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🌸国歌「君が代」とコノハナサクヤヒメの関係?!〜サクヤと一緒に日本神話を学ぼう(番外編)〜🌸
みなさん、221!
勝手に神話シリーズ。ちょっと神話を離れて『番外編』です。
パリ五輪では、国歌「君が代」を聞く機会が多かったですね。
「君が代」の歌詞とコノハナサクヤヒメ(以下、サクヤヒメ)がどこでどうつながるのか?大胆な"仮説"を立ててみました。
国歌「君が代」の作詞者って?!
「そもそもこの歌詞の作詞者って誰だっけ?」と思ったことはないですか?
こんなにも有名な歌詞なのに、まったく思いつかない…。日本人として恥ずかしい! …なんて思うことはありません。
それもそのはず。
なぜなら…
詠み人知らず!!
「君が代」の元となっているのは、「古今和歌集第7巻賀歌の部」に掲載されている和歌。
確かに、歌詞は5・7・5・7・7。
和歌だったんですね!!!
古今和歌集は905年にまとめられた全20巻の歌集。
冒頭がちょっとだけ違って、「我が君は…」で始まります。
その後何度か編纂されているなかで、鎌倉時代後期には「君が代は…」に変わっていったようです。
そしてこの歌の作者が詠み人知らず、つまり作者がわからない歌となっています。
この和歌は祝いの歌として、多くの物語に登場し、酒宴の席で披露されるなど広く普及していたようです。
国歌の議論が始まったのは明治初旬の話。
歌詞の選定に関わったのは、当時の海軍を仕切っていた薩摩藩と言われています。
薩摩藩士であれば歌えない人はいないと言われる、薩摩琵琶歌の「蓬莱山」の歌詞のなかにこの和歌が使われていたこともきっかけのひとつだったようです。※1
「君が代」の歌詞のルーツは神楽?!
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この和歌ですが、古今和歌集に編纂されるよりも前から使われていたと言われているのが、福岡県福岡市東区の「志賀海神社」の神事「山誉祭」で奉納される神楽の一節にあります。
そのなかには、古今和歌集に収録されている歌がそのまま登場します。※2,3
ここに祀られているのが綿津見三神。"ワタツミノカミ"。つまり海の神様です。
そのうち登場しますが、ワタツミノカミの娘がサクヤヒメの息子と結婚するので、サクヤヒメからすれば、息子の妻の実家のようなものですね。
神楽に登場する歌詞に「さざれいし」という言葉があります。
注目するのは、福岡県糸島市にある「細石神社」。
古くは佐々禮石神社と表記されたそうで、読み方はそのまま「さざれいし」です。
そして、この神社に祀られているのは、サクヤヒメとイワナガヒメ。
富士宮の浅間神社では一緒に祀られていない2人。
全国的にもこの姉妹が一緒に祀られている神社は少ないようです。
続いては「こけのむすまで」という言葉。
注目するのは、同じく福岡県糸島市にある「若宮神社」。
そこに祀られているのが、サクヤヒメとコケムスヒメ。
ん?コケムスヒメ…?
なんでしょう。このザワつく名前。
コケムスヒメはその名の通り、苔生すほどの永遠の命を表し、イワナガヒメの別名と考えられています。
サクヤヒメの娘とする説もありますが、どちらにしてもサクヤヒメと繋がる神社なんですね。※4
新説!「君が代」の和歌はコノハナサクヤヒメがつくった?!
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国歌「君が代」の歌詞に登場する「さざれいし」や「こけむす」というキーワード。
神楽として歌い継がれる神社。そしてすべてに繋がるサクヤヒメ…。
そこから大胆な"仮説"を立ててみました。
これはサクヤヒメからのメッセージでは…?
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幼い頃からイワナガヒメと一緒に暮らしてきたサクヤヒメ。
ニニギとの結婚でその関係は絶たれてしまいます。
姿を見せなくなったイワナガヒメの幸せを願い、いつか届くようにと和歌を作りました。
自分一人では叶えられなかった子孫の繁栄を願うとともに、
イワナガヒメとのつながりを示す言葉を散りばめます。
その思いは、神楽として大切に伝承され、やがて詠み人知らずとして歌集に取り上げられます。
そして薩摩琵琶の歌詞に引用されるほど普及し、ついに国歌として採用されるまでになりました。
サクヤヒメのイワナガヒメを思う気持ちは、いまでも人々に歌い継がれています。
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どうでしょう?なかなか素敵な説だと思いませんか?
国歌「君が代」はサクヤヒメにつながるという話。
次はちゃんと神話に戻ろうと思います。
ではまた。
<参考文献>
※1 和樂web「新説の提唱でついに最終決着?「君が代」成立の謎を解け」
※2 (公式)志賀海神社HP
※3 山誉漁猟祭(NHKアーカイブス)
※4 ひもろぎ逍遥