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東洋にいながら西洋に浸かっている

西洋では多くの場合、権威や真理を下界、
つまり自分の外に置いています。
たとえば、天上の神というように、
神を天の上に置かれると、自分より外になりますね。
ところが東洋では、大きな権威や真理を自分の外側に置かずに
自分の中に置くので、これを仏教語で「内道」といい
権威や真理を外に求めるのを「外道」と言って区別します。
そして自分の内側の権威に気づくことを「自覚」といいます。
自分の中に、自分を自分たらしめる仏性の存在に
気づくことに重点を置きます。

『百歳の禅語』松原泰道

私たちは魔法にかけれたように
東洋にいながら西洋にどっぷりと浸かっていたのです。
そして今もどうやらそのままのようで
西洋のアタマと心のまま
「これが日本」と豪語しているようです。
それは、認めないとどうしようもないことです。
外道(げどう)から
内道(ないどう)へ
自覚はまだまだ遠い道のりでしょうか。



写真:魚住心 Leica filmcamera

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