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【私の好きな漫画家、土田世紀】

実は漫画も結構読みます
漫画だけは電子書籍で読んでいるので
紹介する機会がないだけなのです
なのでフォロワーのみなさんからすると
なんだかヨーロッパ古典と純文学を愛する
小難しい中年女のようなイメージがあるかもしれませんが(え?ない?)
決してそんなことはないのですYO

かなり前にnoteのお題目で
「私を構成する5つの漫画」というのがありまして、そのタイトルで記事を書きました

もちろん、編集部に拾われることもなく
誰かに共感を持たれたり
反応されることもなく
静かに過去記事として埋もれていきました
この記事にも名前を出した漫画家

天才!秀才!奇才!鬼才!賢才!な漫画家
その名も土田世紀!
43歳という若さでこの世を去ってしまい
訃報のニュースに心臓が止まるかと思うほど
ビックリしたのと同時に
もう鬼才の漫画が読めないのかと思うと
本当に悲しかったのです

その土田世紀の絶版だったデビュー作が
愛蔵版として小学館から出ましたー!
(ちょっと前ですけど)
感動しかない!
ここにきて土田世紀の作品が!
私にとったら初めて読む漫画となるので
新作を読める日がくるだなんて
思いもよらない幸せ

「自己犠牲」を描くことが
本当に上手だった漫画家さん
それはもう三浦綾子や
遠藤周作レベルの「自己犠牲」
そしてその「自己犠牲」という
深いテーマを下敷きにして
さらに一見、低俗のように感じるギャグも
実は1周回って高尚なセンスとして散りばめられ
泣いて笑って笑って泣いて
画力も素晴らしいし
心理描写も素晴らしく
ストーリーテラーでもある3拍子揃った漫画家
野球で例えたらまさにヤクルトスワローズの
トリプルスリー男!山田哲人のようであります!
(ピンとこない例えをしてしまい反省しています)

この愛蔵版はデビュー作であるため
まだいろいろわかりずらく難しいですが
やはり土田世紀の原石が間違いなく存在していて
芽が出ている感じがしました
漫画家さんもわかりやすさだとか
画力とか上がって行くんだなぁと思いました
しかしだからこそ
その荒削りがより生々しく感じ
未成年のもつ儚さや繊細さや雑さや無知さが
際立っていてるのだと思いました

最後にこの愛蔵版に寄稿された
上條淳士さんの言葉がとても良いので引用します

土田世紀には、会いたいまま会わずじまいだった。会ったら、絶版のままになっていた『未成年』をなぜ再販しないのか聞きたかったが、答えは今もわからないままだ。

未成年じゃなかった大人はいない。

久しぶりに『未成年』に会いたくなった。
明日からまた行きていくために。

願わくば、この作品が現役の未成年にも届きますように
まだ、何者でもないあなたに。

土田世紀初心者の方には
「同じ月を見ている」だとか
「編集王」をまずおすすめします
日本の漫画のレベルの高さここにあり!



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