ネジの起源
本業ではネジを扱っているので
自分の理解を深めるためと、DIYで使うときにどのネジを選べばいいかを
知ってもらうために「ネジ」の投稿を少しづつしていこうと思います。
ネジの起源
大々的に始めようと思ったものの、ネジの起源については諸説ありのパターンです。発明のヒントは巻き貝にあったのではないかとされる説や、木に巻き付く蔓だったのではないか、とにかく螺旋状に存在するものを見て発見されたと思われる。
最初期は今のような物と物を締結するためのものではなく、その螺旋状の形から円筒状の筒の中にに大きなねじを入れた揚水用のアルキメディアン・スクリューと言われるものがある
アルキメディアン・スクリュー Wikipediaより
今の感覚で考えると
「じゃあこの機会を作るときのネジはどうしてたんだ」って思いますが
基本この頃は組み込みか釘だったのでしょう。
ルネッサンス期と産業革命
ルネッサンス期にあたる1500年頃には、レオナルド・ダ・ビンチによってねじ部品を使った様々な装置が製作され、締結用のねじ部品の利用が広がった。ほかにも実際に作られたかどうかは不明ながら、ねじ切り盤やタップ、ダイスのスケッチも見られた。
やはり天才が関わっていたか。
15世紀にはフランスのルイ11世が金属製のねじで組み立てた木製ベッドを使用していた。
その頃には今の「ネジ」と言われるものとほぼ同じ形状で、色々な種類が作られていくことになる。
日本への伝来
1543年に種子島へ漂着したポルトガル人が所有していた火縄銃とともにねじが伝来したとされている。
その時の領主が火縄銃を2挺購入して、そのうちの1挺を刀鍛冶に模造させようとする。火縄銃の銃身の後ろ側(銃底)を塞ぐ尾栓に使われていたおねじとめねじが日本人が初めて見たねじとされている。
その後、銃の模造のために刀鍛冶は娘をポルトガル人に嫁がせてまで、ネジの作成方法を習得した伝説がある。
ただ、日本を含めた東洋ではその後も、新たなネジが発明、開発されることは無く江戸時代は「無ねじ文化史」でネジによる工業製品の使用例はないとされている。
結局、ねじ製作のための優れた工作機械や工具に恵まれず、ねじを作ること自体が「大変困難な仕事である」ということがその理由である。
ネジ文化が発達しなかったので日本ではドアが発達せず引き戸が主流であった。
1857年にモーズリー由来でホイットワースが改良したねじ切り用旋盤が輸入された。1860年、遣米使節として渡米した小栗忠順は、ワシントン海軍工廠を見学後、西洋文明の原動力は「精密なねじを量産する能力である」と考え、1本のねじを持ち帰ったという。
その後の流れ
西洋では産業革命期に締結用のネジが大量に生産・使用されるようになっていき、またネジ構造自体も研究され多くの検査器具や機械を作り出していった。
最初はネジは専門のネジ製造の業者が製造していたが、発注する側が必要なサイズのネジを注文するために大量生産の利点をうまく使えていなかった。
その後、ネジは顧客からの要望のあるネジを調査し標準化されていく。
規格化されたことで大量生産のメリットを活かせることができ、また諸外国でも自国規格を作る流れになっていく。
現在ではアメリカの独自規格「インチねじ」が航空機やその他特殊な場合を除いては第二次世界大戦期後、1947年に国際標準化機構 (ISO) が設立され、ねじ規格でも国際的な標準化が進められた結果、1953年に「ISAメートルねじ」に準じた全世界共通の「ISOメートルねじ」規格を制定するとともに、アメリカ、イギリス、カナダが推奨する「ユニファイねじ」を「ISOインチねじ」として採用した。
実際詳しく歴史を知らずともネジは生活に非常に密接なので、回せば締まるとすべての人が知ってると思います。
簡単にまとめると
・ねじねじしたの何かに使えそう→アルキメディアン・スクリュー
「0を1に」
・天才「1を100にしといたわ」
・日本人「このネジネジ部分なんや」
・産業革命「ネジ大量に作りたいけどバラバラの発注うざいな」
・西洋「標準化して規格のネジ作ろ(メートルねじ)」
・アメリカ「そーゆーの得意!インチねじつくるわ」
・世界で一緒の規格作ろう
まぁだいたいこんな感じです。
細かくはわかっていないところや意見の違いもあるかとは思いますが。
次からはどんなネジがあるのかを少しずつ紹介していこうと思います。
ネジに興味が湧いたりDIYでネジを使う人がいればメルカリで普段使うネジの余りを格安で販売していますので覗いてみてくださいね!
おしまい。
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