見出し画像

ベジタリアン生活で「お肉抜き」よりつらいこと

9月からベジタリアン生活をしている。意図をしたものではなく、全寮制で通っている学校の食事がたまたまベジタリアンだっただけだ。(入学前に知っておくべき)

ただのベジタリアンではなく、アユールヴェーダという予防医学に基づいたベジタリアン。だから、肉や魚、卵じゃなければなんでも食べていい!というわけではないのが厄介だ。

普段からお肉を食べない方で、さほど辛くはない。シェフのおかげで美味しいし、アユールヴェーダに即しているためデンマーク生活なのに毎日毎食、白米が出る。もちろんお肉食べたいなって思う時もあるけれど、スーパーに買いに走るほどではない。(買っても学校で料理できないしね)

そんななか、どうしても食べたい!!と渇望したものがある。ペペロンチーノだ。ニンニクをどうしても、どうしても食べたかった。

ベジタリアンといえど、肉卵以外なんでも食べていいわけではない罠はココにある。アユールヴェーダでは、ニンニクや唐辛子、白いタマネギが禁止されているのだ。禁止というか、病気の時に薬としてしか使わないんだと。

悔しい、お肉が食べられないことより、悔しい。だって、野菜じゃないか!!しかも薬として食べるんなら、よいではないか!!下手に許すんじゃないよ!そこは!!!

あー食べたい食べたい食べたい。ペペロンチーノ食べたい。無理ならニンニクだけでもいい。てかニンニク食べたい。夜中にこっそりキッチン行こうかしら?と思っていた翌日、思わぬ形でニンニクを食べることになる。

そう、学校で風邪が流行り出したのだ。おさらいです!アユールヴェーダ的、ニンニクの食べ方。それは薬としてならOK


不謹慎だが、めちゃくちゃおいしかった。

学校のみんなも、ことあるごとに「ニンニク食べませんか?」と先生に談判していたので、ここぞとばかりに食べる。うれしさを、みんなでしつこいくらいに共有した。ニンニクって、4か月食べない間にこんなにおいしくなっていたんだなぁ

ニンニクが食卓に上がるようになって2日後、コロナの陽性者もひとりでた。そしていま陽性者の人数は増え、ほぼ全員が鼻をすすり、喉を痛め、頭痛を持つ。みんな検査をしていないけれど、きっともっと陽性者がいる気がする。これは全寮制のサガだ。

ベトナム人の友達も、体調が悪くて家に帰っていた。その子が今日、学校に戻ってきた。コロナの友達のために、ニンニクと玉ねぎ入りのフォーを作ってきていて、そのおこぼれを、わたしももらった。

盛らずに、このフォーはこの4か月で食べたものの中で、いちばんおいしかった。ほぼラストの日に食べた、友達が作ったフォーがいちばんだなんて。聞いたらシェフは泣いてしまうだろう。

ただ、こればっかりはシェフの力量とかじゃなくて、アジアの遺伝子(2割)とニンニクの力(8割)なのだ。アユールヴェーダの考え方は好きだけれど、食生活までは徹底できないなということ学んだ。

もうすぐ最終日だから、って学校に戻ってきたのに、到着後すぐ検査させられて陽性とわかり、なぞにフォーをふるまって部屋にこもるかわいそうなベトナム人の友達。

お返しの愛は無限大、一緒に幸せに貪欲になりましょうね!!