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アマゾン オリジナル『モダンラブ〜今日もN.Y.の街角で〜』を観て「それはムシがよすぎる!」と思った件


Amazonブライムビデオ「モダンラブ シーズン1」こちら、もうご覧になった方もいらっしゃるかと思います。ニューヨークを舞台に繰り広げられる様々な愛の物語。いいですよね。おすすめできない理由が見つかりません。

できるだけネタバレなしでおすすめ理由をご紹介しますと、まず豪華キャストが出演します。そして一話30分程度と短いので、隙間時間に見られますし、老若男女の様々なストーリーが8話も楽しめます。いわゆるラブコメと違って、友情、夫婦愛、年の差愛、シニアの恋、養子縁組などテーマは様々。ほっこりしたい方には、特にうってつけでしょう。

第一話がとても良かったので、第二話も観て、その次はアン・ハサウェイ主演なので観るという調子で最後まで…。どれもいいお話でした。


でも…本当のことを言うと、第一話の結末に少し「えっ?」と思ってしまって…。そして、それは次の話に進むごとに奇妙な感覚になって行ったのです。

ニューヨーク・タイムズに読者が投稿する人気エッセイから着想を得たそうですから、全てリアルっぽいストーリーなのに、何故だろう?途中から私は、そっちの原因探しをしていました。

都市に住む人々の人間模様みたいな話は、ロンドンやパリを題材に面白いオムニバス映画がいろいろあって私も大好きですが、それらと何が違うのでしょう?

私に「ほっこり」はもういらないのか?こういうものを素直に観るには、私はスレ過ぎてしまったのかもしれませんが、それだけでしょうか?


中年夫婦の曲がり角の話、共感できますけど。


第三話、会社をクビになったアン・ハサウェイが元同僚とコーヒーショップで語り合うシーンで、違和感の正体が見えました。

いわゆる「黒人枠」、今に始まったことではないのでしょうけど。悩んだり苦しんだりする白人の主人公のそばに、たいてい黒人の、スマートな理解者がいるのです。

彼らはルックスや性格、社会的地位が良い友人や恋人などの脇役で、白人である主人公の話に耳を傾け、助けてくれたり。
あるいは白人はみんなダメ男だけど、黒人の彼はすごくいい人だったり。

そんな都合よく黒人だけ、いい人だなんてことありますか。すごく教科書的というか、つまらない。もっと言うと、奴隷制度なきあとに黒人に期待される役割が「白人にとって都合のいい人」というのが透けて見えます。

アジア人枠はどうかというと、第二話インド系の青年が主人公の話がありますが「インド系=ITの天才」という、ここは分かりやすいステレオタイプ。まぁ、いいです。

人種に気を配って俳優に仕事を割り振った結果を見せられているのか、アメリカの実情はよく分からないですが、結局のところ、「これも何らかの、世相の現れ」と思うことにしました。

「登場人物の人種がなんであろうと、話の筋には関係がないのだから、イチイチ気にすんなよ、私…!」

そうそう、人種や設定に気を取られて目くじらを立てていたのは、他ならぬこの私自身でした。

ひとまずN.Y.シーズン2は置いといて、人種枠は無関係であろう「モダンラブ・東京〜さまざまな愛の形〜」を少し観てみました。

それについてはまた今度!

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