きみはこんなものが好きだったのか

せっかく食事を作るなら、おいしく食べてもらいたいと思うもの。とはいえ、カレーやらハンバーグだけを毎日作るのも違うので、子供があまり食べないものも作ります。例えば、魚介類。

私は魚が好きなので、イワシの煮つけ・照り焼きやサンマの塩焼きなどは良く作ります。(サンマが不漁なのはマジで困る…)。子供たちの評判はいつもいまいち。骨が嫌なようですね。

それでも、どうせならおいしいと思ってもらいたいので、イワシやマグロのハンバーグを作ってみたり、サケをシチューに入れてみたり。でもそんな小手先は子供達には通用しませんでした。

食べずにおなかが減ったままなのもかわいそうなので、魚を出す日は肉系のおかずも足していましたが、結局肉だけ食べて魚を食べないということが続いたので、やめました。おかずはサンマの塩焼き、今日はこれを食べましょう、とするようにしました。それが良かったのか、あきらめたのか…おいしいとは言わないまでもそこそこ食べるようにはなりました。

あ、ちなみに子供たち二人ともマグロの刺身は大好きです。回転ずしに行けばマグロ尽くしです。私は逆で、煮つけや揚げ物なら子供のころから普通に食べていましたが、刺身は中学生くらいまで食べれなかったので不思議に思います。昔と比べて流通が良くなって、刺身がおいしくなったとは聞きますが…。これもタイトルにした「こんなものが好きなのか」の話ですが、これ以上にびっくりした食材があります。

イカです。

私自身、イカは嫌いではないですが、好んで食べないのであまり料理しませんでした。ですが、サトイモが好きな妻のためにと煮っころがしを作っていた時に、ふと母親が作っていたサトイモとイカの煮物を思い出し、作ってみました。初めて作ったときの子供の反応は予想通り「いまいち」。まあそうだろうなと思い、それからもたまに作っていましたが、あまり気に留めていませんでした。

ところがある日、上の子が「今日のごはんなに?」と聞いてきたので「今日はイカだよ」と答えると「やったー!」と喜んだのです。メニューを聞いて喜ぶ料理と言えば、から揚げ、カレー、ハンバーグくらいだったのでとても驚きました。そしてその通り、イカの煮物をバクバクと完食しました。イカリングフライも大好き。まあこれはわからなくもないですが…。試しにスルメを買ってきてみたら、ゲームをしながら1枚食べつくしてしまうなんてことも。

これには本当に驚きました。

私が料理したがおいしかったのか、給食のイカがおいしかったのか、いつイカが好きになったのかはわかりません。どうせ食べないだろうとイカを家で出さなかったら、彼は好物を食べる機会が激減していたであろう…。

大げさかもしれませんが、このイカの件を通じて、子供たちのことを良く見ておかないといけないと改めて思いました。子供たちは、親の知らないところで様々なことを経験をし、感じている。親として、きちんと見守っていかなければならないと思った出来事でした。

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