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フィンランド旅行計画を通して感じた、無意識のすすめ

小学生のときに、親に連れられ
地元の小さな映画館で『かもめ食堂』という
フィンランドを舞台にした映画を観た。

シアター越しに感じた
フィンランドの穏やかな風土は、
演出によるものだけではないと思った。

そのときから、
いつかフィンランドに行くことが夢になった。

中学生のとき、
友達が家族でフィンランドに行き、オーロラを見てきたと自慢げに言っていた。
私は、友達がオーロラを見てきたことなんてどうでもよくて、
ただフィンランドに行ったという事実が羨ましかった。

私の家族は海外旅行に行くようなタイプではなく、大学生になった時も海外旅行に行くほど親しい友達はおらず、
学生時代は海外旅行にめっぽう縁がなかった。

社会人になって旅行サイトを定期的に眺める日々。
海外に行ったことがないため、
添乗員のいるツアーを中心に探してみると、
基本的に費用が50万円前後かかることを知る。

当時は、
結婚前提にお付き合いをしていた方がいた為、
新婚旅行で行けばいいやと決心することで
思い留まっていた。



しかし、今年3月。
3年付き合った彼氏と別れたことをきっかけに私は“結婚することを前提とした過ごし方”を
辞めることにした。


過去3年間、きっと結婚するのだからと、
自由に使えるお金の大部分は、
将来の為の貯金や投資に充てていた。
周りからは、堅実だと褒められて嬉しかった。


時間も、自分のやりたいことではなく、
将来の夫であろう彼を軸に考えて過ごしていた。

こんなに結婚を見据えていたのに、
崩れることだってある。

結婚は一人でできるものじゃないから、
絶対なんてないんだと身をもって知った。


一人になって、余った時間とお金を前に
呆然とした。

益田ミリさん原作の映画
『すーちゃん、まいちゃん、さわ子さん』で、
主人公が孤独を感じた時の独白
「頼りない、私の人生。」を、
心の底から自身に対して思った。



もう一人でもフィンランドに行ってやる!と決心し、ある程度の予算とシーズンを決めたら、えいや!と予約をした。


その日の夜は、
寝付こうにもワクワクが昂り寝付けなかった。

頭は寝ようと思っているのに、
心が躍っていて身体は軽く、
フワフワしていた。

こんなにワクワクすること、
人生でなかったかもしれない。


フロイトは、意識と無意識の存在を唱え、
知性や判断を司る“意識”は脳における氷山の一角であり、
その下の大部分には本能や情動・感情を司る“無意識”があることを指摘していた。

そして、私たちの行動は
かなりこの“無意識”に左右されているという。

この抑えられないワクワクは、
私の無意識の存在証明だと思った。




“無意識”を意識することで、
見えてきた“私の好きなこと・やりたいこと”。

計画性も大事だが、
“無意識”のワクワクを意識することは、
自分の人生を生きる指針に
なり得るのではないだろうか。

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