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【正しい歩き方】細かなことは気にしなくていい!

✅細かなことは気にしなくていい

正しく良い歩き方とは
・足は踵から接地する方がいい
・膝は少し高く上げるのがいい
・つま先は前を向いている方がいい
・腕はしっかり振る方がいい
・そもそもまずは姿勢そのものから

etc...

騙されたと思って今回は
上記のようなことを忘れてしまいましょう

別にこれらの事が間違えて
いるわけではなく
不必要なものでもありません
むしろ正しいことも多いです

でも、こういう経験はないですか?
・上のようなことを意識したら
歩き方がぎこちなくなる
・むしろ変な歩き方になった気がする
・しているつもりだけど
ちゃんとできているかがわからない

特に最後のしているつもりだけど
ちゃんとできているかわからない
っていうのはせっかく頑張って
歩き方を良くしようとしてるのに
これで良いのかどうかも
わからなければ不安にもなります

こうなってしまうから
細かなことは気にしなくていいです
一旦忘れてしまいましょう

かといって全く何も気にしなければ
勝手に歩き方が上手になるわけでも
ありません

なので今回は『この方』の『これ』
お借りします

画像引用:日刊スポーツ(撮影・菅敏氏)

内村航平さんが跳馬の時に
ほぼ必ず行っていたルーティン
です
これをお借りします

✅中心線を外さない

まずは歩く時に
先に指標を決めましょう
指標は
『地面に垂直に立っているもの』です

今回はわかりやすく
指標を骨格模型にします

指標が決まれば内村さんが
していたのと同じように
両腕をあげ、指標と自分の中心線を
しっかりと合わせます

最初は腕はあげたままでいいです
歩幅や速さなど細かなことも
気にしなくていいです
指標と自分の中心線が
ずれないことだけを考えて
(ほんのわずかなずれも
許さないくらいの気持ちで!)
指標に向かって歩きます

すると、こんな風に手と指標は
ずれずに合わさります

では、もうひとつ試してみましょう

次は赤丸のように
かなりおおざっぱに
目標を定めます
腕で中心線を作る必要もありません
この辺に向かって歩いていけばいい
くらいの気持ちで歩いていきましょう

ちょっと見づらくてすみません

そして最後に中心線の方向を
腕で作ってみると
思いの外ずれていることが
わかると思います
歩いている最中に
ずれた事に気づいた人もいるでしょう

まずはこの
カラダの中心線が目標・指標から
ずれずに歩く

を練習してみてください

✅ずれるデメリットや原因

では、なぜずれないように
歩く事が大切かをここからは
説明していきます
ずれてしまうとはいえ
そのずれはわずかです
ですが

図のようにその影響は
遠くに行くほど大きくなります
数メートルであれば誤差の範囲でも
数百メートル先では大きな差になります


もし、仮にずれを直さずに
そのまま歩き続けると
数百メートル先では
最初に歩いていた歩道と
反対車線の歩道を歩いていた
くらいの差になっていたりします

ただ、実際にはそんなことは
起こり得ませんよね?
一応ちゃんと前に
(真っ直ぐではないですが)
歩いています

カラダはどこかのタイミングで
無意識のうちに
ずれを修正しています

左にずれたなら右に
右にずれたなら左に
という風に

しかし、中心線を
合わせず修正しているので
やはりおおざっぱな修正です
左→右→左→右→…
といった具合になります

これは実は
とても大きな
『エネルギーロス』
『タイムロス』

になります

ジグザグに歩いている

中心線がずれる
というのは右側のように
ジグザグに歩いているようなものです
タイムロスとエネルギーロスに
なるのは当然です

次にずれる原因です
これはたくさんありますが
比較的わかりやすいのは

前脚に体重を乗せ込みすぎている

歩幅を広くとりすぎている
こんな風に中心線は
意外と簡単にずれてしまいます

✅ピッチとストライドを調整する

中心線をずれないように歩くと
おそらく最初は
ピッチ・ストライド共に
少なくなるかと思います

『ピッチ』は足の回転数
(一歩進むのにかかる時間)
『ストライド』は歩幅
です

普段普通に歩いている時
ピッチは100
(1分間に100歩進む)
ストライドは50〜70cm

が一般的な歩行です

中心線をずれないように
気をつけて歩くと
ピッチ・ストライドが
上記の数字よりも下がります
これは脚を速く動かそうとしたり
歩幅を大きくとろうとすると
中心線はずれやすくなるから
です

