月イチで旅行してた頃
月に行くのではありません。月イチで旅行してた頃の話について。
なんだか自分にそんな頃があったなんて信じがたいけれど、たった2年前くらいのことなんだよな。月に一回くらいは、温泉やら山やらに旅行に行っていた。
なぜかって、当時遠距離恋愛をしていた恋人が、日本海側に住んでいたから。彼が車で長野あたりまで来て、私がバスで長野あたりまで行った。それが岐阜だったり群馬だったり。本当にいろんなところに行った。それが2年間くらい続いた。どこに行ったか、記録しておけばよかったな。って今なら思う。贅沢だなと思う。
当時は、そんなの思わなかったんだよね。贅沢どころか、キツかったんだよね。だから、月イチで旅行できる!じゃなくって、会うために中間地点にしぶしぶ行く、本当は学生時代みたいに家でダラダラして長いこと一緒にいたい。って思ってた。帰る時毎回絶望して、気がおかしくならないように現実ぶっ壊し系の映画を見ながら帰るとか、ショック療法的やり方でなんとか持ち堪える…という感じだった。
山の中を延々と車で走って、温泉に行く。時々おもしろそうなところ、美味しそうなもの、あったら寄る。みたいなのが多かった。
春は桜の丘に行って、夏は誰もいない高原、秋は紅葉、冬は子どもに混ざってソリしたりした。
今年、すごくあったかい立冬で紅葉はまだだと思うけど、特に見に行く予定がなくて寂しいなと思ったら、昔のこと思い出したのだった。
ちゃんと記録しておけばよかった。いつも連れていってもらってたから、正確な場所がわからないんだな。って思うとちょっと泣きそう。
過ぎたらちゃんと大事な思い出になったよ。
でもやっぱり、帰る時、ちぎれるくらいさみしかった。
急に雨が降ってきた時の、傘を買うお金にします。 もうちょっとがんばらなきゃいけない日の、ココア代にします。