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45歳 剣道5段 教士8段の金言に平伏す

7月最後の日曜日、八王子で剣道講習会に
参加してきました。
総勢で300名程、参加していたでしょうか。すごい人数です。
早速、倫理の授業から始まり、日本剣道形の講義にうつります。

先生曰く 剣道形(ケンドウガタ)と発音するのではなく、
正式には剣道形(ケンドウカタ)と言うらしいです。

知らなかった…。

そうこうして8段の先生方の日本剣道形の
実演が始まりました。

打太刀、仕太刀、両方の手本を示してくれました。
やはり8段の動きは洗練されて無駄が無い。
綺麗…。

とても丁寧な解説でわかりやすかったです。
限られた時間の中で少しでも正しい所作を
皆に伝えようと必死なのが伝わりました。
空調の効いていた体育館でしたが、
何百人もいると
室内の温度も高くなってきているようで、
先生方の額にも汗が滲みます。
それでも必死に講義をする先生方に頭が下がる思いでした。

私は日本剣道形の動きは大体は把握していたつもりでしたが、8段の先生方の説明を聞いていると、わかっていたつもりになっていただけで本当に剣道形の理合を理解していなかったことに気づかされました。
まだまだ、稽古が足りていないようです。
これでは子供らに指導する資格はありません。猛反省です…。

講習会の中で8段のS先生の言葉に電撃が走ったので、ここに記したいと思います。

「みなさん、剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である、と
定義されていますよね。勝ち負けのことなど どこにも書いていないのです。
だから、生徒がたとえ試合で負けたとしても、試合は負けたけどもお前、
よくあそこで踏ん張ったな、とか頑張ったな、と声掛けができるような指導者になってください、そうすれば、その生徒は剣道が嫌いになることはなく、また雨の日や寒い日でも防具担いでまた剣道やりたいなあ、という気持ちになるはずですよ、どうかお願いします 私の今言った言葉をこの場にいる10人ぐらいでも理解してもらえれば嬉しいです」

私はこの言葉を聞いた時に、普段まったく同じ思いでいたので、8段の先生の口からそのように言って頂いてとても感激しました。
昼食後の午後の眠気も吹っ飛びました。
拍手したいくらい。

剣道家の最終目標は人間形成の道なのだと、
言葉ではわかっているのですが…。
試合で勝つことだけが美徳とされるような剣道観が蔓延しているような気がします。
斬るか斬られるかの世界ですので、
試合で勝つことは素晴らしいことのなのですが、勝つことだけに固執すると
剣道本来の目的から
逸脱しないだろうか、と
指導者として思う時が多々あるのです。

子供たちには「剣道って楽しい」を教えたい。

根底に「楽しい」ってものがあればいろんなことを乗り越えられる、
と思うのです。

指導者として深く考えさせられた有意義な講習会でした。

先生方、ご指導の程、ありがとうございました!




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