてほしい。どこにハンミョウがいるかわかっているのに、けっこうわかりづらくない?

実際、300mmレンズで撮りながら、撮った画像をモニターで確認してはもう一度撮ろうとするとき、何度も、あれ?飛んでっちゃった?と錯覚した。

そこら辺にいるはずとわかっていても、それでも見失うのだ。

なんでこんな派手な色をしているのに!と思わないだろうか。

強烈に同じことを思った生物がいる。虫ではなく、鳥のカワセミだ。

え?そこにカワセミいたの!?と驚くことはしばしばだ。

商業出版されている本でも読んだことがある。《意外と見つけにくい》と。

しかし、この謎は『眼の誕生』を読んでいてわかった。

迷彩服や迷彩塗装がまさにそうなのだが、そこだけを見るとかえって派手に見えるのだが、あれが自然の中に入ると、輪郭を失うので、人や戦車や戦闘機と認識できなくなるのだ。

我々にかぎらず、おそらくは眼を持つ多くの生物で、輪郭をとらえて見たものをパターン認識している。そのため、輪郭を失うと、そのものが認識できない。目には入っていて見てはいるけど、見えていない状態になる。

そして、きらびやかな色の意味だが、これは太陽光が強いと、いろいろなものが光を強く反射するので、そういう環境では派手なものほど輪郭を失うことになるのだ。

学生時代に読んだ本に、《なぜか寒い地方の生き物ほど地味なモノトーンになり、熱帯地方の生き物の方が派手である》というようなことが書いてあって、ずっと印象に残っていた。

今回、ハンミョウを見たことであの派手な色が見事にまわりの風景に溶け込んでいることが実感できた。

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