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「捨てない」に必要なコストとは?【数字のセンスを磨くコラム】

みなさん、こんにちは。
コウノミホです。

今、我が家では、家中の片付けをしています。年末から少しずつ進め、間も無く終わりそうです。

この話をすると、
「偉いなぁ。やりたいとは思っているけれど、なかなか捨てられなくて」
という方が、必ずいらっしゃいます。

私も決して片付けは得意な方ではないので、お気持ちはよく分かります。

具体的な片付けの方法は、片付けを専門にされているとても良い書籍や動画がたくさんありますので、そちらに譲るとして・・・

私は、今日の記事で、いつものように数字を使って頭を整理し、

「思い切る」

きっかけを差し上げられたら、と考えています。


***


まず、原理原則として、片付けが苦手な人ほどやらなければならないのが
「捨てる」
ということですよね。

モノが少なければ、それほど散らかることはありません。
モノを減らす、というのが、片付けの第一段階です。

でも、その「減らす」というのが、なかなか難しいですよね。
そこで、逆転の発想でこう考えてみてはいかがでしょう?

「捨てないということは、持ち続けるということ。
持ち続けるには、コストがかかる!
そのコストはいくらなの?」
と。

つまり、

家の中に置いておくものには「家賃」がかかる

と考えるのです。

今、23区内の80平方メートルのマンションの家賃をざっくり検索してみました。
もちろん、価格は様々なのです・・・が、ここは仮に月24万円と仮定しましょう。ちょっと良いマンションです!

80平方メートルで月の家賃が24万円のマンションに、あなたは住んでいるとします。
この架空のマンション。良いマンンションですから、仮に、天井の高さは3メートルとします。

すると、このマンションの容積は、
80平方メートル×3m=240立方メートル
ということになりますよね。

すると、1立方メートルあたりの家賃は、
240,000円÷240立方メートル=1,000円/立方メートル
ということになります。

つまり、1立方メートルあたりの家賃は、月1千円だということが分かりました。

(家賃って、通常床面積に対して設定されていますが、本当は容積に対して設定した方が分かりやすいはず)

さあ、どうでしょう?
1立方メートルなら、イメージでしやすいですよね。

一辺が1mの立方体です。女性だと両手で抱えるのも少し大変なくらいの大きさの段ボール箱を、まずは頭に浮かべます。あまりなじみのないサイズなので、少し変形させるなら、シングルベッドを半分に切ったより少し大きいくらいのサイズでしょうか。このくらいのスペースの家賃が、1ヶ月1千円だ、ということなのです。

1ヶ月で考えると、大したことはないかもしれません。
でも、1年ならどうでしょう。10年では?

10年なんて大げさな・・・と思われるかもしれませんが、こと使用頻度の低いものにまつわる10年前のことは、昨日のことのようにも思えませんか?

「いつか使うかもしれない」モノを前に、その容積を概算で考えてみます。

  • ブランド品の入っていた紙袋、

  • 年に1回くらいしか出番のないお客さん用寝具、

  • あまり着ることのない洋服、

  • もう使わないであろうおもちゃたち・・・

それらは、どのくらいの容積を占めているのでしょうか。

もしまた必要になったら、その時に購入するか、借りれば良いものではありませんか?

1立方メートルあたり、年間1万2千円の家賃を支払ってでも、手元に置いておくべきものですか?

・・・このように考えると、捨てる時の基準を持ちやすいのではと思います。

もちろん、私は「捨てることが正しいこと」とは思いません。

人から見たらガラクタでも、自分にとって大切なものは、取っておくのが良いと思います。合理性だけを追求する人生はつまらないものです。

けれど、

「必要になったらまた買えば良いもの」
「必要になった時に買ったり借りたりするほうが保管するより安いもの」

は、一旦、処分することを検討するのが良いと思います。

また、この考え方は、何かを保管しておく時の基準としても使えます。

ウチは田舎で、都心と違って家賃が安くて家が広い。
1立方メートル辺りの家賃は500円くらいかな?
となれば、思い出の品のための家賃は月1,000円として、2立方メートルくらいまで!

・・・などと決めて、綺麗な箱にしまっておくのも良いでしょう。
納得感があれば、いちいち迷う必要も無くなります。

この考え方を頭の片隅に置いておけば、

「かさばる紙類や写真はデータ化する」
「迷った場合は、容積が小さいものは取っておいて良いことにする」など・・・

後悔が少なく、納得感のある片付けが出来るかもしれません。

このように、

数字は、人生の小さな決断に指針を与えてくれます。


どうでしょう、少し数字が好きになってきませんか?
そうなっていただけたら、とても嬉しいです!

皆さんのご意見、ご感想など、ホームページのお問い合わせから、お気軽にお寄せくださいね。


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