カレーうどんが好き
江戸っ子の私はうどんを食べる機会が少なかった
小さい頃、近所にうどん屋などなかったと思う
うどんというのは蕎麦屋のメーニューの端っこに
肩身狭く書いてある数品だった
蕎麦屋に行ってまでうどんを選ぶこともないので
ますますうどんから遠くなる
さらに具合が悪い時に出て来る食べ物として
素うどんのイメージが強く
元々あんまり好きでもなかった
近年では東京にも「うどん専門店」なるものが
点在し
私の家の近所には毎日長蛇の列になっている
香川のうどん屋さんがある
私はその長蛇の列を横目に素通りし
行きつけの蕎麦屋の暖簾をくぐる
そんな昨今のうどんブームにも
全く乗る事のなかった私が
唯一、ときたま無性に食べたくなるのが
「カレーうどん」なのだ
カレーうどんが食べたいなと思ったら
まずカレーを作る
2日ほどカレーを食べたら残りを
和風だしで伸ばしてネギを足してうどんにする
この手法に味をしめてから
今まで家のカレーは赤ワインにつけた牛肉を
何時間も煮込んだビーフカレーだったのだが
カレーうどんに焦点を当てているので
完全にポークカレーに移行した
さらに私は大学の4年間
縁もゆかりもなく
そして今だに1度も訪れたことのない
「山形県人会」に所属していた
大学には46道府県のコミュニティーがあったが
東京出身でさらに付属あがりの私が
なぜか山形県人会に誘われ
そのまま加入していた
おかげで毎年学祭での出し物で
山形名物の芋煮の番をしていたので
芋煮が上手に作れるのだ
ありがとう、山形県人会!
さてこの芋煮
これもカレーうどんに変身できるのである
この芋煮が
カレーうどんになります
カレーの残りのカレーうどんと
芋煮の残りのカレーうどんで
また味が違い面白い
さらに芋煮は取り分けて味噌を入れたら
味噌汁にもなるのでたくさん作っても
三段活用ができ有能なのだ
寒くなると余計に食べたくなる
唯一のうどんがカレーうどんなのだ
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