「笑門」を知ってる人いる?伊勢限定のしめ飾りです。
おばんです。
朝でも昼でもめっきり挨拶は「おばんです」を使いたいお年頃、おばはんであるこを自覚しつつある桃うさでございます。
師走に入りましたね。
寒さも厳しくなってきて、年末がひたひたと近付くのを感じますね。
桃うさは年の終わりに付け替える「しめ飾り」を作りに行ってきました。
この飾りって日本人みんながやってるんじゃないんですよね。めっちゃ日本ぽいから日本で一斉に飾っているのだとばかり思っていました。中央集権国家の教育にすっかり洗脳されていた桃うさでございます。(←どういう意味よ?)
イオン帝国日本ですから。(←だからどういう意味よ!)
日本人はみんな同じことをしてると思っていたわけです。日本の北も南もどこまで行ってもイオンはあるし、誰でも鎌倉幕府は源頼朝だと知ってるし、日本人は頭も行動も一緒だと思い込んでいたのです。若き日の桃うさは。(←冷え知らずのピチピチだった頃ね!)
その昔、東京に住んでいたとき年末にスーパーへしめ飾りを買いに行ったんです。玄関に飾ろうと思って。だって玄関の上にはしめ飾りを飾るじゃないですか。常識じゃないですか。
なのに売ってなかったんです。
「東京は人が多いからもう売り切れたの?!」
と驚くと同時に、
「一年間幸せに暮らすために玄関の上にしめ飾りを飾るのに、飾らなかったら一体どうなるの?!」
と焦った桃うさはいくつかスーパーを巡りました。しかしどこにも売っていないのです。
「どういうことよ!」
年末にしめ飾りを売らないスーパーなんてお節のない正月。外国じゃあるまいし。狐につままれた気分でした。
それで更年期中の母親に電話したんです。(当時は母が更年期だなんて考えたこともありませんでしたが)←だったら「更年期」って書かなくていいじゃないのよ!
ピチピチの桃うさ
「どこにも笑う門(しめ飾り)が売ってないんよ」
更年期中の母親
「きゃはは!当たり前、それは伊勢だけよ。きゃはは」
愚かな娘がかわいかったのでしょう。笑いの止まらない母でした。
桃「え?伊勢だけ?」
母「そうよ、伊勢だけ。伊勢以外で飾ってるとこないでしょ。きゃははは」
それで近所の家を見て歩いたのです。そしたら本当にどの家にも「笑門」がないのです。衝撃でした。
長くなりましたが、伊勢では常識の「しめ飾り」を作りました。
伊勢でこのしめ飾りを作っている人は15人だそうです。しかも今は機械を使うそうです。大量生産をするには、手作りは利が合わないらしいです。
桃うさの作ったのは中サイズです。一般家庭の玄関に飾られるものです。2500円くらいで買えます。(←年々値上がっています)これがネットで5000円で売られてるそうです。しかし送料が1700円もかかるそうで。
大きなサイズは東京駅で一万円で売られるそうです。伊勢商人の末裔たちが買うのでしょうか?それとも東京でリッチになった伊勢人が買うのでしょうか?
そんなことより、しめ飾りの作り方を書きますね。写真はありません。スマホを持たずに作りに行ったからです。ちょんぼ!テヘ😝
先生が作るのを動画撮影したおじさんもいました。YouTubeに流すのでしょうか?それとも来年自分で作るためにでしょうか?
初めてでも1時間半で作れましたし、そんなに難しくありませんでした。出来具合いを気にしなければ自分で作るのもありです。桃うさも来年は自分で作りたいと思いますが、材料を入手するのが難しい。
写真を見ていただいたとおり、藁で作ってあります。きれいにすいた藁です。それに加えて、橙、柊、馬酔木、裏白、ゆずり葉を飾り付けないといけません。
「一体どこで手にいれるの?」と思いますよね。山へ取りに行くんだそうです。(ちなみに橙は和歌山の)
先生は雨のあとに採りに行ったそうで、切り分けて下さった植物たちは濡れていました。
柊はいいのがなかったそうで、痛くないやつでした。棘がなかったんです。柊の棘が悪いものから守ってくれるというのに。棘がなくて先生は申し訳なさそうでした。
馬酔木は四つ足動物が食べると死んでしまうほどの毒を持っているそうです。なので山の中は馬酔木だらけなんだそうです。
裏白はシダ植物で、裏側が白いものです。「腹黒」だとか言いますが、裏まで白くありたいものですね。ニコ。
植物のほかには「四手」という白い紙を二つ付けて、「笑門」と印刷された木を付けて完成です。今はもう字を手書きする人がいなくて印刷なんだそうです。昔は手書きだったから、字を見て選んで買ったものですが、今はどれも同じ。斜めることもない整ったきれいな字ばかりです。
このしめ縄飾りの由来は「蘇民将来」です。須佐之男命が宿を捜していた時、快く泊めたのが蘇民将来です。その恩から須佐之男命が魔除けの飾りを蘇民将来へ与えたのが始まりなんです。「蘇民将来」の木札を飾る人もいます。
桃うさ家は昔から「笑門」です。
笑う門には福来たる。
来年も一年間笑って過ごせますように。
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