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毒親とならないために

授かった命が「娘」とわかった時、強い不安が押し寄せてきた。
「温かい家族」に憧れていたが、私は「親」になっていいのか。


実母が「毒親」と認識した時

私は社会人だった。友人たちの家族と比較して「何かおかしい」とは思っていたものの、通常の範囲内だと無理に理解していた。
一人暮らしをしていた夜、毎晩のように実母は夢にでてきて、私を罵っている。昔は言えなかった反論を大声で行い、私は自分の声で目が覚めて夢であったことに気づく。

周囲は私に「どんな親でも感謝すべき」や、「親が子供を嫌うはずない」などという。私は一生懸命感謝すべきところを見つけ、実母もきっと愛しているであろうと、考えを巡らせてみる。無理があった。

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「虐待されてきた人が虐待するのだ」と言われている。負の連鎖だ。
確かに実母も、その母に虐待されたような事を話していた。

私が断ち切らないといけない。

「毒親断ち」のために行ったこと

カウンセラーを探すも、一度失敗していたために、あまり乗り気になれなかった。書籍を探した。小説が好きでよく読んでいた村山由香さんの①放蕩記は衝撃的だった。実母によく似ている。泣きながら読み進めた。②の遠野なぎこさんに共感するところも多く、一連の書籍を読み漁り、「心癒えるまで距離を持つべき」と理解する事で私は救われた。

心は癒えたか、「毒親断ち」はできるのか

幸い、夫の家族は心より子供たちを愛し、またその孫を含む家族を愛している。そんな心温かい夫の家族による、惜しむことのない愛の降り注ぎを受け、愛すべき娘たちに恵まれ、私の心は癒えてきていると感じている。

私に愛情を注いでくれ、友人たちと子供と孫に囲まれる人柄である義母は、本当に尊敬すべき憧れの存在だ。

常に良い母親であるとは、全く言えないが、夫の家族に見守られ、今のところ「毒親断ち」は成功していると思われる。

ー実母には10年以上会っていない。

心癒えるために読んだ書籍たち

①放蕩記 /村山由香さん
②一度も愛してくれなかった母へ、一度も愛せなかった男たちへ /遠野なぎこさん
③毒になる親 一生苦しむ子供 /スーザン・フォワード
④私は私。母は母。/加藤 伊都子
⑤母を許せない娘、娘を愛せない母 /袰岩 秀章
⑥母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き /信田 さよ子