中心線がずれずに歩ける
ピッチ・ストライドが
今はそれくらい
という事です

ピッチとストライドで
『歩く速さ』が
決まってくるので
この2つが下がると
『中心線はずれないけど
歩く速さが遅くなってしまう』
という問題が出てくる事になります

それでかまいません

確かに歩く速さは遅くなりますが
ジグザグに歩くような
エネルギーロスとタイムロスは
抑えられていますので
こちらの方が大切
です

そして中心線がずれない
感覚が掴めてきたら
少しずつピッチとストライドを
増やしていきます

この時最初に増やすのは
ピッチ(回転数)にしておくといいでしょう

ストライド(歩幅)を広げると
中心線はずれやすくなる
でしたよね
特に歩く速さ程度で
極端に大きくストライドをとりながら
中心線もずらさない
というのはほぼ不可能
です
最初はピッチを100に戻す
を練習していきましょう

ピッチの目安

『100』 歩く(1分間に100歩)
『110〜130』 早歩き
『140〜160』 ジョギング
『180』 ランニング

これがピッチのおおよその目安になります
(身長が低い方・女性は数字は増えやすいです)
中心線がずれずにピッチ100で
歩けるようになってきたら
少しずつピッチを増やすのも
良いでしょう

どのピッチまでは
ある程度中心線がずれずに
脚を動かせて
どのピッチ数あたりから
ずれはじめてしまう
というのを認識しておくのは
とても良いことです
ずれはじめる近辺の
ピッチ数あたりで動く事が
中心線を安定させる
良い練習になります

✅ピッチ数について(脱線話)

少し話が逸れますが
陸上競技で中距離種目
(5000m走など)よりも
走る距離が伸びても
ピッチ数はあまり変化しません
180あたりになります

10kmでもフルマラソンでも
180くらいということです

そして中距離種目から
距離が短くなれば
ピッチ数は上がります
例を挙げると

マラソンの世界記録保持者の
エリウド・キプチョゲさんは
ピッチ数187.5

100m走の世界記録保持者の
ウサイン・ボルトさんは
ピッチ数256.8

こんな風にだいたい
5〜10kmの中距離を境目に
それよりも距離が伸びても
ピッチ数はあまり変化しない
短距離になっていくほど
ピッチ数は上がっていく
という感じです

なので、これを読まれている方が
中心線をずらさずに歩くということを
マラソンのような中距離以上の
距離を走る、いわゆる
持久的な種目に活かしたいなら
ピッチ数180くらいでも
ずれないようにする
短距離走や瞬発的な速さを
求められる競技に活かしたいのなら
それ以上のピッチ数に踏み込んでいく
というようなことを
してもいいと思います

✅更に上を目指す

ジグザグにならずに
中心線が目標に向かって
真っ直ぐに近づけるようになり
ピッチやストライドも
今までの歩き方と変わらず
出せるようになってきたら
更に上を目指していくのもいいですね

そしてそこまで来たら
最初に書いたような
・足は踵から接地する方がいい
・膝は少し高く上げるのがいい
・つま先は前を向いている方がいい
・腕はしっかり振る方がいい
こういう事に目を向けることも
すごく良いと思います

あくまでも中心線が
ずれない・ぶれないことが
優先
ですが
それがカラダに馴染んできたら
細かな部分の動き
あるいはシューズや道具などに
こだわってみるのも良いでしょう

内村さんのやつを使えば
中心線はまずずれません
試してみてください

普段ずれていてもそれは
些細なずれです
正直そのままほったらかしておいても
日常生活レベルなら
そこまで支障はないかもしれません

でも、より良く歩けるようになりたい
もっとカラダを上手に使いたい
そういう望みがある方は
決して無視できない要素です

画像引用:デイリースポーツ

左から
100m走 ウサイン・ボルトさん
マラソン エリウド・キプチョゲさん
競歩 鈴木雄介さん


競技は違うのに
中心線が明確に
どこに向かおうとしているのかを
表しているような
綺麗なフォームです
もちろん最初の内村航平さんも

とある記事で
ウサイン・ボルトさんが
言っていたことがあります

『多くの選手はトップスピード近くで
更にスピードを上げようとしてしまう
カラダがコントロールできない速さまで
スピードは上げてはいけない』

世界のトップの方々なので
僕なんかよりもっと繊細で
綺麗なコントロールが
できる人たちでも
内村さんがしっかり目標を定めたり
ボルトさんがカラダのコントロールに
速さよりも重きを置いていたり

やっぱり大切なことなんだと
しみじみと思います

大阪市 谷町四丁目
パーソナルトレーニングジム

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