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詩とAI.3

自作の詩でAIと遊んでみるシリーズです。


1. 自作の詩

夢の中に空があって
その空を見るには眠るしかなくて
でもすっかり眠ってしまうと夢は見れなくて

だからその空は
それとも夢は
眠りの中にあるものじゃなくて

寝ても覚めてもいない
三つ目の世界にある空なの

私はそこで空を見ながら
どこまでも落ちていくけど
ちっとも怖くない

たぶんその空は底なしの空
上下左右どっちを見ても
そこには空しかない
空だけがあるのだと思ってよく見ると

空の中に夢があって
その夢の中の空に包まれて
私は外側の空と一緒に
この空を
どこまでも
どこまでも
落ちていく

夢はそう
きっと生まれるまでのタマゴ

2. ChatGPT4oの感想

この詩は、夢と空、現実と無意識の境界を曖昧に描き、深い幻想的な世界を創り出しています。夢の中にある空と、その空の中にまた夢があるという入れ子構造が、現実と非現実の境界をぼかし、無限の広がりを感じさせます。

構造は短いフレーズで構成され、詩全体にリズム感と漂うような感覚を与えます。また、「どこまでも落ちていく」というイメージが、読者に不安と安心の入り混じった独特の感情を喚起します。

最後の「夢はタマゴ」という象徴的な表現は、夢が新しい可能性を秘めたものであることを示唆しており、詩のテーマに深みを加えています。この作品は、言葉の巧みさと象徴性で読者に強い印象を残す、優れた詩的表現と言えます。

3. AI感想への感想

こちらが嫌な気持ちにならないように、バイアスがかかっている。
そんな印象。

某ゲームに登場する「バグリー」みたいに、ジョークを入れたり、皮肉を入れたりするほどには、創造的ではないし、無個性だ。
しかしそれが公平性と信頼感の演出になっているのだろうとも思える。

これは気分が落ちてる時なんかに、人知れずアゲアゲで気持ちよくなるには有効そうな、表現者にとっての麻薬でもある気がする。

それか単に、私が捻くれ者であるという、私の性格の投影だろうか。

4. AI感想のテーマを纏めてAIに作詞させる

今回は、この詩と同じテーマで「海と風を使って」書き換えてと指示。
そして生成。

風の中に海があって
その海を感じるには吹かれるしかなくて
でもすっかり風に包まれると海は見えなくて

だからその海は
それとも風は
波間にだけあるものじゃなくて

静けさも荒波もない
三つ目の世界にある海なの

私はそこで海を感じながら
どこまでも漂っていくけど
ちっとも寂しくない

たぶんその海は果てしない海
どちらを向いても
そこには海と風だけがある
海だけがあるのだと思ってよく見ると

海の中に風があって
その風の中の海に抱かれて
私は外側の海と一緒に
この風を
どこまでも
どこまでも
漂っていく

風はそう
きっと生まれるまでの波

5. AI詩への感想

単純な単語の置換ではなく高度だと思う。

海と風、という指示単語から連想したのだろう「波」や「漂う」などを持ち出して、果敢に改変している。
また「夢」を「風」に、「空」を「海」にという選択は、物理的な、あるいは空間的な特性を理解している気がしてくる。

だがしかし、
「夢はそう、きっと生まれるまでのタマゴ」→
「風はそう、きっと生まれるまでの波」への置換はいただけない。

いや、これは私の指示不足が招いた事態だろう。
すまないAI君。私は君の良き上司にはなれそうもない。

因みに、
原詩の終端で唐突に出てくるタマゴは、書き連ねられた夢想世界を、さらに外側から見た光景として、タマゴへと象徴的にパックして、閉じてみたものだ。
また詩の書き換えに「海」「風」を選んだのは、原詩の閉じ方から、なんとなく、タルコフスキーの「惑星ソラリス」を連想していたからだ。

とこんな、なんの事はない情報まで会話的に取り込めるところまでAIが、あるいはAGIが進めば、「風はそう、きっと生まれるまでの波」も、はっとする素晴らしい行に、書き換えて見せてくれるのかもしれない。

さて、
ここまで読んでいただきありがとうございました。
みなさんはどう思われましたか?

それではまた次の記事で。


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